俳優の反町隆史が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『グレイトギフト』(毎週木曜21:00~)が18日にスタートした。今作は、数々の話題作を世に送り出してきた脚本家・黒岩勉氏によるオリジナル作品で、明鏡医科大学付属病院病理部の病理医・藤巻達臣(反町)が、 完全犯罪を可能にする殺人球菌“ギフト”をめぐるノンストップサバイバル医療ミステリー。今作で初の連続ドラマレギュラー出演を果たしているのが、お笑いコンビ・見取り図の盛山晋太郎だ。盛山は、うだつの上がらない藤巻のことを心の底では見下している明鏡医科大学付属病院病理部の病理医・伊集院薫を演じる。

そんな盛山に、今作の見どころや「憧れ」だと公言している反町との共演シーンについて話を聞いた。

  • 俳優の盛山晋太郎

    お笑いコンビ・見取り図の盛山晋太郎

反町隆史は雲の上の存在「実在してたんや」

――テレビ朝日と言えば、バラエティ番組『ロンドンハーツ』のドッキリ企画が有名ですが、ドッキリを仕掛けられることが多い側の芸人さんとしては、今作の出演が決まったとき「ドッキリかも」と心配もされたのではないでしょうか。

おっしゃる通り、「ドッキリかもしれない」というのは、何度か頭の中をよぎりました。でも、反町さんが僕らの番組『見取り図じゃん』(テレビ朝日)にいらしてくれて、反町さんとお会いしたことで、「俺、ほんまに『グレイトギフト』に出られるんや……!」と感動に変わりました。そのとき、初めてドラマに出演するんだと実感したことを覚えています。

――そのときの『見取り図じゃん』を拝見したのですが、反町さんのことを見る盛山さんの目がキラキラしているのが印象的でした。

そんなに輝いていましたか?(笑)。でも、ずっと前から大好きだった反町さんと会えたことで、芸人というより、ただの反町さんファンになっていたことは事実です。お会いした瞬間、「とうとう会えた!」と、心の底から喜びが湧き上がっていましたね。その一方で、反町さんが実在していることにも感動しました。僕にとって反町さんは雲の上の存在で、ペガサスやユニコーンなど実在しないものと同じだったので、「あ、実在してたんや」という気持ちにもなりました。ちょっと神格化しているので……!

――以前も、反町さんに会えたら「引退してもいい」「思い残すことはない」とおっしゃっていました。その気持ちは変わらないですか?

反町さんへの愛や熱意を表現する際に、一番分かりやすい表現をさせてもらいました。でも、半分くらい本気で思っています(笑)。

――人生で一番会いたかった人には無事に会えたんですね(笑)。

そうですね(笑)。反町さん以外で会いたい人は、メジャーリーグで活躍していた元プロ野球選手のサミー・ソーサやマーク・マグワイアしかいません。

  • 『グレイトギフト』より=テレビ朝日提供

反町隆史のジョークにツッコめず“乙女”に

――今回、憧れの反町さんとの共演となりますが、そばで見る反町さんのお芝居はいかがですか?

僕が評価することではないのかもしれませんが、反町さんのお芝居は本当にすごいです。反町さんに限らずですが、演じるキャラクターを憑依させるということはこういうことなのだなと毎日実感しています。お芝居の話をされる俳優さんたちが、「憑依」という言葉をよく口にしているのを耳にしたりしていたのですが、今回の現場ではそれを肌で感じましたし、まさか自分が「憑依」を体感するときが来るとは思ってもみませんでした。

――特に反町さんのどういった部分で「役が憑依している」と感じたのでしょう?

撮影の休憩時間にお話をしてくださるときは、『GTO』(98年、フジテレビ系)の鬼塚英吉先生としゃべっているような気分にもなりますし、僕が憧れた反町さんのままだなという感じなのですが、お芝居が始まると、ちゃんと藤巻先生になっているんです。格好いいことには変わりないですが、藤巻先生というキャラクターの持つ性格や雰囲気にフィットしているといいますか、反町さんの中に憑依した藤巻先生が存在しています。今回、反町さんが演じる藤巻先生は、僕らが学生の頃に見ていた鬼塚先生や『ビーチボーイズ』(97年、フジテレビ系)の広海とは真逆の人物。本当に同じ方が演じているのかと驚かされる毎日です。

――撮影現場での印象的なエピソードを教えてください。

今も緊張しているのですが、緊張している僕を和ませようと、反町さんがたまにジョークを言ってくださるんです。執刀するシーンを撮影する前の段取りで、反町さんが医療器具を持って、「監督の腕で使用してもいいってことですか?」とボケたんです。いつもみたいに「そんなんええわけないでしょ!」とかツッコめばいいのに、本当に言葉が出ませんでした。反町さんに掛ける言葉を一つもはずしたくないから、フリーズしてしまいました。

――憧れの人だからこそ、慎重に言葉を選んでしまいますよね。

もじもじしてしまいました。思い出してみると、我ながら気持ち悪かったですね……。周りからも乙女みたいで気持ち悪いと言われていました(苦笑い)。