マクロミルは1月5日、新成人500名に調査を実施し、その結果を発表した。調査は2023年12月7日~2023年12月14日、2024年の二十歳の集い(成人式)の参加対象となる500人(男性250人、女性250人)を対象に、インターネットで行われた。

  • 新成人500名に調査

関心のあるニュースは「少子化対策」が最多

今年最も関心が高かった政治・経済・社会のニュースは、政府の重点施策としても打ち出されている「少子化対策」で43.0%だった。2年で8.2ポイント増加し、半数に迫る勢いで上昇している。続いて、「働き方改革・女性活躍推進」が37.4%、「教育改革・子育て支援」が35.6%だった。

  • 関心がある政治・経済・社会のニュース(2024年の上位10項目を抜粋)

海外志向に関する8つの項目について関心度合いを尋ねたところ、コロナ禍において下降気味だった「外国語習得」が今年は持ち直し、66.8%が「関心あり(関心がある、やや関心があるの合計)」と回答した。昨年から急増したものは「ワーキングホリデー制度の活用(45.8%)」で昨年から8.2ポイント増加。一方で、「海外旅行(63.2%)」は昨年から2.6ポイント低下し、円安が影響していると考えられる。

  • 海外について関心があるもの

SNSと動画サービスの利用状況を尋ねた。配信動画の人気が昨年よりもさらに上昇したことが特徴的で「YouTube」の利用率は85.4%で昨年よりも1.8ポイント増加、「TikTok」は53.0%で半数を超え、4年で4.3倍となった。見逃し配信の「TVer(41.4%)」も昨年から7ポイント上昇した。SNSの選択肢として今年の調査から新たに追加した「BeReal(ビーリアル)」と「Threads(スレッズ)」は、誕生して間もないながらも「Facebook」よりも上回る結果となった。

  • SNSの利用状況

  • 動画サービスの利用状況

ニュースや話題などの情報の入手先と、信頼できる情報源の第1位はともに「テレビ」で、他を引き離す結果に。その他の情報源の「SNS(個人アカウント)」や「動画共有サービス(YouTubeやTikTokなど)」は情報源としては根強い人気だが、信頼度は低い結果となった。

  • 情報の入手先と、信頼できる情報源(2024年調査の上位10項目を抜粋)

AI(人工知能)について57.0%が「期待している」ものの、57.2%が「不安がある」とも回答し、いずれも昨年から約10ポイント急上昇していることがわかった。また、51.8%が「AIに仕事を奪われる可能性がある」と回答し、AIを脅威と捉えていることが示唆された。一方、AIに仕事を奪われないために何をすべきだと思うかを自由記述で尋ねると、「AIを使いこなすためにITスキルを磨く」、「人にしかできないクリエイティビティを発揮できる仕事に就く」、「対人関係を大切にする」、「AIが得意な単純作業の労働を廃止」などが見られた。

  • AIに対する期待と不安

  • AIが将来自分の仕事を奪う可能性について

自身の価値観や特徴を尋ねたところ、「自分らしさ(他者は他者、自分は自分)を大切にする」が51.0%で第1位、以下、「仕事よりプライベートを重視する」42.8%、「推し活にお金をかける」32.8%、「多様性を重んじる」31.2%と続いた。また、「Z世代とまとめられる風潮」に対しては、「ポジティブ(とてもポジティブ、ややポジティブの合計)」に捉えている新成人が28.6%、「ネガティブ(ややネガティブ、とてもネガティブの合計)」が29.8%で、ほぼ同じ割合だった。また、「どちらとも言えない」が41.6%と最も多いことも特徴的だった。

  • 新成人の価値観(上位10項目を抜粋)

  • Z世代とまとめられる風潮について

将来就きたい職業1位は「会社員」

将来就きたい職業を尋ねたところ、第1位は「会社員」43.2%、第2位は「公務員」21.8%だった。堅実な進路選択が垣間見られるものの、3位には「クリエーター(ゲームやデザイン、音楽など)」、5位に「起業家」、7位にも「インフルエンサー(YouTuber、インスタグラマーなど)」がランクインした。

  • 将来就きたい職業

最後に、今年の新成人のうち活躍を期待・応援する有名人を尋ねた。1位は「張本智和(卓球選手)」、2位は「ラウール(Snow Man)」、3位は「鍵山優真(フィギュアスケート選手)」だった。

  • 活躍を期待する2024年新成人ランキング トップ10