東京商工リサーチは1月16日、「2023年上場企業『早期・希望退職者』」を発表した。
調査は希望・早期退職者募集の実施を情報開示し、具体的な内容を確認できた上場企業を対象に抽出。実施が翌年以降の企業は除き、原則「会社情報に関する適時開示資料(2023年12月31日公表分まで)」に基づいている。
調査結果は以下の通り。まず2023年に「早期・希望退職者」募集が判明した上場41社の業種別では情報通信の11社(前年3社)が最多で、情報通信の最多は初めてとなる。次いで、電気機器(同4社)、アパレル関連(同4社)と医薬品(同3社)が各5社という結果だった。
次に募集人数(募集時点の人数が非開示の場合、応募人数を適用)を見たところ、最多は100~299人の9社、次いで1~29人の7社、30~49人と50~99人が各5社と続いている。
なお、300人以上は中外製薬(応募人数374人)と大正製薬ホールディングス(同645人)の製薬2社だった。
同社は「2023年の上場企業『早期・希望退職者』募集は、前年を3社上回る41社(前年38社)だった。コロナ禍の2020年(93社)や2021年(84社)と比べ半減したが、人手不足が深刻さを増すなかで募集企業が増加したことは、企業の意識が変化している兆候ともいえる」とコメントする。