何かつらいことがあったとき「昔は楽しかった」と思うことがあります。

現在の置かれている状況に不満があったり、嫌なことが起きたりすると、つい後ろ向きの考えになってしまうのでしょう。

そこで今回は、昔は楽しかったと落ち込まず、前向きに生きる考え方を紹介します。

「昔は楽しかった」と過去に縛られる心理

  • 昔は楽しかったと今を後悔する心理

    今を後悔してしまう原因はさまざま

ここでは、「昔は楽しかった」と嘆いてしまう心理を紹介します。

過去を思い出して落ち込んでしまう原因を明確にすることで、気持ちを整理できるでしょう。

現在の状況が不満

現在の状況に不満がある場合、過去に縋り付いてしまうことが多いです。困難な現実から少しでも目をそむけたいという、心理からくるのでしょう。

現状に不満があればあるほど、過去に浸ってしまうことが多い傾向です。

過去の方が楽しかった

今と比べて、仕事でもプライベートでも昔の方が充実していたという人も、「過去は楽しかった」と感じてしまうようです。また、過去に成功経験がある人ほど、過去の自分を羨ましく思ってしまいます。

年齢も関係があるでしょう。若いときの方が、体力があるのは事実。歳をとるとさまざまなことが衰えてくるため時代についていけず、取り残された感覚に陥り「昔は楽しかった」と思うようになるのでしょう。

つらいことがあった

辛い経験をすると現実逃避をしたくなります。例えば、失恋をするとよい思い出ばかり頭に浮かび、辛かった感情をかき消すかのように過去を美化してしまうでしょう。この心理も現実逃避のひとつといえます。

落ち込んでいるときほど、現実から逃れて過去に戻りたいと思ってしまう気持ちは、誰にでもあるものです。

周りで楽しそうに生きている人を見た

楽しそうな友人や知り合いが羨ましく、昔と何も変わっていない自分や自分の苦しい現状と比較して嫉妬してしまい、「昔はよかった」と感じてしまうこともあります。

例えば、同級生や同僚など、昔一緒にいた友人や知り合いが成功したことを知ると、自分自身の境遇と照らし合わせて悲観してしまい、過去を振り返りたくなることがあるでしょう。

「昔は楽しかった」とネガティブになってしまう瞬間

  • 昔は楽しかったと感じる瞬間

    昔は楽しかったと感じてしまう理由

ここでは、昔は楽しかったと感じる瞬間はどのような場合に起きるのかを解説します。

どの瞬間も、誰にでも起こりえるでしょう。気持ちを強くもつことが大切です。

体調不良のとき

体調不良のときは、心身ともに元気であった頃を振り返ってしまうことが多いでしょう。 体が健康でないとネガティブな気持ちになりやすく、よくないことを考える傾向にあります。元気であった昔と体調不良な状況である現在を比べて、落ち込みやすくなるのです。

生活環境が変わった

生活環境が変わったときも、「昔は楽しかった」と思うことが多くなります。新しい環境に慣れるまでは、気持ちが落ち着かないためです。

例えば、就職や進学などで地元を離れてひとり暮らしを始めると、休日や食事もひとりの時間が増え、さみしさや不安から昔の思い出が頭に浮かぶでしょう。

昔の思い出は美化されやすいため、「今と比べて昔は楽しかった」と思う瞬間が多くなってしまいます。

仕事やプライベートで上手くいかないとき

「昔は楽しかった」と感じる瞬間は、仕事やプライベートで上手くいかないときにも起こります。

現実が上手くいっていない状況のときには、多くの場合、楽しかった頃を思い出してしまうでしょう。やる気に満ち溢れ楽しそうに生きていた過去の自分を、懐かしく思ってしまうことも少なくありません。

「昔はよかったな」と感傷に浸り、ますます落ち込んでしまいます。

思い出の場所に行ったとき

思い出の場所に行ったときにも記憶が蘇り、昔は楽しかったと感じることがあります。

例えば、昔住んでいた場所や思い入れのあった場所に行くと、ふとしたきっかけで思い出がフラッシュバックし、懐かしい感情が胸にこみ上げてくるでしょう。

そのような状況でも、「昔は楽しかった」と思ってしまいますよね。

「昔は楽しかった」と落ち込んでしまう人の特徴

  • 昔は楽しかったと落ち込んでしまう人の特徴

    昔は楽しかったと落ち込んでしまうタイプの人もいます

この章では、昔は楽しかったと落ち込んでしまう人の特徴を3つ紹介します。

自身のタイプを確認し、落ち込んでしまう原因を分析しましょう。

過去をずっと引きずっている

過去を引きずりやすい人は、昔の記憶を思い返してしまうことが多いでしょう。楽しかった頃の思い出に浸り、現実の厳しさから逃れたいという心境になります。

過去と今を上手く切り替えられないといつまでも感傷が続き、現実に戻りたくなくなってしまうでしょう。

周囲に影響されやすい

周囲に影響されやすいタイプの人は、他人の意見に影響されやすく、自分の行動を自分の意思で決めることが苦手です。また、周囲が決めた通りに行動して不満を感じると、人のせいにすることも多いでしょう。

他人の意見に流されて失敗した結果「もっとこうしておけばよかった」「こんなはずじゃなかった」と後悔し、現状が嫌になって、昔の楽しかった思い出に助けを求めるのです。

人生の目標や夢がない

人間は、人生の目標や夢があると気持ちが潤い、充実感を感じるものです。

一方、目標や夢がなく生活に追われる毎日を過ごしていると虚しさを感じてしまいます。そのため、楽しかった過去を思い出し、現実から逃避しようとするのです。

このタイプの人は生活にハリを感じられず、「昔は楽しかった」と落ち込んでしまうことが多いでしょう。

「昔は楽しかった」と前向きに生きる考え方

  • 昔は楽しかったと後悔せず前向きに生きる考え方

    後悔せずに前向きに生きる方法がいくつかある

ここでは、昔を振り返らず、前向きに生きるための考え方を紹介します。

今を豊かに生きるために、ぜひご活用ください。

過去の経験を今後に活かすと考える

「過去の経験を今後に活かす」という考え方をもつことによって、前向きに生きられます。

昔の楽しかった思い出に浸るのではなく、成功体験やがんばったことなどを今の自分の糧にすることで、前向きな気持ちになります。

例えば、過去があるから今の自分がいて、今の自分が未来を作ると考えてみるとよいでしょう。

また、「昔より知識や経験が増えた現在の自分だからこそ、できることがあるはず」と、発想を変えてみることもおすすめです。

後悔しないためにどうしたらいいかを考える

後悔しないためにはどうしたらよいかと考えてみることも、前向きに生きていくためにおすすめの方法です。

現状に不満があると、楽しかった昔を思い出すことが多くなるでしょう。そのため、今自分が置かれている状況をしっかりと把握し、同じ過ちを繰り返さないように対策を立てることが重要です。

ノートや手帳に、気づいたことや反省点などを書き出してみるとよいでしょう。

今は試練のときだと考える

今は試練のときと考えることも、前向きに生きるための方法のひとつです。

過去の楽しかった思い出に縛られたままでは、辛い思いをずっと続けることになってしまいます。

現状は成長するための試練と捉えて、乗り越えられるように気持ちを強く保ちましょう。また、乗り越えた先にはよいことがきっと起こると、信じることも大切です。

心を鍛えることによって、前向きに生きられるでしょう。

「昔は楽しかった」と過去を引きずらない前向きな行動

  • 今からできる! 過去を引きずらない前向きな行動

    過去を引きずらない前向きになる方法

ここでは、過去を引きずらない前向きな行動を紹介します。

気持ちを明るく前向きにするために、実践しましょう。

自己分析をする

1つ目は、自己分析を行うことです。

過去を思い出して落ち込んでしまう理由には、さまざまな原因があります。原因を見つけるために、なぜそのような心理になってしまうのかを、分析してみるとよいでしょう。

具体的な方法としては、いつ・どこで・どのような経験をしたか、そのときどのように感じたのかなどを詳細に書き出します。

例えば、別れた恋人とよく行った居酒屋の前を通り、楽しかった頃をふと思い出して落ち込んでしまったとします。その状況を書き出すことで感情が整理され、落ち込んでしまう原因がはっきりするでしょう。

新しい趣味を見つける

2つ目は、新しい趣味を見つけてみることです。

今までとは異なった習慣や知らなかった知識を取り入れ、日常のルーティンを変化させることで、心の隙間を埋められます。隙間を埋め、忙しくすることで、過去の思い出に浸る暇がなくなるでしょう。

また、新しいことを始めると物事に対する視野や人間関係が大きく広がる可能性も高く、楽しかった頃の思い出に助けを求めることも少なくなります。

過去の記憶にとらわれず、新しい人生を送りましょう。

日常にある「感謝したいこと」を探す

3つ目は、日常にある「感謝したいこと」を探すことです。

日常生活には「ありがたい」ことが溢れています。してもらって当たり前と思わず、些細なことやありふれたことにもひとつずつ感謝することが大切です。

また、さまざまなことに感謝をしていると心が豊かになり、発想や気持ちに変化が出てくるでしょう。感情が前向きになる可能性も高まります。

感謝の気持ちを常にもち、充実感や満足感を感じましょう。

「昔は楽しかった」という思い出は未来へ活かそう

  • 昔は楽しかったという思い出は未来へ活かそう

    昔を振り返ることは未来へ活かそう

現状に不満があったり、懐かしい場所に行ったりすると思い出が蘇り、昔は楽しかったと感傷に浸ってしまうことは誰にでも起きます。

しかし、楽しかった思い出は現状を後悔するためではなく、未来へ活かすことがおすすめです。過去に引きずられず、今を豊かに生きましょう。

前向きに考えるヒントとして、この記事をぜひお役立てください。