パナソニックは7月12日、「肩こり職種」ランキングを発表した。調査は2024年6月21日~6月25日、全国で働く全20職種1,000人(20代~60代)を対象にインターネットで行われた。

全体の半数以上が「肩こりがつらくて業務に支障が出たことがある」と回答

「肩こりがつらくて業務に支障が出たことはありますか?」と聞いたところ、「かなりある」「たまにある」を合わせると全体で57.7%の人が肩こりにより業務に支障が出ていることがわかった。中でも「かなりある」「たまにある」を合わせた数字が最も大きいのは「介護士」で70%、「教師」「看護師」「農業従事者」が同率で66%、「工場作業員」が64%という結果に。「介護士」に肩こりになる要因を聞いたところ「利用者の方を抱えたり重いものを持つなど力作業が多いから」「記録業務などデスクワークも多いから」という回答が見られた。その他にも、「酪農で毎日2回搾乳のために指を使い、腕を肘より上にあげて作業をするため」(農業従事者)、「同じ体勢で品出し、ハンガー通し、服を畳む作業を続け、行動範囲が狭く動けないため」(アパレル店員)など、それぞれの職種ならではの理由があるようだ。

  • 肩こりがつらくて業務に支障が出たことがありますか?

  • 肩こりがつらくて業務に支障が出たことがありますか?

肩こりによって業務に影響が出ている時間が最も長いのは「美容師・理容師」

「肩こりによって業務に影響が出ている時間は1日どのぐらいですか?」と聞いたところ、全20職種を合わせた平均は(1日の業務時間中)116.2分という結果に。肩こりの影響を感じている時間は1日約2時間に及ぶことが明らかになった。さらに職種ごとで見ると、「美容師・理容師」が最も長い時間肩こりによる影響を感じており、全職種の平均を大幅に超える平均174.8分という結果に。

  • 肩こりによって業務に影響が出ている時間は1日どのぐらいですか?(前問で「かなりある」「たまにある」を選んだ方のみ)

「美容師・理容師」に肩こりになる要因を聞いたところ、「カットやシャンプーなど腕を上げた状態で動かし続けているから」「同じ体勢でいる時間が長いから」という回答が多くみられた。また、2位は「教師」の平均170.4分で、「学生への配布資料をパソコンで作成することが多いから」「黒板で板書をする時間が長いから」が要因として挙げられた。3位の「保育士」は平均155.5分となっており、「子どもたちをおんぶや抱っこすることが多く力仕事だから」という理由が最も多く挙げられた。

肩こりがツラいときに行うことは?

「肩こりがつらいときに行うこと」を聞いたところ、「ストレッチをする」が最も多く68.8%。次いで「自分で揉む」「お風呂に入る」「湿布を貼る」が続き、肩こりに対しセルフケアで対応している人が多いことがわかった。

  • 肩こりがつらいときに行うことは何ですか?

肩こり対策にかける年間費用が最も多い職種は「医師」

「肩こり対策(湿布やマッサージに行くなど)に年間どのぐらいの費用を使いますか?」と聞いたところ、全20職種を合わせた平均額は1万5824円という結果に。この先10年で15万円以上を肩こり対策に費やすことになる計算。さらに、職種ごとで見ると、肩こり対策にかける年間費用が最も多い職種は「医師」で平均額は2万5280円という結果になった。「医師」に肩こりになる要因を聞いたところ「パソコン作業やデスクワークが多いから」という回答が多くあった。また、今回調査した中には年間50万円もの費用をかけて肩こり対策をしているという人もいた。

  • 肩こり対策に年間どのぐらいの費用を使いますか?

一番肩こりを感じる時間帯は?

美容師・理容師、飲食店、介護士、看護師など「立ち(動く)仕事」が多い職種と、銀行員、システムエンジニア、事務、研究員など「座り仕事」が多い職種、それぞれに「勤務開始前~勤務終了後に肩こりを感じる時間帯」を聞いたところ、「立ち(動く)仕事」の人が41.8%、「座り仕事」の人が53.1%で、どちらも「休憩後~業務終了前」に最も肩こりを感じていることがわかった。業務終了までのラストスパートをかける時間帯に、肩こりでツラい思いをしている人が多いことが伺える。

  • 勤務開始前~勤務終了後に肩こりを感じる時間帯はいつですか?(立ち仕事)

  • 勤務開始前~勤務終了後に肩こりを感じる時間帯はいつですか?(座り仕事)

季節や気温によって肩こりの感じ方は変わる?

「季節や気温によって肩こりの感じ方は変わりますか?」と聞いたところ、「かなり変わる」「多少変わる」を合わせると56.3%という結果になった。一方で「あまり変わらない」と回答した人は37.7%となり、季節や気温を問わず肩こりを感じている人も4割近くに上ることが明らかになった。肩こりは冬場など寒い時期により感じやすいイメージがあるが、年間を通じて悩みのタネとなっているようだ。

  • 季節や気温によって肩こりの感じ方は変わりますか?

夏場に肩こりを感じる人は8割以上

「夏場に肩こりを感じることはありますか?」と聞いたところ、「かなり感じる」「たまに感じる」を合わせると8割以上という結果に。さらに、「夏場の肩こりの原因として近いと感じるもの」を聞いたところ、「冷房のついたオフィスで長時間作業」が原因だと感じている人が40.1%で最も多くなった。次いで「室内と外の寒暖差」が35.2%となっており、夏場の肩こりの要因が冷房によるものだと感じている人が多いことが伺える。

  • 夏場に肩こりを感じることはありますか?

  • 夏場の肩こりの原因として近いと感じるものは何ですか?