リスクモンスターは、第6回「隣の芝生(企業)は青い」についての調査結果を7月26日に発表した。調査は2023年5月10日〜11日の期間、20歳〜69歳までの男女1,000名を対象にインターネットで行われた。
自分のものより、他人のものの方が良く見えることの例えとして、「隣の芝生は青く見える」と表現されるが、自身が勤める企業と比べて、知人や友人の勤務先がどれほど「青く見えているのか」、知人や友人の勤め先に対する羨望の有無を調査。
すると、「羨ましいと感じたことがある(以下、羨ましい)」(33.3%)が「羨ましいと感じたことはない(以下、羨ましくない)」(66.7%)を下回り、約7割の人が隣の芝生(企業)を青いと感じていないことがわかった。
回答者を「性別」「婚姻の有無」「世代」「職業」「企業規模」「年収」というセグメントに分けて集計したところ、「羨ましい」は、男女別では「男性」(30.0%)よりも「女性」(36.6%)が高く、世代別では「20代~40代」(各38.5%、39.0%、40.5%)の回答率が高かった。「50代」(30.5%)、「60代」(18.0%)は徐々に回答率が下がっていく結果となった。
各セグメントの回答率を見てみると、「60代」(18.0%)、「公務員」(23.8%)、「パート・アルバイト」(25.9%)、「ベンチャー企業」(28.6%)、「年収300万円~400万円」(25.0%)においては、周囲の勤め先に対する羨望度が低く、羨ましいという気持ちを持ちにくい傾向があることが明らかになった。
次に、 知人・友人の勤め先を羨ましいと感じている人に対して、「羨ましいと思う勤務先」を調査したところ、1位は「地方公務員」(17.1%)、2位は「国家公務員」(11.1%)、3位は「トヨタ自動車」(5.7%)という結果に。次いで、4位「ソニー」「パナソニック」(各1.8%)が続いている。
「地方公務員」「国家公務員」「トヨタ自動車」は、第1回調査から6回連続でトップ3を守り続けており、羨望度の高さが際立っている。
知人・友人が勤める企業について、羨ましいと感じる理由を聞いたところ、「給料が高い」(63.4%)が最も多く、次いで「福利厚生が充実している」(42.9%)、「会社に安定性がある」(37.8%)、「休みが取りやすい」(26.7%)、「会社の知名度が高い」(20.1%)と続き、前回調査と全く同様の順位となった。
「性別」「世代」ごとに集計したところ、「給料が高い」は、すべてのセグメントにおいて過半数の回答を得る結果に。また、20代を除くすべてのセグメントにおいて、「給料が高い」「福利厚生が充実している」「会社に安定性がある」の3項目が上位を占めた。
一方、20代においては「テレワーク等、働き方改革に取り組んでいる」(24.7%)が3位にランクインしている点から、20代のビジネスパーソンは勤務先の労働環境の改善に満足していない可能性が考えられるという。
さらに、羨ましいと感じるポイントを年収別に集計したところ、すべての層において「給料が高い」が1位となっていることから、自身の年収の多寡にかかわらず自分の年収以上の人に対しては羨ましいと感じる傾向にあることがわかった。
その他、「福利厚生が充実している」は、年収1,000万円未満の層では2位となったのに対して、「年収1,000万円以上」の回答率は7.7%と低く、優先度が低い項目となった。
自身の仕事・勤務先への満足度と、知人・友人が勤める企業への羨望度について調査したところ、「羨ましいと感じたことがある」人の7割超が自身の仕事に「満足していない」と回答しており、仕事に対する満足度が低い人は、知人・友人が勤める企業を羨ましく感じやすい傾向にあることが明らかになった。
また、自身の仕事・勤務先への満足度について、世代別、年収別に見ると、50代以上で満足度が大幅に高まり、60代では60%近くが「満足している」と回答。年収別では、年収が上がるにつれて、おおむね比例して満足度も上昇しており、1,000万円以上では、6割超が自身の仕事・勤務先に満足している結果に。
知人・友人の勤め先を羨ましくないと感じている人に対して、「自身の職場環境がよいと感じるポイント」を調査したところ、最も多かった回答は「休みが取りやすい」で47.7%。次いで、「転勤がない」(37.0%)、「職場が自宅から近い」(34.9%)の順に続いた。