『R-1グランプリ2024』王者のピン芸人・街裏ぴんくの冠番組となるカンテレ・フジテレビ系バラエティ特番『R-1グランプリ2024優勝者特番 街裏ぴんくの職業・漫談家 絶対おもろいって言わせたんねん!』が23日(25:10~)に放送される。

  • ハリウッドザコシショウ=カンテレ提供

■街裏ぴんく、R-1優勝特番

今年3月9日に開催されたピン芸日本一決定戦である『明治プロビオヨーグルトR-1presents R-1グランプリ2024』。過去最多のエントリー数5,457人の中から頂点に立ち、22代目の王者に輝いたのは、決勝初進出・芸歴20年目(大会当時)の街裏ぴんく。自身を象徴する“ファンタジー漫談”で栄冠を手にし、芸人仲間からは文句なしの優勝と祝福されたが、一部の視聴者にはその面白さが伝わらなかったと話す。番組では、そんな街裏が視聴者に漫談の面白さや可能性をアピールする場を3つ用意し、それぞれ豪華なシチュエーションで、ここでしか見られないオリジナル漫談を披露する。

最初に挑戦するのは、漫談家と同様にマイク1本でお客さんを楽しませるバスガイド。70年以上の歴史を持つ“はとバス”に乗って、街裏が乗客のマダムたちを漫談でおもてなしする“ぴんくバスツアー”を敢行する。超強力な助っ人・カズレーザー(メイプル超合金)の力を借りながら、浅草や東京スカイツリーなどの名所を巡り、各地でファンタジーうんちくを披露するが、街裏流漫談バスガイドで、観光ツアー好きのマダムたちを笑わせることはできるのか。

街裏は「観光ツアーと僕の“ファンタジー”は親和性が高い感じがしましたね。実際に動く景色を見ていると、机上で考えるよりもいろいろ思い浮かぶというか。今までアイデアとして持っていたかけらが形になる感じがしました。即興でテキトーなことばかり言うのがやっぱり好きなんやなって(笑)」と笑い「それを受けてくれるカズレーザーの安心感がすごかったですね。彼の返しによってロケが完成されるというか。正直お客さんに伝わるのか心配だったんですけど、カズレーザーが出発するまでに場を温めてくれたので、終始大盛り上がりでした。一緒にライブ出てた時と比べると、超人みたいになっていて、いろいろなことを経験してきたんやろうなって。優勝前からテレビで僕のことを紹介してくれていたので、早速仕事で一緒になれて、また夢が1つ叶いましたね」と満足気に語った。また「思い出の詰まった浅草を巡れたのもうれしかったです。お世話になった“捕鯨舩”の大将にお会いできて、ノリノリで協力してくれて。浅草という町は、ああいう粋な人たちの存在によって、なるべくして笑いの聖地になったんだなと実感しました」と誇らしげに話した。

続いての舞台は、街裏の母校・上宮太子高等学校(大阪府)。校舎には優勝を記念した横断幕が飾られ、当時の先生らから“凱旋”を祝福される。全校生徒500人の前で学校をテーマにした漫談を披露するため、『キングオブコント2023』王者のサルゴリラと共に校内でネタ探し。学校イチ元気な生徒やラグビー部のキャプテン、生徒から大人気の食堂のおばちゃんまで、個性豊かな面々が登場。本番までの準備期間はわずか1日。「秘策を用意している」と自信に満ちた街裏は、全校生徒を笑顔にして母校に恩返しすることができるのか。

街裏は「当時教えてくれていた先生が何人か残っていて感慨深かったです。横断幕を作って校舎に飾ってくれていたのも、生徒がみんな歓迎モードでいてくれたのも、すべてが温かくてこの高校を卒業できてよかったなと思いました」としみじみ。「ただ、漫談の準備期間は1日じゃなくて2週間にしてほしかったです(笑)! 先生方が全面的に協力してくれているので、“絶対にウケなあかん”っていうプレッシャーも乗っかって。在校生に楽しんでもらえる秘策を用意して挑んだので、楽しんでくれたんじゃないかなと思います!」と自信に満ちた表情を見せた。

■EXILE TAKAHIROのソロツアーに潜入

最後に街裏が潜入するのは、なんとEXILE TAKAHIROのソロツアー「EXILE TAKAHIRO LIVE TOUR 2024 “FULL THROTTLE”」。実は街裏は、TAKAHIROがEXILEに加入することになったオーディション「EXILE Vocal Battle Audition 2006 ~ASIAN DREAM~」にエントリーしていたという。約1万人の挑戦者の中から見事TAKAHIROが新ヴォーカリストの座を勝ち取ったが、もしもあの時、自分が選ばれていたらといまだに因縁を感じているそう。18年越しの悔しさを晴らすため、Zepp Osaka Baysideで開催された大阪公演のステージに乱入し、ファンの前でTAKAHIROをテーマにした漫談を披露する。見届け人・村田秀亮(とろサーモン)が見守る中、いざ本番へ。ライブに熱狂する超アウェーの状況で、お客さんの心をつかみ一層盛り上げることはできるのか。さらに「今日ちょっとお願いがあって……1曲だけ一緒に歌ってくれませんか?」という街裏の無茶な提案を、TAKAHIROがまさかの快諾。オーディションで不合格となり街裏が歌うことのできなかった課題曲「Lovers Again」のスペシャルデュエットが実現する。街裏はEXILE ATSUSHIになりきって歌うと張り切った様子だが、会場の反応やいかに。

念願の初共演を果たした街裏に、撮影後、TAKAHIROの印象を聞くと「せめて性格くらいは悪くあってくれよ! って。初めて会ったとは思えないくらい気さくに話してくれて安心しましたし、いい人すぎて非の打ち所がありませんでした。すごくどっしりと構えられていてベテラン感があって、めちゃくちゃ優しかったです」と感激した様子。しかし、どのロケよりも緊張したようで「やっぱりTAKAHIROさんのファンが集まるライブに乗り込むっていうのは別格でした。特に歌う瞬間はお笑いとは違う緊張感が走って。会場の広さもちゃんと覚えてないくらい異次元のレベルで、過去最高の観客数は余裕で更新しましたね」と苦笑い。「お客さんがどう受け止めてくれるかも不安でしたが、いざ出てみるとTAKAHIROさんの人柄をそのままお客さんにうつしたみたいに温かく迎え入れてくれて。TAKAHIROやるやん! ええお客さんついてるやん!」と上機嫌に振り返った。

そのTAKAHIROはというと「思ったよりピンクでした(笑)。年齢も同じということで、勝手ながら親近感がわきましたし、とても丁寧な方で人としても素敵な方だと思います」とコメント。自身がテーマの漫談については「身に覚えがなさすぎてびっくりしましたが、曲名やEXILEに関するワードを散りばめてくれてうれしかったです」と喜び、「同じオーディションを受けていたということで、感慨深さはありましたが、またこのような形でお会いできてデュエットできるのも、一つの縁かなと感じました。街裏ぴんくさんの魅力と面白さが爆発していることを、心から願っています(笑)。楽しい時間を過ごさせていただきました。ぜひ、ご覧ください」とアピールした。

■ハリウッドザコシショウがナレーション担当

当番組のナレーションは、街裏が“恩師”と慕うほど関係の深いハリウッドザコシショウが担当。収録を終えたザコシショウは「俺もR-1優勝後にやりましたわ! 1時間やりたい放題やれるっていう特典でございます。至らぬところはあると思いますけど、ご容赦して見てあげてください。本当に、地獄なんでね! もう多数の人に支えられてやっと成立してる感じですわ! 街裏ぴんく、お前至らぬ点めっちゃあるからな! これ見て青ざめんなよ! 勉強せえよ! でも、本当面白い特番になりましたんで、ぜひ皆さん温かい目で見てあげてください。ええやんええやん!」と“ザコシ節”全開のメッセージを寄せた。

最後に、街裏は「“こいつ20年間もこんなことやってきたんや”っていうのを知ってもらって、“アホやな!”って笑ってほしいです! 僕の漫談は、“架空”とか“ファンタジー”とか“ウソ”とかいろいろな言い方されますけど、いずれにせよ“そうではないこと”を言うことの楽しさが伝わればいいなと思います。“ウソも方便”という言葉を頭に思い浮かべながら見てください!」と全力で意気込んだ。

【編集部MEMO】
街裏ぴんくは、1985年2月6日生まれ、血液型:B型、大阪府堺市出身。2004年、大学在学中に漫才コンビを結成。解散後、2007年にピン芸人に。『R-1グランプリ2024』優勝、「Be-1グランプリ2022」優勝。