大根役者ぶりがトレンド入りした過去

――今作の出演が決まったときのコメントで「芸人がドラマに出ると、めっちゃ評価されるか、下手すぎてバズるかの2択」とおっしゃっていましたが、ご自身の演技の手応えは?

僕ら見取り図は演技が大根で有名で、トレンド入りを果たした過去があります(笑)。そんな僕ですが、完璧とは言わずとも、反町さんにアドバイスをいただいたりして、自分なりの伊集院を一生懸命に演じさせていただいています。たまに、音声さんや技術さん、照明さんから「関西弁ストップ」がかかることもあって……。「方言」だとはっきり分かるものや「単語」は直せるのですが、日常で使っているおしゃべりのイントネーションがかなり難しいですね。

――イントネーションは誰かに指摘されない限り、正しいものが分かりませんよね。

だからこそ、ここ数カ月は羽鳥(慎一)さんが話す言葉をずっと聞いていました。羽鳥さんの発する言葉は綺麗ですし、常に正しいイントネーションなので、とても参考になりました。

――「盛山さんが標準語を話すとキャラが変わる、チャラくなる」と話題になっていたこともありますが。

ラジオの企画で標準語チャレンジをした際は、ユーモアを含んでいたこともあり、僕が話す標準語に対して、「キャラが変わった」「チャラい」と感じた人もいたのかもしれません(笑)。

役作りでいつもよりパーマを強めに

――伊集院を演じるに当たり、意識したことや役作りしたことは?

役作りだなんて恐れ多いです。右も左も分からないので、「お邪魔します」という感じでした。気になることがあれば、監督に聞いたりしながら、一つひとつのお芝居を丁寧にさせていただいています。あと、パーマを当て直しました。女性を口説くチャラい人物だと聞いたので、慌てて美容室に駆け込みました。普段もパーマを当てているんですけれど、ちょっと強めにしました。

――メンテナンスは大変ではないですか?

メンテナンスはしてないです! 大変じゃないです(笑)。

同郷・小芝風花からのアドバイスもすべて実行

――(笑)。バラエティのレギュラー番組では、共演者の中に俳優さんもいるかと思います。何かアドバイスをもらったりしましたか?

『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)で共演している小芝風花ちゃんには、ちょいちょい相談していました。風花ちゃんは地元が一緒なので、「関西弁じゃなくて、標準語の役やねんけど……」と話したら、「やってたら慣れますよ!」と言われました(笑)。台本の覚え方や家でどんなふうに読んでいるなど、風花ちゃんに言われたことは全部やりました。

反町隆史から2人きりで1時間以上の直伝稽古

――台本の覚え方は小芝風花さん直伝ということなんですね。

そうなりますね。ただお芝居では、反町さんが僕の師匠です。2人きりで1時間以上、演技のアドバイスをくださいましたし、これから先、いろいろなところで「反町さんが師匠」だと言っていきます!

――もし別作品で再び共演するとするなら、どういった関係性がいいですか?

もうなんでもやらせていただきます。反町さんと一緒ならば鳥のふんでもいいです。

――熱い思いをありがとうございました。最後に、今作の見どころをお願いします。

反町さん演じる、派手ではないけれど淡々と仕事をこなす藤巻先生が、クレバーかつ冷静に立ち向かっていく姿が本当に格好いいです。反町さんのファンとしても、イチ出演者としても、オンエアが楽しみで仕方がありません。また、第2話では反町さんと僕の2人だけのシーンがたくさんありましたし、本当に緊張しました。でも、もしかしたらその尋常じゃない緊張感と作品の臨場感がマッチしているかもしれません(笑)。標準語の僕と、憧れの人の前でも「反町隆史やー!」とたかぶる感情を一切出さずに真剣にお芝居をしている僕を見てほしいです。

■見取り図 盛山晋太郎
1986年1月9日生まれ、大阪出身。2007年5月に「見取り図」を結成。『M-1グランプリ』では、2018年、2019年、2020年と3年連続でファイナリストになった実力派。YouTubeチャンネル『見取り図ディスカバリーチャンネル』では登録者約45万人を誇り、幅広い世代から人気を得ている。今作『グレイトギフト』が連続ドラマレギュラー初出演となる。
■スタイリスト:神山トモヒロ