俳優の上川隆也が、きょう27日に放送されたテレビ朝日系ドラマ『東京タワー』(毎週土曜23:00~)に友情出演を果たした。

  • 左から永瀬廉、上川隆也=テレビ朝日提供

■直木賞作家・江國香織氏の恋愛小説を実写ドラマ化

2005年に黒木瞳×岡田准一で映画化された、直木賞作家・江國香織氏の恋愛小説を連ドラ化。永瀬演じる21歳の青年・小島透と、20歳以上年の離れた人妻・浅野詩史(板谷由夏)の美しくも許されない愛、その儚く甘美な世界を、現代の東京の最旬スポットを舞台に、令和という新しい時代ならではのストーリーとキャラクターで大胆に描き出す。

上川は、透の母親・陽子(YOU)の友人で有名カメラマンの本多高志役としてサプライズ登場した。今や写真展を開くほどの人気カメラマンとなった本多だが、駆け出しの頃には詩史をモデルに写真を撮ったことも。その縁もあって写真展には詩史も姿を見せており、そこで透と詩史は思いがけず再会することに。透と詩史を再び繋ぎ合わせることになる、重要な役どころとしての出演となった。

昨年放送されたドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)で永瀬と共演した上川。自身は警察庁のキャリアを演じ、永瀬とは確執のある親子関係を体現した。今作では友情出演という限られた共演時間ではあったものの、「佇まいに憂いを纏わせつつ、揺れる気持ちを扱いあぐねている感情を細やかに表現している」と、初の恋愛ドラマ主演に挑む永瀬の熱演を絶賛。「また違った一面を見せていただきました」と、俳優としてステップアップしていく“息子”の姿に目を細めていた。

『東京タワー』は、現在TVerで無料見逃し配信中。

■上川隆也 コメント

限られた出演になってしまったのは実に残念でしたが、お声がけいただけたことは本当にうれしかったという言葉に尽きます。

――永瀬廉さんとの共演、印象はいかがでしたか?

永瀬廉さんと1年前に『ラストマン-全盲の捜査官-』でご一緒した際は、確執を間に挟んだ親子関係を繊細に演じていらっしゃったのが印象的でしたが、薄氷を踏む様な想いで許されぬ恋に落ちて行く青年と云う今回の役柄では、佇まいに憂いを纏わせつつ、揺れる気持ちを扱いあぐねている感情を細やかに表現していく姿に、また違った一面を見せていただきました。

――写真展を開くほどの人気写真家・本多高志を演じられていかがでしたか?

恐らく透は、本多のことを深く心に刻むことはないでしょう。しかし、彼の撮った詩史の写真の事は一生忘れない筈です。いつか透があの一枚を思い出す時に同時再生されるであろう本多の一言が、意味のある物になるよう演じました。

――東京タワーの思い出やエピソードなどはありますか?

仕事柄、地方や海外で長く過ごすことがありますが、それを終えて「帰ってきた」と思わせてくれるのはいつも、車窓や機内から見る東京タワーの姿です。とあるドラマの最終回のラストカット。財前直見さんと二人で、今は『トップデッキ』と呼ばれているかつての特別展望台の屋根に上がり乾杯を交わした撮影は、今でも素晴らしい想い出です。

【編集部MEMO】『東京タワー』第3話あらすじ
2人で会う時間を重ね、ますます詩史(板谷由夏)との恋におちていく透(永瀬廉)。そんな透はある日、詩史が建築賞を受賞したことを知る。詩史を祝うためのプレゼントを選び帰宅した透は、母の陽子から「詩史さんとデートしたんだって?」と聞かれ、焦りから慌てて誤魔化すが……? 詩史から受賞の記念パーティーに出席しないかと誘われた透は、少しでも詩史と同じ時間を過ごしたいという気持ちから、「行く」と即答する。一方、家庭教師先の人妻・喜美子(MEGUMI)を誘惑した耕二(松田元太)はその欲望に抗うことができず、家庭教師の時間外にも喜美子に会いに現れるように。喜美子もまた、耕二の甘い言葉と優しさに抗えず、2人は禁断の逢瀬を重ねていくのだった。陽子とともに詩史の受賞パーティーに出席した透は、そこで詩史の夫・浅野(甲本雅裕)に声をかけられる。詩史と仲睦まじい様子や、まさに理想の夫婦のような振る舞いに苛立つ透だったが、ふいに詩史と2人きりになれる時間が訪れ、そこで詩史から“秘密のキス”を……。