梅雨時期の悩みの一つ、「ニオイ」。ニオイを防ぐには様々な方法があるが、今回はタスカジが5月29日に発表した「ナチュラル洗剤」をメインに使用したニオイ対策を紹介する。
■ナチュラル洗剤とは?
ナチュラル洗剤とは、重曹・セスキ炭酸ソーダ・クエン酸・過炭酸ナトリウムなどの自然由来で環境への負荷が少ないとされる洗剤。これらは汚れの性質によって使い分け、各洗剤が持つ特性を生かして汚れを落とすことができる。具体的にいうと、汚れには酸性とアルカリ性があり、酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤、アルカリ性の汚れには酸性の洗剤が効果的だという。
■梅雨時期にニオイが気になる場所・もの
次に、タスカジによる気になるニオイの代表例6つを紹介する。
①生ゴミのニオイ
②下駄箱の中
③トイレのニオイ
④キッチンの排水口のニオイ
⑤洗濯物の生乾き臭
⑥洗濯機のニオイ
■掃除のプロ「タスカジさん」に聞いたニオイ対策6選
梅雨時期は特に前述のニオイに悩まされている人も多いだろう。では、ニオイを防ぐにはどうすればいいのか。続いて、タスカジさん(タスカジに登録するハウスキーパー)に聞いたナチュラル洗剤を使ったニオイ対策を見ていく。
①生ゴミのニオイには重曹
生ゴミのニオイの多くは腐敗臭で酸性であるため、アルカリ性の重曹の粉を生ゴミにふりかけると、ニオイを中和して抑えてくれるという。また、生ゴミを捨てる際は水気を切ってから、使用済みのチラシやプリントなどを敷いた小さめのビニール袋に入れて、袋の口をしっかり縛ってゴミ箱に捨てるようすすめている。
なお、ゴミ箱が臭う時はアルコール除菌スプレー、汚れがひどい場合は丸洗いがいいそう。
②下駄箱のニオイには重曹
下駄箱や靴の中のニオイには、酸性のニオイを中和する重曹が有効。下駄箱に使う場合、重曹の粉を小瓶に入れて気になる場所に置く。瓶にフタをしたい時は、ラップでフタをして空気穴をあける・空気が通る布などでフタをすると良いという。
靴の中のニオイには、空気が通る小袋(茶パックなど)に重曹を入れた消臭袋を作る。また、下駄箱の扉はこまめに開けるほか、脱いだ靴は玄関のたたきで一晩乾かしてから収納するといいとのこと。
③トイレのニオイにはクエン酸
トイレのアンモニア臭(アルカリ性)には、消臭・除菌効果があるというクエン酸を水に溶かしたクエン酸スプレーがおすすめ。分量・掃除方法は下記の通り。
・水200mlに対し、クエン酸小さじ1
・クエン酸スプレーを固く絞った布に吹きつけ、気になる部分を中心に壁・床を拭く(クエン酸シートも可)
※注意 クエン酸は塩素系洗剤と同時に使用すると有毒ガスが発生し、非常に危険。【まぜるな危険】表記のあるトイレ用洗剤とは、同時に使わないよう注意してほしいとしている。
④キッチンの排水口のニオイには重曹、過炭酸ナトリウム
キッチンの排水口のニオイは、食べカスなどから発生する腐敗臭(酸性)が原因の場合が多い。これには重曹の粉をふりかけるといいそう。
排水口のぬめりには、アルカリ度の高い過炭酸ナトリウムが有効。排水口のふちと真ん中にふりかけて、50度前後のお湯コップ1杯分を注ぎ、泡が発生したらフタをして一晩置く。
⑤洗濯物の生乾き臭には酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)
生乾き臭など洗濯してもニオイが付いている場合は、過炭酸ナトリウムが主成分の酵素系漂白剤(粉末)が効果的。この酸素系漂白剤(適量)を40〜50度のお湯で溶かし、30分〜1時間程度つけ置きした後、通常通りに洗濯するようすすめている(衣類の素材・洗濯表示など事前確認が必要)。
洗濯前・洗濯中・干す時の注意点
【洗う前】
・洗濯物は24時間以内に洗う
・濡れたタオルと洗濯物を一緒に置かない
・洗濯物は通気性の良いカゴに入れておく
【洗濯中】
・洗濯物の量は詰め込みすぎない
・すすぎはたっぷりの水を使う
※縦型洗濯機は水量をMAXに。また、ドラム式洗濯機はすすぎ時の水が少ないため、注水か2回すすぎをすすめている。
【干す時】
・洗濯後は臭い移りを避けるためできるだけ早く洗濯機から取り出す
・乾燥時間は5時間以内が理想
・部屋干し時は、狭い部屋で乾燥機・サーキュレーター・扇風機を使って乾かす
部屋干しでも早く乾かす裏技
部屋干し時、早く乾かしてニオイを防ぐには風通しが重要。そこで部屋干しでも早く乾かす裏技を紹介する。
・靴下などの小物
ピンチハンガーを使う際、洗濯物をアーチ型に干す。靴下はゴム部分を上に、つま先は下にして干す。
・デニムなどのパンツやスカートなど
小さいピンチハンガーで筒状に空気を入れながら干す。ポケットなどがある場合は裏返す。
・シャツ
布の重なりを減らすため、襟を立てて一番上のボタンを1個止める。袖のボタンは外しておく。
・干す順番
厚手のものと薄手のものは交互に干す。
速乾のコツと干し方
さらに速乾のコツとして、サーキュレーターを使う際は真下から風を当てるようにするほか、除湿機やエアコンの併用をすすめている。
なお、衣類はなるべく壁から離して干し、窓のサンやカーテンレールを使用しないこと。洗濯物の湿気によりカーテンや窓にカビが発生する原因にもなるからだ。また、乾燥機使用時は乾いたバスタオルを1枚一緒に入れると早く乾くそう。
⑥洗濯機のニオイには過炭酸ナトリウム
洗濯機が臭うなどの場合は、洗濯槽が汚れている可能性がある。そんな時は、除菌・消臭機能がある過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)が効果的という。
使い方は、洗濯槽に40〜50度のお湯を張り、過炭酸ナトリウムまたは酸素系漂白剤を適量入れ、洗濯槽の汚れを剥がして浮かす。出てきた汚れは取り除き、汚れが出なくなるまで洗濯機を回すといいそう。
また、洗濯機内部のカビやニオイを防ぐために、使用していない時は常に洗濯機のフタや扉を開けておくようすすめている。
※ドラム式の場合は、途中で扉を開けられない機種や水平ドラム式洗濯機の一部などは、上記の方法で掃除ができないため、取扱説明書に沿った方法で実施してほしい