LayerXは9月19日、インボイス制度に伴う企業の追加作業時間を算出し、結果を発表した。調査は7月〜9月、同社提供の「インボイス制度対応 体験キット」を使用した研修の参加企業40社・200名の作業時間を元に算出した。その調査結果がSNS等で話題になっている。

「請求書1件で15分の作業時間増」

  • インボイス制度に伴う作業時間

    インボイス制度に伴う作業時間

請求書の支払処理と経費精算の処理に関わる平均時間を算出したところ、インボイス制度対応により、作業時間が請求書支払処理で15分/1件、経費精算の処理で5分/1件の増加となった。

「月に経理は約1〜2営業日、一般従業員は約7分の負担増」

また、この制度対応にかかる作業時間と企業規模(大企業・中規模企業・小規模事業者)ごとの請求書枚数、経費明細件数・領収書枚数と企業数、従業員数のデータを用いて、制度対応により増える企業の業務負担を算出した結果、経理1人あたり約1〜2営業日/月、従業員(非経理)1人あたり約7分/月、日本全体で約1.4億時間/月の負担増になることが明らかに。

さらに、この結果に対して厚生労働省発行の賃金統計をもとに制度対応にかかる人件費を算出したところ、業務を手作業で行った場合に、日本全国で毎月約3,413億円の人件費が”インボイス対応コスト”として発生する可能性があることがわかった。