日本内航海運組合総連合会(内航総連)、一般社団法人日本旅客船協会(旅客船協会)、全国油脂事業共同組合連合会(全油連)および鉄道・運輸機構(JRTT)は、標記連絡協議会を8月31日に発足する。

2021年10月に改訂された政府の地球温暖化対策計画では、2030年度の内航海運におけるCO2排出量を2013年度比で17%減ラストの削減目標の見直しが行われた。そのことから既存船における省エネ・省CO2の取り組みのひとつとしてバイオ燃料の活用可能性が注目されている。

このようななか、地球温暖化対策、SDGsの社会的な認識の高まりを受け、家庭やレストラン、食堂から回収された使用済てんぷら油などの廃食油を原材料として、自動車などで利用できるバイオディーゼル燃料を製造する取り組みが注目されている。しかし内航船からの廃食油については、現在は廃棄されることがほとんどだという。

このため、内航海運分野において廃食油回収の促進とバイオ燃料活用の拡大によるカーボンニュートラルの推進を図ることを目的に、内航総連、旅客船教会、全油連およびJRTTは「内航船の廃食油回収・バイオ燃料活用の連絡協議会」を発足する。

さらに連絡協議会では、オブザーバーとして国土交通省海事局が参加するほか、調査協力者として豊田通商およびダイセキ環境ソリューションの参画も得て、内航船の実態調査を実施し、廃食油回収の事業者ガイドラインの策定等の取り組みを行う。

第1回連絡協議会は9月15日に開催予定。なお内航海運分野におけるカーボンニュートラルの推進に取り組む事業者団体は、連絡協議会に参加することが可能。詳しくは鉄道建設・運輸施設整備支援機構 共有船舶建造支援部技術企画課の連絡協議会事務局担当者へ問い合わせすること。