ジャニーズ事務所が7日、ジャニー喜多川元社長による性加害問題について行った記者会見を受け、NHKと民放テレビキー5局が同日、コメントを発表し、今後のジャニーズ事務所所属タレントの番組出演についての考え方を明かした。

  • NHKと民放キー5局

    NHKと民放キー5局

日本テレビは「会見で示された対応、方針をふまえて、現時点でジャニーズ事務所所属タレントの番組出演について変更する予定はございません。今後も視聴者の皆様の期待を裏切らない番組を制作してまいります」、テレビ朝日は「タレント自身に問題があるとは考えておりません。これまで通り番組の企画内容などを踏まえ、ご出演頂きたいと考えております」とした。

TBSテレビは「ひきつづきジャニーズ事務所に対して、被害者の救済と人権侵害の再発防止を要望していくとともに、事務所がどう着実に進めていくのかを今後も注視しながら、適切に対処してまいります」、テレビ東京は「経営ガバナンスの強化など、残された課題は多く、今後も人権デューデリジェンスの考え方に基づき、取引先としての対話を通じて、状況の改善を働きかけていく所存です。10月からの新しい体制が真のガバナンス機能を持つものになるよう、重大な関心をもって見守ります」、フジテレビは「新体制のもと、被害者救済・再発防止を、実効性を伴って実施していくよう注視してまいります」と、今回のコメントで所属タレントの番組出演について言及していないが、TBSとフジは、すでに行われた10月改編説明会で方針を説明。

TBSは「バラエティやドラマのジャニーズ事務所の方々の出演に関してはこれまで通り続けていくという方針です」(渡邉真二郎編成部長)、フジは「所属されているタレントさんに問題があったわけではないので、これまで通りの番組出演という判断でキャスティングしています」(立松嗣章編成制作局長)としている。

また、NHKは「ジャニーズ事務所に所属するタレントの起用についても見直すべきだとのご指摘を受けています」とした上で、「出演者の起用については、番組の内容や演出に合わせて、ふさわしい人を選定してきましたが、今後は、所属事務所の人権を尊重する姿勢なども考慮して、出演者の起用を検討したいと考えております。ジャニーズ事務所に対しては、今後の被害者救済や再発防止の取り組みについてNHKとして改めて詳しく説明を求め、その後も実施状況を注意深く確認してまいります」とコメントした。