LinkedIn(リンクトイン)は2月9日、「仕事に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は2022年12月7日~12日、世界17カ国(※)の18歳以上の就労者2万2,985人を対象に、インターネットで実施した。日本では1,026人を対象に行っており、本記事内のデータは日本における調査をもとに作成されているとのこと。
まず「仕事に全力で取り組んでいると感じる」か尋ねたところ、53%が「当てはまる」と回答した。世代別に見ると、Z世代と呼ばれる18~24歳は44%、ミレニアル世代とされる25~34歳は40%となった。35歳以上では、全年代において50%を超えたが(35~44歳:53%、45~54歳:54%、55歳以上:60%)、Z世代・ミレニアル世代は平均数値が顕著に低く、半数を下回っている。
仕事に全力で取り組まないと答えた理由について聞くと、25~34歳は、「仕事以外にもっと優先すべきことがある」(46%)が最も多く、次いで「今の賃金では割に合わない」「がんばって働いてもあまり評価されないと感じる」「仕事に対してやる気が起こらない」(各43%)が上位を占めた。「積極的に社会に貢献できる仕事ではないため」(31%)も、他の世代と比べて多い。
2023年に転職することを考えているか尋ねると、全年代の27%が「考えている」と答えた。世代別に見ると、35歳以上は全年代で30%を下回った(35~44歳:28%、45~54歳:22%、55歳以上:23%)のに対し、18~24歳は33%、25~34歳は40%に上った。
Z世代・ミレニアム世代は35歳以上より「2023年中の転職」を考えている人が多く、かつ25~34歳に至っては、全世代の中でも突出して多い傾向にあることがわかった。
転職を考えていると回答した人に、今の仕事を辞めたい主な理由を聞くと、25~34歳は「もっとお金を稼ぎたい」(37%)、「ワークライフバランスを改善したい」(29%)、「今の仕事では成長の機会がないと感じる」(21%)が多かった。
転職やキャリアアップに際して抱えている課題を尋ねると、25~34歳については「専門分野」と答えた割合が、他の年代よりも43%と突出して多かった。
今回の調査では、Z世代・ミレニアム世代は、他の世代と比較すると「仕事以外に優先すべきことがある」と考える人の割合が多く、また「今年中の転職」を積極的に考えていることがわかった。中でも25~34歳のミレニアム世代は、キャリアアップのための自身の課題発見力が高く、専門的な知識やスキルを高めることが重要だと感じている人が多い傾向にあることが明らかとなった。
※アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、インド、シンガポール、オランダ、ブラジル、オーストラリア、メキシコ、アイルランド、スペイン、イタリア、日本、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、スウェーデン