映画『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』(11月1日公開)が、富川国際ファンタスティック映画祭でワールドプレミアを迎え、クォン・ウンビ、中田秀夫監督が登場した。
同作は、志駕晃氏の小説の実写化シリーズ。スマホを落としたことで、連続殺人鬼に命を狙われるヒロインの姿を描き、2018年、2020年に映画化され、今回がシリーズ第3弾となる。主演は成田凌が務め、千葉雄大が前作から引き続き出演するほか、グローバルガールズグループ・IZ*ONEで活躍したクォン・ウンビがヒロインを演じる。
この度、7月4日から韓国・富川(プチョン)で開催されている第28回プチョン国際ファンタスティック映画祭(BIFAN)のマッドマックス部門への正式招待を受け、映画の舞台にもなった韓国でワールドプレミアを実施。プチョン国際ファンタスティック映画祭(BIFAN)とは、1997年から韓国ソウル郊外の京畿道富川市(キョンギ道プチョン市)一帯で開催される映画祭で、ホラー、SF、ファンタジー、アクション、サスペンス、スリラーなどエンタメ性の高い話題作が世界中から集まり、スペインのシッチェス・カタロニア国際映画祭や、ベルギーのブリュッセル国際ファンタスティック映画祭、ポルトガルのポルト国際映画祭などの世界のファンタスティック映画祭と並ぶアジア最大級のファンタスティック映画祭となる。釜山(プサン)国際映画祭、全州(チョンジュ)国際映画祭とともに韓国を代表する3大映画祭の一つでもあり、今年は49の国と地域の長編・短編映画計255作品が上映される。
中でも『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』は、歴史に名を連ねてきたジャンル映画の巨匠が描く話題作や、タブーを突き抜け挑戦的な作品が多く上映される映画祭の中でも注目されている【マッドマックス部門】で選出された。選出理由は、韓国でもリメイク作品が出るほど原作小説と映画の人気があること、ジャパニーズホラーの巨匠・中田監督の大人気シリーズの最新作にして最終章となる本作の舞台が韓国であること、そしてK-POPアイドルのクォン・ウンビが出演することなど、多くの魅力が伝わり招待が決定した。今回は、レッドカーペットとワールドプレミア&舞台挨拶のオフィシャルレポートが現地より届いた。
=映画『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』ワールドプレミアオフィシャルレポート
4日(木)18時、公式上映に先駆け、昨年5月に完成されたばかりの富川(プチョン)アートセンターにて行われたレッドカーペットセレモニーにクォン・ウンビと中田監督が参加。海外メディアや大勢のファンの前にひかれた100mのレッドカーペットに、華やかなドレス姿で登場したクォン・ウンビと本作の監督を務めた巨匠・中田秀夫が登場すると大歓声がおこりました。ファンの中には、現地の韓国の方は勿論、日本や世界各国から駆け付けた方も。クォン・ウンビはファン一人一人の声援に応えるかのように笑顔でにこやかに手を振り、中田監督はスマホをかかげながら、映画をPRしました。レッドカーペットセレモニーの感想を聞かれ、クォン・ウンビは「とても幸せでした。歌手としてはレッドカーペットを歩いたことがありますが、今回、俳優としてレッドカーペットに参加するのは初めてなので、わくわくする気持ちでした。緊張しましたが、映画祭に参加できること自体とても感謝したいですし、私たちの映画もたくさんの方に見てほしいという気持ちが大きくなりました」中田監督は「プチョン国際ファンタスティック映画祭に参加するのは今回で3回目ですが、オープニングセレモニーに参加してレッドカーペットを歩くのは、初めてだったので緊張しました。報道陣やファンの方々も予想よりも多く、少しドキドキしましたが、ウンビさんの横で歩けて非常に光栄でした」と答えました。
そして翌日5日(金)13時からは、今回の映画祭のメイン会場・最大規模の座席数を誇る富川(プチョン)市役所オウルマダンにて、世界で初めて『スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム』ワールドプレミア&舞台挨拶を実施! 客席には20~30代のお客様を中心に、中田監督がメガホンを取った『リング』のポスターを持参してきた10代のファンの姿も見受けられ、若い客層の熱気溢れる会場となっていました。
上映前には、本作の主演である成田凌からのコメントも到着!「アニョハセヨ!」と韓国語も交えながら挨拶し、「プチョン国際ファンタスティック映画祭がワールドプレミアとなります。皆さんは世界最速でこの映画をご覧になる方々ですので、楽しんでもらえると嬉しいです」とメッセージを送りました。
上映前に、韓国でのシリーズの人気や、日本より先に韓国でワールドプレミアとして上映されることについて聞かれた中田監督は「韓国でリメイクされた『スマホを落としただけなのに』は私たちが作ったものとはまた違った魅力、社会派的魅力と聞きました。そうやってこのシリーズを好きでいてくれる韓国の皆さんにこのようにお披露目できるのはすごく嬉しくもあり、緊張もします」とコメントしていましたが、いよいよ本作が上映されると、緊迫したシーンに客席から息をのむ様子も伺え、まさに 会場全体が作品にのめり込んでいる雰囲気に包まれました。映画上映後には拍手が起こる一幕も。クォン・ウンビと中田監督が登壇すると、改めて、会場からは大きな拍手と歓声があがりました。
今作は、舞台がソウルで、世界観も日本を飛び出してスケールアップ。日本人キャストと韓国人キャストが、それぞれ日本語・韓国語を交えて撮影。そんな現場の苦労を聞かれた中田監督は「日本語と韓国語が出てくる映画は初めてで緊張もしましたが、やりがいもありました。デジタル犯罪のスケールもアップして楽しさもありました」とコメント。初の映画出演作として日本作品に挑戦したことや苦労に対し、クォン・ウンビは「演技に興味がありましたし、とても良い作品のシリーズにキャスティングされたので、躊躇なくすぐにやりたいとお返事しました。やっぱり言語は一番時間がかかりました。私は日本語が上手ではないので、セリフの感情的な部分をうまく伝えることができるのか、悩みましたし、心配になりました。3人の日本語の先生にお願いし、レッスンを受けて、スミンという人はどんな人なのか、悩み考えながらキャラクターを分析して準備しました」と今作への意気込みや役作りについて語りました。
そんなヒロイン、スミンを演じたクォン・ウンビについて中田監督は「3人の先生について日本語を特訓したことは、彼女が日本の撮影現場で自信をもって参加することに繋がったと思いますし、ウンビさんご自身が、スミンがどういう女性か、どういう人間かをとことん考えてくれた。あるいは生きてくれた。それが彼女の役の魅力になったので、素晴らしいことだと思います」と絶賛。お客さんとのティーチインではキャスティングについて聞かれると、「スミンという役は韓国の方にお願いしようという話をプロデューサーとしていた時に、日本でも活動もされているウンビさんのお話や、ウンビさんがこの役に対して熱い想いを持っていることを聞きました。実はスミンという役は最初こんなに大きな役ではなかったのですが、ウンビさんの役への想いと熱意と美しさでこんなに大きな役になりました」と裏話を明かしました。それを受け、クォン・ウンビも「ありがとうございます」と笑顔。会場からも拍手が起こり、温かい空気が流れました。
また映画の公開を楽しみにしている日本のファンに向けてのメッセージでは、クォン・ウンビは「私たちが本当によく使うスマートフォンのお話なので、この映画自体が共感ポイントがとても多いと思います。そして少し怖い部分にも注目して見てほしいと思います」と答え、中田監督は「今回、『ファイナル ハッキング ゲーム』という副題がついているように、ファイナルです。それにふさわしく、ウンビさんに出演いただき、成田くんとのスパイ合戦や騙し合いを軸に、千葉くんとのハッキングゲームもスケールアップして描いています。そして、衝撃のラスト!が待っていますので、是非お見逃しなく!!」と答えました。