生活協同組合パルシステム千葉が参加する認定NPO法人ちばこどもおうえんだんは、5月27日に「こども・若者未来基金」の報告会を幕張メッセで開催する。
「こども・若者未来基金」は、認定NPO法人ちばこどもおうえんだんが運営する社会的養護下の子どもたちの"卒業後"を応援する基金。2015年から千葉市里親制度推進事業を受託し、県内生協や労働福祉団体と活動をしてきた。2017年度開始の基金は、県内3生協(同生協、なのはな生協、生活クラブ生協)の参画で事業を推進している。
2022年度に呼びかけた募金には、8,789,958円が集まり、26人の31件の転居や学費、資格取得など自立に必要な費用に充てられた。呼びかけを開始してから6年間で、のべ58,920,667円の募金が寄せられ、給付人数は累計127人になる。
助成を活用した子どもたちからは、「児童相談所で活躍していた保健師の方のように働きたい」「心理関係の仕事に就き、悩みや不安を抱える人たちの助けになりたい」「親の負担を減らすために就職し、お金の管理ができるようになりたい」など将来への希望の声が寄せられている。
今回開催する報告会では、児童養護施設「生活クラブ風の村はぐくみの杜君津」施設長の高橋克己さんが基調講演を担当し、社会的養護下で暮らす子どもたちの現状を伝える。施設卒業後の自立の見守り活動を続ける助成者からは、公的支援を離れた子どもたちが置かれる状況や基金の運用状況などを報告する。
児童養護施設などで生活を送る子どもたちは、原則18歳の成人を迎えると施設を「卒業」する。ひとり暮らしを始めても、学費や家財道具の準備、各種手続きを誰の手も借りずにできる子どもばかりではない。親族などのサポートを得にくい状況にあるなか、社会全体で子どもたちの自立を応援できるよう、施設運営での実体験を紹介しながら支援のあるべき姿を考えていく。
パルシステム千葉はこれからも、利用者や地域とともに誰もがささえあえる社会づくりに向けて活動をしていくという。
「こども・若者未来基金2022」基金報告会は、幕張メッセ中会議室103号室で開催。定員100人(要申込・先着順)。参加申し込みは、パルシステム千葉公式サイトのイベントページで受け付けている。子どもの同席可。参加費は無料。