ランサーズは9月19日、「インボイス制度に関するフリーランス実態調査」の結果を発表した。調査は8月23日~30日、ランサーズにランサー(受注者)として登録しているフリーランス551名を対象にインターネットで行われた。
はじめに、インボイス制度に対する理解度を調べたところ、76.2%が「深く理解している」「理解している」と回答。しかしながら、調査時点で適格請求書(インボイス)発行事業者に「登録している」は27.2%と、7割以上のフリーランスが「登録していない」ことが明らかに。
適格請求書(インボイス)発行事業者へ転換しない理由を聞いたところ、「売上が1000万円を超える可能性がないから」(62.3%)、「取引先からの転換依頼などは現状ないから」(39.2%)、「制度についてよくわからないから」(26.7%)が上位に。
一方、登録・転換した理由としては、「いずれ対応する必要があるから」(52.7%)が最も多く、次いで「売上・取引先が減少する可能性があるから」(39.3%)、「取引先から依頼されたから」(28.0%)と続いた。
次に、インボイス制度が開始するにあたっての不安度を聞いたところ、8割以上が「とても不安」「どちらかといえば不安」と回答。未登録者からは、「ほとんどの取引先から登録確認や対応についての連絡がまだ来ていない。影響が予測できない不安がある」「インボイス番号がないと今後案件が獲得しにくくなりそう」といった声が。また、登録者からは、「税務処理が正しく出来るか不安」「しばらくは2割特例が使えるが、簡易課税が良いという人もいれば消費税を計算したほうが得とも聞くので何が良いのかわからない」という声があがった。
最後に、「インボイス制度開始に伴い、自身の売り上げや利益の減少に与える影響についてどう思いますか?」と尋ねたところ、4割近くのフリーランスが「売り上げや利益に悪影響がある」と回答。現状では「わからない」という回答も3割以上となった。