女優の清野菜名が、4月に新設されるABCテレビ・テレビ朝日系日曜22時のドラマ枠第1弾作品『日曜の夜ぐらいは...』で主演を務めることが20日、明らかになった。

清野菜名 (C)ABCテレビ

日曜22時の新ドラマ枠では、今を懸命に生きるすべての人たちへのエールを込め、週末の夜、明日から始まる1週間を前向きに迎えられるような作品をラインナップしていく。その第1弾となる4月クールは、連続ドラマ『ひよっこ』(17年、NHK)、『にじいろカルテ』(21年、テレビ朝日)、『ファイトソング』(22年、TBS)や、映画『いま、会いにゆきます』など、数々の名作ドラマ・映画を世に送り出してきた岡田惠和氏の書き下ろし作品『日曜の夜ぐらいは...』。「人生とは、家族とは、愛とは」をテーマに、ハートフルなドラマを届ける。

足の不自由な母との二人暮らしを支えるため、休みなくバイトを続ける娘、そして家族から縁を切られながらも、退屈な毎日に楽しみを求めてタクシー運転手を続ける女性、両親との縁が浅く借家暮らしを送りながら祖母と工場勤務を続ける孫娘。離れた場所に住み、お互いの存在も知らない3人があるラジオ番組をきっかけに運命的な出会いを果たす。そして心を通わせ始めた彼女たちにある“奇跡”が起き、行き詰まっていた人生が静かに動き出すことに。

主演を務める清野は現在28歳。19歳で出演した映画『TOKYO TRIBE』(14年)でのアクションシーンが話題となり、昨年夏に公開された人気漫画の実写化映画『キングダム2 遥かなる大地へ』でも華麗な剣術を披露するなど、数々の作品で体当たりの演技に挑戦してきた。今回は派手な身体表現を封印。やりたいことではなくやらなければならないことで日常が埋まっていく暮らしに身を置き、抱えた屈託を心の奥底にしまい込む等身大の女性像と向き合う。

コメントは以下の通り。

■清野菜名

――新ドラマ枠1作品目の主演となりますが、出演が決まった際の率直な感想は。

日曜22時の新しいドラマ枠に、トップバッターとして挑戦できることがとてもうれしかったです。ただひたすら楽しく演じていけたらいいなと率直に思いました。

――演じられるのはどのような役どころでしょうか。またどういったところを意識して演じたいですか。

演じる岸田サチは、身近にいそうな等身大の20代の女性です。平凡な毎日をただ生きていて、お金も趣味もなく、友達もいなくて、車イス生活をしている母と二人暮らしをしていますが、その中で、かけがえのない友情と出会い変化していく様子が描かれます。性格的には、自分の感情を表現することが苦手で、とても不器用な子。そうした部分を私自身が深く理解して、繊細に演じていけたらいいなと思っています。最近の出演作では日常とかけ離れた役が多く、リアルさを追求するような作品は久しぶりになるので、その点も楽しみにしています。

――脚本は岡田惠和さんとなります。脚本を読まれた感想はいかがでしょうか。

これまで、友情について改まって深く考えたことはなかったのですが、脚本を読ませていただいて、何気ない会話でも友達同士だと盛り上がったり爆笑し合えたり、相手のことを自分のことのように喜べたり悲しんだり怒ったり……。そういう関係性がとても素敵で、友情って改めて本当にいいものだなと感じることができました。まだ数話ではありますが、脚本を読めば読むほど心が温まっていく感覚があって、すごく優しい気持ちになれる作品だと感じているので、視聴者の方にも日曜の22時に、心を温めにきてほしいなと思っています。演じる上では、友情に基づいた会話劇になるので、共演するみなさんとコミュニケーションをしっかり取って、セリフを超えたものを表現できたらいいなと思っています。そのためにも、お稽古はいっぱいしたいです!

――1年半ぶりの地上波連続ドラマの出演となりますが、意気込みをお聞かせください。

この一年半、自分にも大きな変化があった中での出演作になりますし、期間が空いたということで緊張している面もありますが、脚本を読んでからは、緊張を越えて期待の方が大きくなっています。この素敵な作品で、岡田さんの世界観にたっぷり浸れることを楽しみたいと思います。

■岡田惠和氏

ABCさんの新枠第一弾を任せていただきとても光栄です。そして清野菜名さんと初めてタッグを組ませていただきます。強くてしなやかで、美しく親しみのあるお芝居をされる俳優さんです。『キングダム2』のキョウカイ役も、『耳をすませば』の雫役もどちらも素敵なのは凄いなぁと、昨年は思っておりました。日常という戦場で、誰に褒められるわけではないけど、しっかりと逃げずに踏ん張って戦い続ける女性たちの物語です。そんな女性たちに神様はちょっとしたプレゼントをしてくれます。だからきっと大丈夫。ささやかだけど、視聴者の皆さんと共に今を生きる活力になるような物語を、丁寧につむいでいきたいと思っています。

■清水一幸プロデューサー

この度、新枠のドラマ第一弾として、『日曜の夜ぐらいは...』を制作します。脚本は岡田惠和さんの完全オリジナル。主演は清野菜名さんに演じていただくこととなりました。主人公・サチの人物像が固まっていく中で、“この役は清野さんに”との思いは、岡田さんと完全に一致していたので、快諾いただき感謝しております。元気で快活、美しさと瑞々しさを持つ、清野さんが演じることは、新ドラマ枠のコンセプトに掲げる、「見る人の背中を押す作品」にまさにぴったりです!

ドラマは、友情を育む3人の出会いから始まる、笑いあり恋愛要素あり、セリフ量多めの会話劇となります。新枠の船出としてはこの上ないメンバーが集まっております。そこで清野さんがどんな演技を見せてくれるのか? 岡田さんの描くストーリーとキャスト同士の化学反応を合わせてお楽しみいただければと思います。ご期待ください!