今回は、指摘されると腹が立つ心理や、不機嫌になる人の性格や原因、直し方などを紹介します。

指摘するとあからさまに不機嫌になる人が職場にいて困っている方や、指摘されると無性に腹立たしく感じてしまって直したいと悩んでいる方は参考にしてみてください。

指摘されると腹が立つ人の心理とは

  • 指摘されると腹が立つ人の心理とは

    指摘されると腹が立つ人の心理はデリケートで複雑。そのいくつかを解説します

指摘されると腹が立つ人の心理は、デリケートで複雑です。

ここでは、腹が立つ心理について、考えられるパターンを解説します。

自分自身にコンプレックスを感じている

他人よりも自分は劣っている、自分は何もできないなどとコンプレックスを持っている人は、他人からの指摘に対して敏感です。指摘されると、自分のコンプレックスを見透かされたように感じてしまいます。

指摘されることで、自分のコンプレックスを馬鹿にされたように感じてしまうのでしょう。

責められると思い込んでしまう

他人からの指摘を攻撃されたと思い込んだり、責められていると思ったり、指摘を大げさに捉えて必要以上に反応し、イライラしてしまう人もいます。

責められて嫌な思いをした体験が過去にあると、似たような指摘や言葉づかいをされたときにそのことを思い出すでしょう。そのため、指摘した側にはそのような意図がなくても、責められているように受け止めてしまいます。

また、真面目で、何かトラブルがあるとつい「自分が悪いのでは?」と思ってしまう性格が災いしている可能性もあります。

自分でも自覚していることを指摘された

自分でも自覚していることを指摘されて図星だと感じたときに、苛立ってしまうことは多いでしょう。心のなかでは「そんなこと分かってるよ」と思っていても、その気持ちを素直に言葉に出せる人もいれば、出せないで悶々とし腹が立ってしまう人もいます。

自分のコンプレックスを素直に認められれば、気持ちが楽になります。

自分の弱いところを知られたくない

自分の弱いところや、心理状態を知られたくないという気持ちは、完璧主義者に多い傾向にあります。他人から指摘されることで、自分が完璧ではないことが証明されると感じてしまうためです。

また、弱い部分を知られると、そのことが原因で自分が不利な状況に置かれるのではないかという不安が生じたり、恐怖さえ感じたりする場合もあるでしょう。

そのため、指摘に対して過剰に反応し、相手を攻撃することによってその場をなかったことにしようとしているのです。

指摘されると腹が立つ・不機嫌になる人の性格

  • 指摘されると腹が立つ人の性格や特徴

    指摘されると腹が立つのは理屈ではなく性格や体験からそうなるのです

指摘されると腹が立つという心理は、理屈ではありません。性格によってそうなる場合や、過去の悪い体験を思い出して苛立ってしまうこともあるでしょう。

この章では、腹を立ててしまう人にはどのような性格や特徴があるのかを、具体的に解説します。

自分に厳しく負けず嫌い

常に戦うことで自分を高めてきたようなストイックで負けず嫌いの人は、他人から指摘されることを嫌う傾向にあります。指摘されると、自分が負けたと思ってついムキになるのです。

気持ちを張り詰め、神経を研ぎ澄まして仕事や生活をしている人にとって、指摘されることはほころびを見つけるようなものであり、許し難い場合が多いでしょう。そのため、指摘された内容を認めたくないという気持ちが強く働きます。

他人に指摘された自分を悔しく思う反面、指摘した人に対しても腹立たしさを感じてしまうのです。

思い込みや被害妄想が激しい

思い込みや被害妄想が激しい性格の人は、指摘されることで「相手が自分を陥れようとしているのではないか」と考えてしまいます。

例えば、子どものころ、字が汚いことをみんなの前で指摘され恥をかいた経験があるとします。その経験がトラウマとなり、みんなの前で指摘されると「恥をかかすために指摘したのではないか」と感じてしまうのです。

このタイプは他人に対する警戒心が強く、心を閉ざしてしまうため、人の意見を素直に聞き入れられないでしょう。

マイペース

マイペースで、他人から干渉されることを嫌う性格の人もいます。自分がやろうとしていることを、他人からどうこう言われたくないのです。

このタイプは、指摘されたことを「おせっかい」「余計なお世話」だと受け止めてしまい、他人の助言に一切耳を貸さないでしょう。

また、他人にとやかく言われたくない、自分一人で解決したいなどと頑なに思っている場合が多く、そのことを周囲に察してほしいという思いから不機嫌になっているのかもしれませんね。

自分に自信がない

指摘されたことに腹を立てていてもはっきりと言い返せず、不機嫌な態度で示す場合があります。自分に自信がないため、指摘されたことに反論も受け入れもできず、態度でごまかそうとしているのです。

また、批判されたことでショックを受けている心理を隠している可能性もあります。消極的で余裕がないため、どのようにしたらよいのか分からない状態に陥っているのです。

このタイプは、指摘されたことをいつまでも引きずってしまう性格でしょう。

プライドが高い

自分のことを過大評価していたり、指摘されたことが自分の専門領域だという自負があったりすると、プライドが邪魔をして素直になれません。

また、自分の力で物事をやり遂げることを信念としている人も同様です。他人の指摘を受け入れることを屈辱に感じてしまいます。

とくに、自分よりも知識・経験のない人や、年少者からの指摘はプライドが傷つくため、強い口調で反論したりその場から去ったりしてしまうでしょう。

なお、指摘の内容が間違っていれば正しいことを説明して面子を保てますが、図星であればプライドは大きく傷つきます。

指摘されると腹が立つときの機嫌の直し方・対処法

  • 指摘されると腹が立つときの対処法

    指摘されると腹が立つときは冷静になって自分を見つめてみましょう

他人から指摘されると、腹が立つほどの心理状態まではいかないとしても、多くの場合嫌な気持ちにはなるでしょう。

指摘する人が悪いわけではない場合、自分の受け止め方を変えることで気持ちを抑えられます。

ここでは、腹が立つときの対処法を紹介します。

指摘の仕方について改善できないか相談する

家族や同僚など、日常的に接する相手からの指摘がしばしば気になる場合は、素直にその気持ちを伝えてみるとよいでしょう。

例えば、「指摘してくれてありがとう。でも、言い方がキツいと傷つくので少し直してくれないかな?」と、指摘に対する感謝の気持ちを先に伝えます。

相手の意見を尊重し自分の気持ちも素直に伝えることで、改善してもらえる可能性は高まるでしょう。

気にしないようにする

相手の思い込みによる指摘や、自分に非のないことが明らかな場合は、聞き流すことも一つの方法です。気にしても仕方がありません。

とくに、批判や文句を言いたいだけの相手に対して有効です。感情的にならず、軽く受け流すとよいでしょう。

ただし、相手から返事を求められる状況では、反応しないでいるとトラブルにつながる恐れがあるため、注意が必要です。

自分の気持ちと向き合う

指摘されたことに対してどのように感じたのか、自分の気持ちと向き合ってみましょう。 指摘されたことだけに腹が立ったのか、他の感情が交ざっているのかなど、自分を見つめることで腹が立つパターンが分かります。

例えば、指摘されたときの感情や思ったことをノートに書き出してみましょう。腹が立つ経緯を明確にできます。

なぜ指摘されると腹が立つのか考える

腹が立った理由を冷静に考えてみると、いくつもの「はてな」が出てきます。その疑問を一つずつ解消することで、腹が立つ本当の理由が見えてきます。

腹が立つ理由は言われた内容でしょうか、それとも言葉づかいでしょうか。

他の人が同じことを指摘したら、やはり腹が立つのでしょうか。たまたま指摘した人が嫌な感じの人だから、腹が立つのでしょうか。

本当の理由が分かったら、腹を立てずに穏やかな自分を保てる可能性が高くなります。

指摘されると腹が立つ心理は改善できる

「腹が立つ」ということはあくまで自身の心理状態であるため、指摘の内容だけが原因だとはいえないでしょう。

受け止め方や考え方を変えることで、腹が立たないように心理を改善できます。

腹を立てず、指摘されたことを素直に受け止めるために、この記事をぜひお役立てください。