クラレは7月4日、「将来就きたい職業」のアンケート調査の結果を発表した。調査は2024年1月中旬~3月中旬、2024年3月に小学校を卒業した子ども657名(男の子314名、女の子343名)を対象に行われた。

男女総合「将来就きたい職業」トップ10

  • 男女総合「将来就きたい職業」

1位は「スポーツ選手」、2位は「医師」、3位は「教員」となった。スポーツ選手は男の子に圧倒的な人気で、競技内訳ではサッカー、バスケットボールの伸びが目立った。医師は2年連続でポイントを伸ばし、過去最高の2位となった。6位「薬剤師」、10位「医療関係」もトップ10入りしており、今年は男女ともに医療職の人気が上昇した。

男の子の「将来就きたい職業」トップ20

  • 男の子の「将来就きたい職業」

男の子の将来就きたい職業では、「スポーツ選手」が2位に10ポイント以上差をつけてトップに。内訳を見ると、野球が1位をキープ、サッカーとバスケットボールは人気を伸ばした。特に、バスケは昨年からポイントが約3倍に。世界大会出場を決めた日本代表の活躍や国内リーグの盛り上がりで、バスケ選手に憧れる子どもが増えているようだ。

  • 「スポーツ選手」競技内訳

「IT関係」は2年連続でポイントを伸ばして3位となった。内訳を見ると、約8割がプログラマーを志望。小学校におけるプログラミング教育の浸透や、子どもを対象とするプログラミング教室の増加などにより、職業の選択肢としてITがより身近なものになっているようだ。

「医師」は4位に。一時大きく順位を落とした年もあったが、コロナ禍でその仕事の大切さや意義が見直され、2022年を境に右肩上がりで上昇している。同じ医療職では、「薬剤師」が大きく順位を上げて11位に。人の命を守ることを通じて誰かの役に立ちたいという、子どもらしい純真な思いがうかがえる。そのほか、命を守るという視点では、昨年20位以下となっていた「消防・レスキュー隊」が13位(1.3%→1.9%)に入った。

女の子の「将来就きたい職業」トップ20

  • 女の子の「将来就きたい職業」

女の子の将来就きたい職業は、3年連続で「漫画家・イラストレーター」が1位となった。内訳を見ると、イラストレーターが昨年からさらに増加(73.0%→88.9%)。ゲームやアニメなど多彩なコンテンツでイラストレーターの活躍が目立つ中、「将来は自分も」と夢見る子どもが増えているようだ。

  • 「漫画家・イラストレーター」内訳

男の子と同様、女の子も医療職が人気。2位「医師」、4位「看護師」、7位「医療関係」、10位「薬剤師」がいずれも昨年から順位・ポイントを伸ばし、トップ10のうち医療職が4割を占めた。

2年連続でポイントを伸ばした「美容師」は6位に順位を上げた。多様性が尊重される時代になり、さまざまな髪型・髪色で自己表現をする人を目にする中、カットやカラーリングなどを駆使して、一人ひとりにぴったりのヘアスタイルを作り上げる美容師に注目する子どもが増えているようだ。