西川とKCJ GROUPは8月23日から8月29日まで、子どもの職業・社会体験施設「キッザニア東京」において良い眠りを考える「ぐっすりウィーク」を開催する。さっそく期間限定パビリオン「睡眠研究所」の模様をお伝えしたい。

  • 8月23日~8月29日限定でオープンしているパビリオン「睡眠研究所」

子どもの睡眠を考える「ぐっすりウィーク」

寝具の総合メーカーである西川の社内研究所「日本睡眠科学研究所」は、1万人の睡眠実態を追った「nishikawa 睡眠白書 2024」を2018年より毎年発表している。2024年度は厚生労働省の「健康づくりの睡眠ガイド2023」の指標をもとに、就学時の睡眠にフォーカスした調査なども実施された。

この調査からわかったことは、国際基準「アテネ不眠尺度」において全体の47.2%が「不眠症の可能性」ありという事実。成人のみならず、高齢者・成人・子ども(小・中学生)で適正な睡眠がとれているのがおよそ5~6割、平日の高校生に至っては約8割が適正な睡眠時間が取れていない。

子どもたちが十分な睡眠時間を得られていない理由には、夜遅くまでの通塾、受験勉強や早朝からの部活動、スマートフォンの普及などが考えられる。しかし。子どもの睡眠不足は心身の発達に大きく影響し、QOLの低下は大人以上に深刻だ。単に長井時間眠るだけでなく、質の良い睡眠が子どもたちの脳や心、身体を守り、育てることにつながる。

こういった背景から、西川とKCJ GROUPはキッザニア東京において「ぐっすりウィーク」を8月23日より8月29日まで開催。睡眠研究者になって良い眠りを考えるパビリオン「睡眠研究所」を期間限定オープンした。

  • キッザニア東京で8月23日より8月29日まで開催されている「ぐっすりウィーク」

  • シティの西側、イベントスペース1で期間限定オープンした「睡眠研究所」

睡眠の大切さと環境整備を体験できる「睡眠研究所」

「睡眠研究所」のアクティビティは定員4名、所要時間は約30分。睡眠についての知識を学んだのち、良い睡眠を取るためにマットレスと枕を検証し、レポートにまとめるという体験ができる。

  • 睡眠研究者体験は、所要時間約30分、定員4名、お給料10キッゾ

子どもたちはまず、約5分で睡眠の基礎知識を勉強する。まずは睡眠の重要性だ。睡眠不足が集中力の低下やイライラなどの問題を引き起こすこと、睡眠中に分泌される成長ホルモンが免疫力を高め病気のリスクを下げることなどを知ることができる。

  • 睡眠の基礎知識を得るための座学からスタート

合わせて、規則正しい生活リズムの重要性が語られる。朝起きてからカーテンを開け、朝食をしっかり食べること、夜遅くにテレビやスマートフォンのブルーライトに注意することが提案され、これらの習慣が体内時計を整え、良質な睡眠を促進することが説明された。

  • 勉強した内容を「睡眠研究レポート」にまとめていく子どもたち

ここから、快適な睡眠環境を整備するための研究がスタート。始めに香りの効果が紹介され、参加した子どもたちはラベンダー、ベルガモット、ひのきの香りを実際に嗅いでいった。

  • 睡眠を促す香りを一つひとつ試していく

次に、寝具の選び方についても触れられ、体圧分散についての研究を開始。参加した子どもたちは素材が異なるマットレスや枕を実際に試し、その違いを体感。さらに体圧分布センサー(体圧測定器)を使って横になったときの圧力分布を調べたり、頭の形を測定したりして、自分に合う寝心地の良い睡眠環境を探っていった。

  • 実際にマットレスに横になり、体圧分散を計測

  • 体圧分布センサーで全身の圧力分布を見える化

  • ウレタン、粒わた、2種類のパイプによる枕の感触の違いを体感

  • 特殊な器具を使って後頭部の形状を計測

参加した理由について伺うと、小学5年生の女の子は「寝るだけのものだと思ってたけど、何か奥が深いのかなって気になるから」、小学5年生の男の子は「睡眠は生活の一環なので、大切な睡眠がどうやって成り立ってちょっと気になったので」と話してくれた。2人は今、一日あたり8~9時間ほど睡眠を取っているという。

自分の睡眠について聞いてみると、女の子は「すぐに寝れるときと寝れないときがある。昔から使ってる枕が低すぎて2個重ねてます」、男の子は「普段ウレタン系の枕が自分に合ってない感じがちょっとしたかも」と悩みや工夫を発表。

また、「睡眠研究所」のアクティビティを受け、女の子は「体圧分散でまっすぐ寝た方がいいって聞いたので、いままで横向きで寝てたんですけどまっすぐ寝てみようかなって思いました」、男の子は「マットレスとかも香りとかを整えて、睡眠を改善していきたいなと思ってます」と話してくれた。

最後に2人は、次のように「睡眠研究所」の感想をまとめる。

「素材にもそば殻とかいろいろあるから、どういうひとがどういう素材を好むのか、違いとか調べてみたいと思いました」(女の子)

「なぜ人とか動物は睡眠するのかっていうのがまだ解明されていないって一番最初に聞いたので、それを研究してみたいと思いました」(男の子)

  • メジャーリーガー・大谷翔平選手の等身大パネルと白衣姿で記念写真

クイズラリーをクリアして景品をゲット!

「ぐっすりウィーク」中は、睡眠について学べるクイズラリーも行われている。キッザニア東京内の3カ所に設置されたクイズラリーパネルを解き、ゴールに行けば素敵な景品が貰えるというイベントだ。景品にはメジャーリーガーの大谷翔平選手のハンカチも用意されており、沢山の子どもたちがクイズラリーに挑戦していた。

  • シティ内の3カ所に用意されたクイズラリーパネルは子どもたちでいっぱい

  • クイズを解いた子どもたちが続々とゴールに詰めかける

  • 景品としてプレゼントされていたハンカチ

西川の菅野社長が子どもたちに向けた思いを語る

「睡眠研究所」には、今年2月、西川の社長執行役員COOに就任した菅野達志氏も来訪。子どもたちがアクティビティを楽しむ姿を笑顔で見守っていた。菅野氏は、睡眠研究所の開所に向けた思いを次のように述べる。

「当社は、みなさんに質の高い睡眠をお届けし、QOLを挙げていこうという活動をずっと続けています。大人の睡眠にはすでにスポットライトが当たっていますが、実はお子さんの睡眠も足りていないというのがわかってきています。子どもの睡眠にもっともっとみんなが関心を持った方が良いという問題意識がありました」(菅野氏)

同社が4月25日から大谷選手とともに進めている、子どもたちに約2500本のコンディショニング・マットレス[エアー]をプレゼントする「大きな夢を見よう!プロジェクト」も、そういった思いが背景にあるという。

「キッザニアさんとはご縁があって、目指されてるところも同じですので、『ぜひ一緒にイベントを立ち上げさせてください』ということでここまで来ました。お越しになられたご両親とお子さまに睡眠の大切さを認識していただいて、子供たちの発育に我々としても貢献していきたいと思います。『ぐっすり寝て、質の高い発育とパフォーマンスを目指しましょう。目指せ大谷翔平!』ですね」(菅野氏)

  • 西川 社長執行役員COOの菅野達志氏と子どもたち