ソロになってからまもなく2年。女優業やアーティスト活動、音楽番組MC、ファッションブランドのモデルなど、幅広く活躍しているが、生田は「想像していた以上にいろんなジャンルに挑戦させてもらっているなと思います」と充実した表情を見せる。

「グループにいる時もいろんな活動をさせてもらっていましたが、『ミュージカルの人』という枠組みになることが多くて。自分はモデル業とかお呼びじゃないのかなと思っていましたが、やってみたらすごく楽しかったですし、映像作品も卒業してからよりいろいろやらせてもらえるようになって、楽しいと思える瞬間が増えてきて、いろんなジャンルを挑戦できているのはありがたいなと思っています」

  • 生田絵梨花

今後も、舞台を主軸にしつつ、幅広く活動していきたいと考えているそうで、「軸をたくさん作れたらいいなと。それぞれがほかのことにも作用してくると思うので」と話した。

また、ソロになってから「踏ん張りが利くようになりました」と自身の変化を語る。

「グループにいる時は、譲り合ったり協力したり、頼ることもできるという、そういう環境の中でずっとやってきたので、“自分なんて”というのが染みついていて、ソロになって最初の頃はその感じが抜けませんでした。でも今は『自分がやるしかない!』『どうなるかわからないけど、とにかくやるぞ!』という風に、踏ん張りが利いてきたように思います」

さらに、『ウィッシュ』への参加で「精神的に鍛えられて肝が据わってきました」と、より頼もしくなったようだ。

「ずっと緊張の連続だったので肝が鍛えられたなと。アフレコで緊張するし、初歌唱で緊張するし、監督たちの来日でも緊張するし。緊張しなくなるなんてことはないですが、それを受け入れていかにどっしり立っていられるかというのが鍛えられたと思います」と述べると、「鍛えた肝が今後いろんなお仕事に生きてくるといいなと願っています」とほほ笑んだ。

■舞台は「自分を成長させ続けてくれる大切な場所」

今後については「大きいことをやりたいというより、長く続けていられたらいいなという思いがあります。先輩方を見ていても、長く続けた人にしか見えない視点があると感じるので」と述べ、その上で「映像などいろんなことに挑戦しながら、これからも舞台に立ち続けたい」と思いを語った生田。

演技力や歌唱力はミュージカルで培われたものが大きいと感じていると言い、「舞台は素晴らしい実力を持った人たちがたくさんいて、いくら追ってもゴールがなく、自分を成長させ続けてくれる場所だなと。間違いなくミュージカルでの経験がなかったら『ウィッシュ』はやれてなかったと思うので、自分にとってすごく大切な場所です」としみじみ。「これからもいろいろな作品を経験して成長していけたら」と力を込めた。

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■生田絵梨花
1997年1月22日生まれ、ドイツ出身。乃木坂46の1期生として活躍し、2021年末で同グループを卒業。女優としても幅広く活躍し、代表作はミュージカル『レ・ミゼラブル』『ロミオ&ジュリエット』、映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』『Dr.コトー診療所』、ドラマ『PICU 小児集中治療室』『こっち向いてよ向井くん』などに出演。2017年に第8回岩谷時子奨励賞、2019年に第44回菊田一夫演劇賞を受賞した。また、ソロアーティストとして初の全国ツアーを今年開催。NHKの音楽番組『Venue101』ではMCを務めている。