ソニー損害保険は6月26日、「ボーナス時期お小遣いに関する調査」の結果を発表した。調査は2024年5月20日~5月28日、20~50代の持ち家で火災保険に加入しているお小遣い制の人800名を対象にインターネットで行われた。

2024年夏のボーナス水準は過去最高、初めて80万円台に

一般財団法人 労務行政研究所による東証プライム上場企業の2024年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査によると、全産業114社の平均金額は「84万6,021円」と、2023年と比較して4.6%増加しており、1970年の調査開始以来、夏季一時金では初めて妥結水準が80万円台を上回ったことが判明した。

近年のボーナス水準を振り返ると、2021年はコロナ禍の影響を受け「71万397円」と減少傾向にあったが、2022年は「76万5,888円」、2023年は「79万4,008円」と増加傾向。そして2024年は、80万円台を突破し「84万6,021円」となった。増加の背景には、コロナ禍によるマイナスの影響が薄らいだことや近年の物価高による企業の対応が考えられる。

  • 東証プライム上場企業の2024年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査

お小遣いが増えていない人は85%以上、30代のお小遣い額が最も低いことが判明

値上げラッシュが始まる前の2020年と比較して、8割以上(86.6%)の人がお小遣いが増えていないことが判明し、増えていない人のうち、「変わらない」人は70.0%、「減った」人は16.6%という結果になった。またお小遣いの平均額は27,735円となり、約半年前に実施した前回のお小遣い調査と比較すると、18円増加(+0.06%)とほぼ変動していなかった。

また、お小遣い額の男性平均は29,284円、女性平均は26,186円と、男性の方が若干高い傾向にある。年代別でみると、20代が29,669円、30代が24,473円、40代が29,890円、50代が26,910円となり、30代のお小遣い額が低い傾向にあることがうかがえる。

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2024年夏のボーナスの使い道は「預金」「生活費の補填」が上位

ボーナスの使い道は「預金」が42.4%と最も多く、次いで「生活費の補填(29.5%)」といった結果に。なかには株式投資・NISAなどの「資産運用(14.6%)」、「ローン等の返済(14.1%)」も一定数おり、将来を見据えて貯蓄・投資や普段の生活費の足しにする傾向にあることがわかる。「車やバイクの購入(3.8%)」、「ブランド品の購入(4.1%)」、「海外旅行(4.9%)」などの高額な支出や贅沢品の購入は控えていることが結果からうかがえる。

ボーナスが増加した場合、増加分を「将来に備えて貯金したい(42.8%) 」、「NISA等の投資に回して、運用益を増やしたい(30.8%)」と、ボーナスを"消費"ではなく、"将来に備える"意識が強い傾向にあることがうかがえる。円安や物価高など経済の先行きが不透明であることから、多くの人が万一の事態に備えて貯金や投資を選んでいることが推測される。

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85%以上がお金に対して不安を感じると回答、理由は?

お金に対して「不安がある(50.0%)」「どちらかというと不安がある(36.4%)」と、不安を感じている人が86.4%にのぼる結果となった。不安に感じる理由として最も多い回答が「円安や物価高だから(65.0%)」となり、次いで「老後に年金がもらえるかわからないから(41.2%)」、「支出が増えて貯蓄ができないから(40.5%)」という結果に。円安や物価の上昇は日々の生活に直結するため、多くの人々がお金に対して不安を感じていることがうかがえる。

また8割以上(83.1%)の人が、値上ラッシュ前よりも商品・サービスなどが高いと感じるようになったと回答。日常的に消費する食料品や調味料などの価格が軒並み上昇しているほか、電気代やガス代、ガソリン代などの値上げなど、さまざまな物価の上昇が家計に大きな影響を及ぼし、金銭感覚が変化していることがうかがえる。

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お小遣いを増やすために取組んでいることで最も多いのは「ポイ活」

お小遣いを増やすために6割以上(63.0%)が「ポイ活」に取組んでいると回答した。次いで「食料品の節約(43.5%)」「日用品の節約(40.0%)」「外食を控えて内食(自炊)を増やす(30.8%)」となり、日常生活の中で支出を制限し、節約をしていることがうかがえる。その一方で、各種保険などの固定費の見直しに取り組んでいる人はそれぞれ1割に満たないことが判明した。

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加入している火災保険の見直しを行っていない人は約7割

7割以上(72.0%)の人が、加入している火災保険の補償内容が適切かどうか定期的に「見直しをしていない」と回答。加えて、2024年度を目処に火災保険が値上げすることを知らない人も7割以上(75.8%)いる結果となった。

  • 現在加入している火災保険の補償内容が適切かどうか定期的に見直していますか?/2024年度を目処に火災保険が値上げすることを知っていましたか?