■台詞覚えは「多分めちゃくちゃ早い」

――台詞はいつもどうやって覚えているんですか。また、覚えるのは早いほうですか。

台本を頂いたときにまず1回見て雰囲気を頭に入れて、その後は他の現場でぱっと見て覚えることが多いですね。家だと覚えられなくて、ガヤガヤしているほうが頭に入ります。台詞を覚えるのは、多分めちゃくちゃ早いと思います。理解力はないのですが(笑)、記憶力だけはいいんです!

――記憶力の良さに気付いたのは何歳の頃ですか。

小学校6年生の頃です。イベントで会ったファンの子の香水や髪型を覚えていることに気付いて「もしかして私記憶力いいのかな?」と。

■ずっとやりたかった芝居 人見知りな一面もきっかけに

――ファンの方もうれしかったでしょうね。生見さんは、いつ頃からお芝居への興味を持っていたんですか。

モデルと同じように、最初からずっとお芝居をやりたいと思っていました。

――その頃の演技の経験は。

何度かワークショップに行ったことがあるのですが、ほぼないに等しいですね。デビューした頃はダンスやウォーキングなどいろいろなレッスンを受けていたのですが、私は実はすごく人見知りで。レッスン場では人と全く話せなかったのですが、演技のレッスンだと、台本があるから自分が話さなくても、台詞で人と話すことができたんです。それがいいなと感じたことも、演技へ興味を持つ出来事の1つでした(笑)。

――好きな作品を教えてください。

舞台も見に行ったことがあるのですが『ヘアスプレー』です。今は勉強のためにいろいろな作品を見るようにしていますが、ハッピーなストーリーが大好きです。

■演技は「本当に自信がない」高い評価や反響も予想外

――そんな生見さんは、初出演映画『モエカレはオレンジ色』で第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、出演ドラマが放送されると「こんなに演技が上手なんだ!」と驚きの声とともにお名前がトレンド入りするなど、今女優として大きな注目を集めています。この状況を率直にどう感じていますか。

演技の正解が分からないので、本当に自信がないんです。自分の作品もなかなか見られなくて、特に『風間公親-教場0-』(フジテレビ)はオンエアまで怖すぎて、「何か言われたら嫌だな…」と超ドキドキで。だから、まさかそんなにうれしい反響をいただけると思わなくて、もう予想外! って感じです。逆に怖い!(笑)

――(笑)。では、演じていて手応えを感じることはあまりないのでしょうか。

もう全然! いつも共演者の方々がすごく素敵なお芝居をされるので、刺激を受けながら私もただただ頑張ろうと取り組んでいるだけです。自信なんて全然ありません。

――とても謙虚ですね。生見さんの女優業の展望を教えてください。

今はいろいろな役に挑戦したいです。たくさん経験も積みたいし、どんな役でも印象付けられるような役者さんになりたいと思っています。

■最終回は3人の過去を思い出しながら見届けて

――では『日曜の夜ぐらいは...』の話に戻りまして、いよいよ本日放送される最終回の見どころを教えてください。

ぜひ、第1話や最初の頃の皆を見返してから、最終回を見てほしいです。あんなに大変なことがあったとは思えないような幸せな最終回になっているので、3人の過去を思い出しながら見届けてほしいですね。ネタバレになってしまうので詳しくは言えないのですが、演じていて思わず感情があふれた若葉のシーンもあります!

――これまで一緒に過ごしてきた若葉へメッセージをお願いします。

おだいり様が、「嫌な過去はなかったことにはならないから、毎日楽しむことが一番の復讐」だと第8話で言ってくれたのですが、本当にその通りで。若葉はすでにそれができていると思うし、お姉さん2人に支えられながら無邪気に、すごく楽しそうに過ごしている若葉に「良かったね」と言ってあげたいです。

――最後に、つらいときに“高いアイス”を食べるというサチのアイデアが今作のいろんなシーンに登場しましたが、生見さんも撮影中に高いアイスを食べましたか。

食べました! ドラマをリアルタイムで見られるときは、高いアイスを食べながら見ていました。ドラマにも出てきたアイスはもともと好きだったのですが、本当に美味しいので食べると贅沢な気持ちになれます。

――最終回は視聴者の方も一緒に、“高いアイス”とともに楽しむのも良いかもしれませんね。ありがとうございました!

■生見愛瑠
2002年3月6日生まれ、愛知県出身。『CanCam』専属モデル(小学館)。“めるる”の愛称で親しまれ、『ヒルナンデス!』木曜日レギュラーなど、数々のTV番組に出演しながら、近年女優としても活動の幅を広げており、21年のドラマ『おしゃれの答えがわからない』でドラマ初主演を務めると、『恋です! ~ヤンキー君と白杖ガール~』、『石子と羽男-そんなコトで訴えます?-』に出演。22年公開の映画『モエカレはオレンジ色』ではヒロインを務め、第46回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。23 年は映画『湯道』、ドラマ『風間公親-教場0-』に出演。