新年度が始まり、一人暮らしをスタートする方も多い春の時期。楽しみが多い一方で、特に女性の方は防犯対策に悩む方も多いのではないでしょうか?

一人暮らしの女性に役立つコンテンツとして、”男性の声”を流せる防犯サイトが話題になりました。公開者であるToji Komorin(@tojikomorin)さんのツイートには、サイトを知った方からの感謝の声が多数寄せられています。

  • 一人暮らしの女性が狙われやすい”家への侵入”被害のイメージ

  • Tojiさんが公開したサイト『男声で対応』

「置いといてください」「結構です」「おーい(人を呼ぶ)」など、「宅配系」「訪問系」「対ヤバい人」といったパターン豊富なバリエーションの男性の声が掲載されているこちらのサイト。一人暮らしの女性にとって、宅配やUber Eatsの受け取りだけでなく、急な訪問販売など「女性が一人だけ」と気づかせたくないシチュエーションは多々あります。そんな時に『男声で対応』のサイトは頼りになりそうです。また声を流せるボタンに加えて、サイトの右上にはタッチすればすぐ警察へ通報できる『110番』ボタンも設置されています。

無料とは思えないほどの充実したコンテンツに対し、ツイートのリプライには「アプリで出してもいいくらいのクオリティで脱帽しました!! 」「お金を支払いたいので有料バージョンが出たら必ず教えてください」といった感動のコメントも。

そこで、サイトを公開したTojiさんに、無料の男声ツールを開発したきっかけや、110番通報のボタンを設置した意図について詳しく伺いました。

ツイ主さんに聞いてみた

――こちらのツールは、どのようなきっかけで開発されたのでしょうか?

きっかけは2つあります。iPhoneで声を録音して並べただけなので、“開発”と言うほどでも無いのですが……。

ひとつは個人的な思いです。昔友人(女性)が似た事件の被害に遭い、直後に呼ばれて警察対応なども一緒に受けたのですが、何もできませんでした。それを悔しさと一緒にたまに思い出します

もうひとつはギグワーク(短時間・単発の仕事)に対する危機感です。開発当時のUberEatsのように「雇用契約を結ばないお仕事」は、誰でもいつでも簡単にお仕事が出来るというメリットがある一方で、危険な人が仕事をする可能性も高い、負の側面もあると考えています

特に一人暮らし女性の家に訪れるシーンではその危険性はさらに高まるので、何か対策が無いかと考えました

――「男声」だけでなく、110番の電話がかけられるボタンも設置されています。サイトに『110番』のボタンを設置したのはなぜでしょうか?

意図はいくつかあるのですが、「家に侵入されそうになったら、すぐに110番しないと本当に危ない」「110番通報は焦ると意外にできない」といった考えで設置しました。今は電話機能を使う機会が少ないため、危機を感じた時に110番へとっさい発信するのは難しいかもしれません。しかし、家に侵入されそうなときは110番通報をためらわないで欲しいと思っているので、通報しやすいボタンを導入しています。

ボタンを設置したことに対しては「怒られるかもしれないけど、その時はその時だな」といった感覚です。今まであの様な110番通報ボタンを設置したアプリやサイトは無いので、怒られるかも知れないなー、とは少し考えました。一方で、通報ボタンにはそれを上回る良さがあると私は信じていますし、「万一怒られたとしても、それがきっかけで警察と話ができれば多分もっと良い形にもなるだろうから、まあいいや」という思いです。

――利用するユーザーの方に向けて、メッセージがあればお聞かせください。

新生活を迎えられた方はおめでとうございます!! 安全で楽しい毎日をお過ごしくださいませーー!!

「男声で対応」を覚えておくこと以外にも、小学生が持ち歩いているような防犯ブザーに部屋番号を書いて、ドアチェーンにぶら下げておくのもオススメです! いざという時は引き抜いて廊下に転がしましょう!! 犯人が部屋に侵入してきたら誰かに通報ののぞみを繋げますし、犯人がブザーを拾いに行ったらドアを閉めて110番通報ができます!


とっさの時にも使えるよう、『男声で対応』のサイトをホーム画面のアイコンに置いておいたり、ブックマークしておけばお守り代わりにもなりそうです。寂しさもありつつ、自分だけの自由な時間を楽しめる一人暮らし、Tojiさんのツールをはじめしっかりと防犯対策を備えて、安心なおうち時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?