女優の吉岡里帆が、テレビ東京の月曜プレミア8枠『神の手』(2023年春放送 20:00〜)の主演を務めることが25日、明らかになった。

  • 左から吉岡里帆、安田顕

    左から吉岡里帆、安田顕

同作は望月諒子による同名小説の実写化作「新世紀文学賞」を受賞した大御所作家・本郷素子の小説『花の人』に持ち上がった盗作疑惑の取材を依頼されたジャーナリストの美智子(吉岡)。一方、「新文芸」編集長・三村(安田顕)のもとにはかつて面倒を見ていた作家の卵によく似た怪しげな女性が現れる。真相を追っていた美智子の元同僚は謎の死を遂げ、単なるゴシップネタと思われた噂が、やがて出版業界を揺るがす一大事件へと発展していく。

2001年に刊行された望月のデビュー作にして、木部美智子シリーズの第1弾でもあり、森村誠一から絶賛されたことでも話題となった記念碑的作品の実写化に、今回がテレビ東京ドラマ初主演の吉岡が挑む。芸能生活10周年&30歳というWアニバーサリーイヤーを迎え、元新聞記者だが事件の裏側にある人間の本質を追求するためフリーになったジャーナリスト・木部美智子を演じる。ゴシップには興味ナシ。3年前の未解決誘拐事件を独自に追い続ける中、次第に盗作疑惑騒動に巻き込まれていく。共演には、演劇ユニット・TEAMNACSの安田顕。どこか闇を感じさせる「新文芸」編集長・三村幸造を演じ、吉岡とは初タッグとなる。

吉岡里帆 コメント

『神の手』を初めて読んだ時、やるせない気持ちと切なさで胸が痛くなりました。文学界を舞台に描かれる今作で、私が演じる主人公は孤高な捜査を続けるフリージャーナリストとして奮闘しています。文字に起こすことに取り憑かれた人の執念のような作品です。今まであまり触れてこなかったジャンルでもあるので、私自身新鮮な気持ちと挑戦する気持ちを大切に良質な作品を目指して絶賛撮影中です。ぜひお楽しみに!

安田顕 コメント

読み応えのある脚本で、事件の顛末は一体どうなるのだろうと、惹き込まれながら読み進めました。重要な役柄を与えていただき、ありがとうございます。吉岡里帆さんはじめ、キャストの皆さま、撮影現場の皆さまにお会いできるのが楽しみです。幅広い世代に楽しんでいただけるミステリー、サスペンスドラマです。ご期待ください。

原作者:望月諒子 コメント

このたびわたしのデビュー作をドラマにしていただくことになり、たいへん光栄です。記者木部美智子の本シリーズも六作になりますが、その第一作目であるこの作品は電子文庫でのスタートでした。それが20年余の時を経てテレビドラマになることに感慨深い思いがいたします。「深淵を見つめるときは、深淵もまたこちらを見つめている」と、ニーチェの言葉を借りて解説に書いていただいたような「得体の知れない熱」を持つ作品は、いまでは到底書けないだろうと思います。この作品に光を当てて下さいました関係者皆様に深く感謝いたします。最後になりましたが、豪華な役者の方々に小説世界を再現されますのを大変楽しみにしています。どうぞみなさまに楽しんでいただけますように。

(C)望月諒子/集英社・テレビ東京