俳優の二宮和也が主演を務める映画『アナログ』(10月6日公開)の本予告・本ポスタービジュアルが21日、公開された。

映画『アナログ』

映画『アナログ』

同作はビートたけし初の書き下ろし恋愛小説の実写化作。手作り模型や手書きのイラストにこだわるデザイナーの水島悟(二宮)は、自らが内装を手掛けた喫茶店「ピアノ」で、謎めいた女性・みゆき(波瑠)と出会う。なぜか携帯を持っていないみゆきは「お互いに、会いたい気持ちがあれば、会えますよ」と言い、2人は毎週木曜日に「ピアノ」で会う約束を交わす。やがて思いを募らせた悟は、みゆきにプロポーズすることを決意するが、みゆきは突然「ピアノ」に現れなくなる。

映像は2人の出会いの様子から描き、悟の親友の高木(桐谷健太)や山下(浜野謙太)らも「面白いかもな。時代に逆らったアナログな付き合い方」と温かく見守る。「幸せになりな」という母・玲子(高橋惠子)の言葉にも背中を押され、想いが募った悟はみゆきにプロポーズすることを決意。 「来週、みゆきさんにちゃんとお話ししたい事があります」「私も、お話したいことがあります」翌週に会う事を約束し、笑顔で別れた2人だが、約束のその日、彼女は現れなかった。

彼女との在りし日を思い出し、孤独と喪失に包まれる悟。そんな悟を心配する大阪支社の後輩・島田(藤原丈一郎)や友人たちの姿も差し挟まれ、みゆきの姉・香津美(板谷由夏)からは「約束してほしいの。忘れるって」と言われるも、悟の意思は固く「どんなみゆきさんでも、みゆきさんに会いたいんです」と想いを口にする。みゆきが隠していた過去、そして秘められた想いが気になる予告映像となっている。

今回、幾田りらの書き下ろし楽曲「With」がインスパイアソングに決定。YOASOBIのボーカルikuraとしても活動し、若者を中心に人気を誇る幾田が書き下ろし楽曲を本作に提供した。映画本編を鑑賞し、号泣したという幾田は、その勢いでインスピレーションのまま書き上げ、さらに自身の経験とも照らし合わせながら歌詞を紡いだ。

劇伴及びインスパイアソングのプロデュースは、4人組バンドandropのVocal&Guitar・内澤崇仁が担当し、劇伴全編を内澤崇仁名義で担当するのは今回が初となる。劇中で丁寧に描かれる登場人物の感情の機微を繊細に掬い取り、観客の心に優しく寄り添う劇伴曲を作り上げた。そんな内澤が幾田りらによるインスパイアソング「With」のプロデュースも担当することで、世界観を音楽面で強固に構築する。

併せて解禁となる本ポスタービジュアルでは、一筋の涙を流して微笑む悟と、無垢な笑顔を見せるみゆきの表情を切り取った。ラブストーリーにも関わらず、恋するふたりは上下に分割して配置されており、「会いたい。たとえ何があっても。」というコピーとともに、やがて会えなくなってしまう悟とみゆきの運命を暗示している。

内澤崇仁(音楽):コメント

音楽を担当するという素晴らしい機会を頂き、緊張と期待でいっぱいでした。タカハタ監督は一貫して妥協を許さない姿勢を持っており、監督の想いは常に映像に深く反映されています。監督の信念や想いを音楽という形で具現化することは非常に刺激的でやりがいのある挑戦であり、多くの大切な事を学ばさせて頂きました。

港さんの脚本とタカハタ監督の視点がデジタルでは捉えきれない微細な感情や人間関係のニュアンスを際立たせ、優れた演者陣の繊細な表情や仕草が作品へさらなる深みと命を吹き込んで、完成された映画を見終わったときは感動で動けませんでした。 人を愛するとはどういうことなのか、人と人との絆とはどんなものなのかを改めて考えさせられました。

また、幾田りらさんの楽曲「With」は情緒深く、真っ直ぐな愛の強さと繊細さを詩的に表現されており、幾田さんの切なく美しい歌声にも感動しました。そんな素晴らしい楽曲を最大限引き立てることができるよう一生懸命臨ませていただきました。

映画「アナログ」そして「With」が、観る方それぞれの心に深く響き、そしてそれぞれの人生の一部となることを心より願っております。

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