私たち一人ひとりに割り当てられている名字は、国内で一体何種類ほどあるかご存じでしょうか? 「日本名字家系大事典」(東京堂出版)によると、国内の名字の種類は約30万にものぼるそうです。
これだけの数があれば、目にしたときに思わず「響きがきれいな名字だなぁ」と感じてしまうものもあることでしょう。
そこで今回、マイナビニュース会員の男女311名に「響きがきれいと思う名字」についてアンケート調査を実施。ランキング形式にまとめましたので紹介していきます。
「響きがきれいと思う名字(苗字)」ランキング
マイナビニュース会員に「響きがきれいと思う名字」についてアンケートを実施したところ、このようなランキング結果になりました。カッコ内に主な読み方も記しています。
1位葵(あおい): 6.8%
2位如月(きさらぎ): 6.1%
3位皇(すめらぎ)(るり): 5.1%
4位東雲(しののめ): 4.5%
4位早乙女(さおとめ): 4.5%
6位右京(うきょう): 3.9%
7位久遠(くおん): 3.5%
7位渚(なぎさ): 3.5%
7位北斗(ほくと): 3.5%
10位美波(みなみ): 3.2%
10位雫(しずく): 3.2%
10位神楽(かぐら): 3.2%
13位水無瀬(みなせ): 2.6%
13位風祭(かざまつり)): 2.6%
13位紅(くれない): 2.6%
16位瑠璃(るり): 2.3%
16位京極(きょうごく): 2.3%
16位凪(なぎ): 2.3%
16位柊(ひいらぎ): 2.3%
16位百合(ゆり): 2.3%
21位初音(はつね): 1.6%
21位速水(はやみ): 1.6%
23位宝生(ほうしょう): 1.3%
23位:音葉(おとは) 1.3%
23位鳳(おおとり): 1.3%
23位伊織(いおり): 1.3%
23位七海(ななみ): 1.3%
28位葉加瀬(はかせ): 1.0%
28位鳴海(なるみ): 1.0%
28位八神(やがみ): 1.0%
31位大河(たいが): 0.6%
31位颯々野(さっさの): 0.6%
31位水樹(みずき): 0.6%
34位綿矢(わたや): 0.3%
34位草薙(くさなぎ): 0.3%
ここからは、トップ15にランクインした名字が選ばれた理由を紹介していきます。
葵
・「清らかなイメージがする」(58歳男性)
・「名前の響きと字体がとても美しいと思ったからです」(57歳男性)
・「字面も響きも美しいと思います」(32歳男性)
・「古風なイメージがして響きよく感じるから」(53歳男性)
・「なんとなく柔らかい響きに感じる」(56歳男性)
如月
・「好きな言葉で響きが心地よい」(55歳男性)
・「実際に声を出して読んでみると素敵だと思いました」(63歳女性)
・「音の感じが清々しいのでいいと思った」(72歳男性)
・「旧暦2月のこの字の響きが、まさに春風を運んでくるように感じるから」(73歳男性)
皇
・「重みを感じ、神々しい響きのある名字である」(69歳男性)
・「日本語っぽくない響きで異国情緒があるから」(53歳男性)
・「発音した際の雰囲気がよい」(43歳男性)
東雲
・「実際に身の回りにいるので憧れるため」(30歳男性)
・「耳に響く音が雅に感じる」(58歳女性)
・「なんとなく上品な感じがするので」(51歳女性)
早乙女
・「すんなり耳に入ってくる感じがする」(63歳男性)
・「言葉にして言いやすく、聞こえが爽やかな感じがするから」(54歳女性)
・「響きが美しく憧れるから」(57歳男性)
右京
・「発音がしやすく、覚えやすい」(47歳男性)
・「なんとなく品がよい感じがするので」(21歳男性)
久遠
・「『ん』で終わる語感がすっとした印象で好きです」(57歳女性)
・「上品で美しい感じがする」(45歳女性)
渚
・「さわやかで透き通っている」(29歳女性)
・「波の音が聞こえるような響きを感じるから」(59歳男性)
北斗
・「とても耳に残るからです」(38歳男性)
・「星の北斗七星を連想させる」(49歳男性)
美波
・「さわやかなイメージがあるので」(45歳男性)
・「呼びやすさとイメージがいいから」(49歳男性)
雫
・「とてもよい響きに聴こえる」(53歳男性)
・「清純な感じがするため」(21歳男性)
神楽
・「雅やかな神楽の和楽器の奏でる心地よい音色を思い浮かべます。心休まる感じもしますね」(73歳男性)
・「神々しい感じがあり高貴な響きがある」(51歳男性)
水無瀬
・「文字も響きも涼し気で素敵と思った」(39歳女性)
風祭
・「言葉に出すと、響きがいい」(45歳女性)
紅
・「響きがきれいだから」(31歳女性)
響きがきれいと思う名字ランキング、和風&古風なものが上位に
「響きがきれいと思う名字(苗字)」ランキングの1位に選ばれたのは「葵」(6.8%)でした。「あおい」と呼んだときの響きがよい点に加え、葵は徳川家の家紋として使われていたことから、「由緒正しい」というポジティブなイメージを評価している回答者が多く見受けられました。国内の名字のほぼすべてを網羅する「名字由来net」によると、全国に200人ほど存在する名字で、東京や愛知、大阪などに多いそうです。
2位には「字面が美しい名字ランキング」で1位になった「如月」(6.1%)がランクイン。徐々に春の訪れが近づいてくることを感じさせる2月の別称である「きさらぎ」という響きが「心地よい」「清々しい」との回答が寄せられていました。
3位は「皇」(5.1%)。日常生活で「すめらぎ」と読むような機会はほぼないはず。「皇族」などの文字に代表されるように、文字が持つ「気高さ」「品位」などのイメージを高く評価している声が目立ちました。
トップ10を見ると、「葵」や「如月」、古代日本の行政機関名と同じ「右京」などの和風テイストなものが好まれる傾向にありました。また、太陽が昇り始める前に茜色に染まる空を意味する日本の古語「東雲」や、日本の神道の神事において神に奉納するため奏される歌舞「神楽」などの古風なものも上位に散見されました。
今回紹介したランキングの中に、あなたが「響きがきれい」と感じる名字はあったでしょうか?
調査時期:2023年12月7日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計311人(男性: 244人、女性: 67人)
調査方法:インターネットログイン式アンケート