宇宙ビジネスの中心地となった日本橋にて、恒例の「HELLO SPACE WORK!NIHONBASHI 2023」が開催中だ。話題の前澤友作氏の企画展をはじめ、子どもも大人も宇宙の仕事を体験できる盛りだくさんのコンテンツを紹介したい。

  • 今回の目玉は初公開となる前澤氏が搭乗した帰還モジュールの実機

五街道の起点日本橋から宇宙につながる街へ

三井不動産は一般社団法人日本橋室町エリアマネジメントとともに、「HELLO SPACE WORK!NIHONBASHI 2023(ハロースペースワーク2023)」を2023年11月27日(月)〜12月7日(木)の日程で開催中だ。

宇宙で働くことが夢でなくなった今、宇宙の仕事をさらに身近に体験できるさまざまなコンテンツが用意されている。

オープニングイベントとして、ドキュメンタリー映画『僕が宇宙に行った理由』(12月29日公開)の宣伝を兼ねて、東京・日本橋三井タワー1階アトリウムに実業家の前澤友作氏が登場。

宇宙に行くための過酷なトレーニングや宇宙滞在のリアルな感想とともに、次の宇宙旅行(月の周回渡航)やカーレースへの参戦など新たな夢への挑戦も語ってくれた。「夢を持っている方、チャレンジしている方にぜひ映画を見てほしい」との力強いメッセージも印象的であった。

  • 日本の民間人として初めて国際宇宙ステーションに滞在した前澤友作氏

『僕が宇宙に行った理由』は宇宙旅行に密着した平野陽三監督によるもので、コラボ企画展「映画『僕が宇宙に行った理由』特別展」も12月3日(日)まで開催される。

日本橋三井タワー1階アトリウムには、前澤氏が実際に搭乗し、地球に帰ってきた宇宙船「ソユーズ」の帰還モジュールの実機が日本で初公開される。宇帰還モジュールは、3つのモジュールから構成されるソユーズ宇宙船の一つ。国際宇宙ステーション(ISS)から切り離された後、地球の大気圏に突入し、空気抵抗によって減速。その後、パラシュートを使って地球に着陸した。

「すでにヤマト運輸さんの倉庫で見たので地上での再会は2回目ですが、改めて焦げてるなと思います」と笑う。そう、リアルな焦げ具合も間近で見られるのだ。

  • ソユーズの帰還モジュール実機と約10メートルの大型パラシュートを見上げる前澤氏

メタバース空間で、宇宙遊泳ツアーを体験できる!

さらなる注目コンテンツは、JAXAとバスキュールが共同で開発しているプロジェクトである、メタバース空間「THE ISS METAVERSE」だ。VRゴーグルを装着して、ISSにいるかのような体験ができるサービスである。

  • VRゴーグルを装着し、ISS内部を探索したり、外部に出て地球を眺めたりすることができる

イベントには、元JAXA宇宙飛行士の山崎直子氏も登場。実際にメタバース空間での体験を「美しい。本当にリアルだった」との感想を述べた。

  • 元JAXA宇宙飛行士の山崎直子氏

筆者もメタバース体験をさせてもらったが、「今自分が宇宙ステーションにいたら、そこから地球がどう見えるか、太陽の光がどう見えるか」がリアルに再現されているのだろうなと感じ、本当に宇宙旅行をしているようで楽しめた。

小中学生向け展示やワークショップや宇宙食も

期間中には宇宙の仕事に興味ある子どもたちにとっては必見のイベント「宇宙にはこんな仕事があるんだ展×『宇宙人と見つける仕事図鑑』」や、「あつまれキッズ!宇宙の仕事ワークショップ(12月2日(土)、3日(日))」も開催される。

また、日本橋のシェフが宇宙食や宇宙関連食材をアレンジしたメニューが提供される「日本橋×宇宙キッチン(12月1日(金)〜12月3日(日))」も開催。大いに盛り上がりそうだ。

「HELLO SPACE WORK!NIHONBASHI 2023」
日程：11月27日～12月7日 会場：日本橋三井タワーアトリウム、江戸桜通り地下歩道、X-NIHONBASHI TOWER　ほか