女優の天海祐希が、映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(12月13日公開)の主演を務めることが6日、わかった。

映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』

同作は、同名児童小説の実写化作。幸運なお客様しか訪れることができない“銭天堂”に売られているのは、どんな願いでもかなえることのできる「ふしぎ駄菓子」たち。そんな銭天堂の店主・紅子は、色とりどりのガラス玉のかんざしで結いあげた真っ白い髪に、真っ赤な口紅と古銭柄の赤紫色の着物を着た年齢不詳の怪しい女店主で、福引用の抽選器をまわして出た硬貨1枚と引き換えに、悩みを持つお客様が望むお菓子を売っている。

今回、紅子役で主演を務めるのは天海祐希。教師、弁護士、刑事、医師、探偵、看護師と多種多様な役柄を演じてきた天海が、新たに特別な駄菓子屋の店主を演じる。また、今回天海は約3時間以上かけて特殊メイクを施し、紅子に変身している。監督は中田秀夫氏、脚本は吉田玲子氏が手掛ける。

あわせてビジュアルと映像も解禁。ビジュアルは、「猛獣ビスケット」「型ぬき人魚グミ」「子守コウモリ」と、思わず興味をかきたてられる「ふしぎ駄菓子」が並んだ店で、飼い猫である墨丸を抱いて立つ紅子(天海)がほほえむ1枚に。映像では「銭天堂」へ続く路地へ迷い込んだ一人の男の子の姿から、子供たちの素朴だが切実な願いに合った、とっておきの「ふしぎ駄菓子」が登場。最後には「幸せになるか、不幸になるかはお客様次第……!?」と意味ありげににっこりほほえむ紅子が姿を現す。

コメントは以下の通り。

■天海祐希

紅子役をやらさせて頂きます、天海祐希です。紅子役をオファー頂いた時、「私で良いのだろうか」と、少々驚きましたが……とてもワクワクしてしまいました。原作は世界で人気があり、アニメーションにもなっている作品ですので、ファンの皆様の紅子像を壊さない様、演じる事を心掛けました。今回、撮影の度に特殊メイクや準備などに3時間近くかけ、紅子になっていったのですが、とても楽しかった! 中田監督の情熱やバイタリティに引っ張って頂き、とても熱のある素敵な現場でした。中田監督といつかご一緒させて頂けたらと願っていたので、凄く嬉しかったです。本当に素敵な世界観で、学ぶべきこともたくさん詰まっている作品になっていますので、お子さんは勿論の事、大人の方にも楽しんで頂けると思っています。ぜひ、楽しみにして頂きたいです。

■中田秀夫監督

「銭天堂を映画化したらぜひ見たい!」と私自身の家族からの熱望が本作の契機でした。子供たちだって、誰にも言えない願いを心に秘めています。それが人を出し抜いたり、身近な誰かを不幸にさせるものであっても、人の欲は一旦膨らみ始めると収拾がつかなくなりもします。天海さんが演じる紅子は、そんな欲望を持ってしまった人間たちを「人生のレフリー役」として、優しくもキリリとした視線で見つめます。天海祐希にしか演じられない、唯一無二の紅子に乞うご期待です!

■原作者 廣嶋玲子氏・作

2024年1月、幸運にも映画の撮影現場を見学することができました。多くの人達が一つのものを作りあげようとする独特の気迫、圧巻のセットに、ただただ感動しました。 なにより、天海さんの紅子に圧倒されました。妖艶で、ミステリアスな雰囲気をまとった紅子そのもの。その演技に引きこまれ、ゾクゾクしました。いったい、どのような映画になるか、本当に完成が待ち遠しいです。そして、映画にたずさわった方々全員に、心から感謝いたします。

■原作者 jyajya氏・絵

実写化のお話をいただき、とてもうれしかったです。撮影現場にお邪魔する機会があり、そこには本から飛び出たような銭天堂の世界が広がっていました。店内にならぶ沢山の駄菓子に目を奪われ、天海さんが演じる紅子さんからは、本の中の紅子さんが放つような 堂々たるオーラを感じました。完成を楽しみにしています!

(C)2024 映画「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」製作委員会

【編集部MEMO】
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズは、作・廣嶋玲子、絵・jyajyaによる児童小説。老若男女、幸運な人だけが辿り着ける、不思議な駄菓子屋“銭天堂”を舞台に、願いが叶う「ふしぎ駄菓子」を買った人々の顛末が描かれる。2013年に小説刊行がはじまると、子供たちのあいだで瞬く間に人気を博し、2024年4月からはシリーズ新章もスタート。2020年にはテレビアニメ・アニメ映画化、2022年には第三回「小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」第1位を獲得した。また、アジア諸国を皮切りに翻訳出版されており、累計発行部数850万部を突破している。