日本能率協会総合研究所は5月11日、「食卓のトレンド」をテーマとした調査結果を発表した。調査は2022年11月14日~25日、一都三県(東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県)在住の20~79歳の既婚女性および20~39歳の未婚女性1,500名を対象に郵送で行われた。

  • 世界各国の料理について喫食率

    世界各国の料理について喫食率

世界各国の料理について喫食率(食べたことがある人の割合。家庭の食卓かどうかは問わない)を確認したところ、「イタリア料理」(75.7%)、「韓国料理」(72.8%)、「ハワイ料理」(53.6%)が上位となったほか、12カ国の料理が前回調査(2019年)と比べて5ポイント以上増加。特に韓国料理は喫食率7割を超え、定番の海外料理に。また、「スペイン料理」は、前回調査から10ポイント程度増加し、初めて5割を超えた。

特に喫食率の増加が目立つメニューは、「スパゲティボロネーゼ」「アヒージョ」「汁なし担担麺」「キムパブ」「チョレギサラダ」「チヂミ」「ナムル」「プルコギ」等で、「スパゲティボロネーゼ」は2016年以降大きく増加し、2022年調査で6割超に。また、「アヒージョ」は前回調査と比べて10ポイント以上増と大きく伸長。「チョレギサラダ」や「キムパブ(韓国風のり巻き)」も10ポイント以上増加しており、韓国系メニューの浸透が目立つ結果となった。

  • 家庭料理の傾向

    家庭料理の傾向

次に、自宅で食べる料理の傾向を「和風」「洋風」「決まっていない」でわけたところ、2010年当時5割を超えていた和風嗜好は4割を下回り、「あまり決まっていない」が増加傾向に。自身の料理が何料理なのか、明確に意識していない人が増加している可能性がうかがえる結果に。

また、食卓における魚介類メニューの登場頻度は減少が続いており、週に2~3回程度が4割強、週に1回程度が2割半。さらに、6割半の既婚女性は魚介類が不足していると感じており、何らかの理由で魚介離れが進み、それに連動して「魚が不足している」という意識があるよう。

  • 和風調味料について

    和風調味料について

次に、買ったことのある和風調味料を教えてもらったところ、認知・購入経験・使用・使用意向に関して大きな時系列変化はみられなかったが、「白だし」はいずれも増加傾向にあり、特に、購入経験と使用は前回調査と比べて10ポイント以上増加と、順調に推移している。また、「白だし」の特徴として、使用率の割合が特定の年代に偏っておらず、いずれの年代でも同程度使用されるなど、「醤油」や「めんつゆ」といった必須調味料と同様の傾向にあることがわかった。