Global X Japanは7月31日、「ETF投資」に関する調査の結果を発表した。調査は2024年7月18日~7月20日、 新NISAを現在利用していると答えた全国10代~60代の男女656名を対象にインターネットで行われた。

新NISAで「ETF」へ投資している投資家の傾向

今回の調査では、新NISAで投資に取り組んでいる人の中で、新NISAでETFに投資をしている328人(ETF投資グループ)と、新NISAでETFに投資をしていない328人(ETF非投資グループ)の各グループに調査を行い、それぞれの違いを浮き彫りにした。

ETF投資グループと ETF非投資グループの投資経験の内訳を見ると、ETF投資グループが投資中級・上級者で約7割を占める一方、ETF非投資グループは投資初心者が約7割を占める結果となった。

新NISAに関する投資状況については、ETF投資グループはETF以外にも複数の商品に投資しているのに対し、ETF非投資グループの7割以上が「投資信託(つみたて投資)」に投資が集まるという傾向の違いが見られた。

  • 投資経験別の内訳/新NISAではETF以外でどのような商品に投資していますか?

新NISA投資枠の活用見込みは?

今年の年間トータルの投資額は、ETF投資グループの方が「増加する/しそう」と回答した人が多くなった。また「成長投資枠」(年間上限240万円)に加え、ETF非投資グループの活用割合が特に高かった「つみたて投資枠」(年間上限120万円)においても、ETF投資グループの方が投資金額の想定額が高い結果となった。

  • 新NISA開始後、年間でのトータルの投資額はどう変化しましたか?しそうですか?/成長投資枠の年間上限額(240万)のうち年間でどの程度使う予定ですか?/つみたて投資枠の年間上限額(120万)のうち年間でどの程度使う予定ですか?

新NISAにおける投資の考え方

新NISAにおける投資の考え方としては、ETF非投資グループでは「長期目標」が最も多くなった一方で、ETF投資グループでは「値上がり重視」が最も多くなった。

なおETF投資グループに、ETF商品をどの程度保有する予定でいるかを聞いたところ、「1年未満」「1年~3年未満」「3年~5年未満」が全体の約6割を占めており、短期~中期での値上がり期待で、ETFを含む新NISAの商品に投資している傾向が分かる。

  • 新NISAにはどのような考え方で投資していますか?/新NISAの枠内でETFはどの程度保持する予定ですか?

現時点の新NISAの成果は?

現時点での新NISAでの利益状況は、ETF投資グループもETF非投資グループも共に、利益は出ていないと答えた人は1割程度に留まり、多くの人が新NISAで資産を増やしているようだ。また、「~50%程度」「50%超」の利益が出ていると回答した人については、ETF投資グループの方が6.1ポイント上回っており、「短期~中期の値上がり」重視の傾向のある、ETF投資グループだからこその結果も見られた。

  • 新NISAでの投資はどの程度利益が出ていますか?

ETF投資グループにおいては、新NISAにて保有中のETF銘柄数は「2銘柄」「3銘柄」と複数銘柄を持っている人の割合が高い結果となった。また、ある程度銘柄数を絞って投資している中・上級者と比較し、投資初心者は、「1銘柄」と「5銘柄以上」の割合が高くなっており、どの銘柄に追加投資するかを見極めている可能性が見受けられる。また投資しているETFについては全体的に「外国株ETF」が特に人気があったが、投資初心者では「日本株ETF」の割合が最も高く、上級者では「国内債券ETF」が高くなるなど、投資経験による傾向の違いも見られた。

  • 新NISAの枠内で保有中のETFの銘柄数で最も近いものを選んでください

  • 新NISAではどのようなETF商品に投資していますか?

ETFに投資をする理由

ETF投資グループのETF投資理由は「リアルタイムで売買できる」が最も多い結果となり、投資上級者の約6割が選択した。次いで「分散投資できる」「購入手続きが簡単」「指数に連動してわかりやすい」といった理由が多く挙がった。

  • ETFに投資をする理由を教えてください

ETF非投資グループの傾向

ETF非投資グループにおいては、8割超がETFを理解していない状態であり、ETFを理解した上で投資をしていない人の割合は2割未満に留まるという結果となった。ETFを知らなかった/理解していなかった人に対して、ETFの特徴を説明した文章を読んでもらった後は、約8割の人が1つ以上の魅力のある特徴があると回答した。さらに約7割の人が今後ETF投資をしてみたいと回答した。「このことから、ETF非投資グループの多くはETFのことを知らない、理解していない状況で、知るきっかけさえあればETF投資に多くの人が取り組む可能性を読み取ることができた」と同調査では分析している。

  • ETFのことはどの程度知っていましたか?/ETFの特徴を知って、どの点に魅力を感じましたか?/ETFの特徴を聞いて、ETFに投資してみようと思いましたか?