5月19日〜21日にG7サミットが開催される広島県。各国の来賓を広島ならではのおもてなしで迎える一環として、県産品や観光スポットなどの発信を強化している。
中でも広島県が特にアピールしているのが魚料理だ。広島の海は瀬戸内海の中でも浅く、内湾や島周りに干潟や藻場も残っていることから多くの魚が産卵にやってくるという。さらに季節によって水温が大きく変わるため、一年を通して旬の魚が豊富に存在するのも魅力のひとつだ。
4月26日に開催された「瀬戸内さかなでおもてなし発表会」では、東京海洋大学客員教授のさかなクンが登場し、「瀬戸内さかな」の魅力をPRした。
「瀬戸内さかな」とは、瀬戸内を代表する美味しい魚の魅力を広めるため名づけられた、瀬戸内海で獲れる多様な魚介類を表す総称。シンボルマークは海流をイメージした12本の線で魚のフォルムをデザインし、1年間12か月を通して豊かな魚が味わえることを表現している。
さかなクンは瀬戸内の魚について「瀬戸内の栄養たっぷりな海で育ったおさかなちゃんです。コチちゃんやカレイちゃん、カタクチイワシちゃんもいます。四季によってさまざまなおさかなちゃんに出会えますよね」と紹介。
5月に開催されるG7サミットで広島を訪れる各国の首脳陣に食べて欲しい魚を聞かれると、「春から夏の魚に移り変わる時期なので、サヨリやメバルなど瀬戸内を代表する魚を食べて欲しいですね。煮魚にして食べると美味しいです!」とアピールした。
さらに発表会では大きな模造紙に瀬戸内の海にいる魚達のイラストも披露。「瀬戸内の海には陸からの栄養がたくさん運ばれています」「カワハギちゃんは硬い皮を剥がないとお料理ができないのでカワハギという名前なんです」「カナガシラちゃんは丸揚げにするとすごく美味しいですよ~」などと、それぞれの魚の特徴を解説しながらイラストを完成させた。
"ギョギョギョ"の美味しさ! 旬の魚料理を実食
さらに会見には瀬戸内海の魚料理の専門家である広島県日本調理技能士会理事長の下原一晃氏が登壇、さかなクンとのトークセッションを行った。
広島で食べてほしい魚について、「6月10日に解禁になるカタクチイワシは広島ではとても有名です。『7回洗えば鯛の味』といわれているんです。すり身にしてハンバーグのようにして食べても美味しいですね」と話した。さらに下原氏はさかなクンのために、この日のためだけに考案した最旬の瀬戸内さかな料理を披露。
その盛り付けに「なんときれいな! 食べてしまうのがもったいない」と驚いた様子のさかなクン。「鯛松前蒸し」は旬の鯛の美味しさを味わえるようシンプルな調理法で仕上げており、昆布と一緒に蒸したもの。口にしたさかなクンは「ギョギョギョの美味しさです! 鯛ちゃんってこんなに味わいが豊かなんですね。タイそうおいしいです!」と感動していた。
続いて登場したのは、たけのこ・わかめ・わけぎといった春の素材を使用した蒸し物の「鯛春香蒸し」。
同じ鯛の蒸し料理ながらまた異なる味わいだったようで、さかなクンは「なんですかこの美味しさは~!」と、お茶漬けかのようにかきこみ完食した。
こちらは茹でたアスパラを焼いた鯛の上に乗せてさらに焼いた「鯛アスパラ焼き」。
塩を振って焼いた鯛に旬のアスパラをゆでて細かくみじん切りしたものをかけただけの素材の味を堪能できる味に、「ハーモニーが"すギョイ"ですこのお味!」と最後まで感動しきりのさかなクンだった。
広島県内ではこのように様々な「一期一会の"最旬"瀬戸内さかな料理」が味わえるという。
都内で瀬戸内の魚を味わえるフェアも
東京・銀座のひろしまブランドショップTAUでは、4月26日~5月14日の間、広島県内と瀬戸内の魚料理を提供するお店と連携した「一期一会の"最旬"瀬戸内さかな料理」として、瀬戸内海で獲れた新鮮な魚と広島の食材を組み合わせた特別メニューを提供する。
さらにTAUショッピングエリアでは瀬戸内の新鮮な魚を使った商品や魚介の加工品などをピックアップした特設コーナーを設置している。広島にはなかなか行けないという人でも、TAUで瀬戸内の美味しい魚を味わえるのは魅力! ゴールデンウイークのおでかけにもおすすめだ。