昨年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で北条泰時の妻・初役を演じ注目を集めた女優・福地桃子。6月14日に最終回を迎える日本テレビ系ドラマ『それってパクリじゃないですか?』(毎週水曜22:00~)ではカフェ店員役を好演している。過去のドラマでも看板娘を演じたことがあり、「こんな子が店にいたらいいな」と思うような魅力的な人物を作り上げてきた福地。看板娘役のやりがいや役作りについて話を聞いた。

  • 福地桃子 撮影:加藤千雅

『それってパクリじゃないですか?』は、飲料メーカー・月夜野ドリンクで働く主人公・藤崎亜季(芳根京子)と、知的財産のプロであるカタブツ上司・北脇雅美(重岡大毅)がタッグを組み、知的財産をめぐり巻き起こるさまざまな問題に立ち向かう物語。福地は、亜季と同じ高校のソフトボール部出身で、カフェ「ふわフラワー」の店員・根岸ゆみ役を演じている。

本作で初めて知的財産に触れ、福地はとても勉強になったという。

「知的財産は聞きなれない言葉でしたが、実はとても身近なテーマで、知れば知るほど興味深くて面白いなと思いました。楽しみながら知的財産について学ぶことができ、気が付いたら勉強になっているドラマだと思います」

ゆみが自身のハンドメイドブランド『ふてぶてリリイ』が発端で知財トラブルに巻き込まれてしまう場面もあり、ゆみのようにブランドを立ち上げた人たちの中にはドキッとした人もいたかもしれない。

「ゆみのシーンでも知的財産について学ぶことができましたし、今は自己表現として何か立ち上げる方も多いと思うので、共感できる方がいるのではないかなと思いました。趣味の延長で始めて、あとから細かいルールを知る方が多いというか、ゆみはまさにそうなので」

ゆみは、芳根演じる主人公・亜季の親友で、亜希や北脇が頻繁に訪れるカフェの看板娘。演じる際には、明るさを大事にしたという。

「とても自分のリズムがある人なので、ゆみのリズムでしゃべることを意識しています。亜希を励ますシーンもあり、いい意味でおせっかいな部分があって、ゆみの明るさで見てくださっている方にも明るい気持ちになってもらえたらいいなと思っています」

2018年に放送されたTBS系ドラマ『あなたには帰る家がある』でもカフェの店員を演じ、2020年放送の『#リモラブ~普通の恋は邪道~』では、父が経営する居酒屋を手伝う娘役を演じた福地。明るく元気な看板娘がとても似合う。

福地自身、物語のメインの舞台とは違う自身の出演シーンの役割にやりがいを感じているという。

「本編には関わらないけれど主人公たちが通う行きつけのお店にいる子を演じることは過去の作品で何度か経験があります。どんな作品でも本編とは関係ないところで起こるやりとりが意外と好きだなぁと感じることがあるので、そういうシーンを演じられることはうれしいです」

主人公たちにとって憩いの場となっているが、視聴者にとっても癒やしの存在に。SNS上では「それってパクリじゃないですか?の福地桃子ちゃんかわいい」「福地桃子ちゃんかわいいしこういう役似合ってる」という声も上がっている。

福地は「仕事終わりに来てなんとなく落ち着ける場所があったらいいなと思うようなカフェにしたいという思いがあります。みんなが来たくなるカフェってどんなお店だろうというのはスタッフさんとも話し合いました」と述べ、「ゆみは会ったら元気になれるような人。ここに来たら会えて元気をもらえる、そんな存在になれていたらうれしいです」と笑顔を見せた。