クリスマスになにか手作りのお菓子を作りたい。でも、作り慣れていないと失敗しそう……そんなハードルを感じてしまう人も多いのではないでしょうか。

今回は、YouTube登録者数10万人以上のパティシエ・江口和明さんの著書『とんでもないお菓子作り』(ワニブックス)より、クリスマスにぴったりなガトーショコラの簡単レシピをご紹介します。

  • 『とんでもないお菓子作り』(ワニブックス)

混ぜるだけ! 生クリーム不要! 濃厚ガトーショコラ

【おいしく作るコツ】
・バターは常温に戻し、やわらかい状態にしておく。
・卵も常温に戻しておく。
・表面をかために仕上げるために、カカオ65%以上のチョコレートを使う(高品質で植物油脂不使用のものがおすすめ)。

■材料…直径15cm×高さ6cm底取れ式丸型(ケーキ型)1台分

・薄力粉…70g
・ビターチョコレート67%…150g
・無塩バター…150g
・グラニュー糖…120g
・卵…4個
・粉糖…適量

■作り方

[1]クッキングシートを型の底面と側面に合わせて切り、型に敷く。

{2}作業台にクッキングシートを敷き、その上に薄力粉をふるいで1回ふるう。

【POINT】ここは粉類が薄力粉のみなのでふるうのは1回でOK。

[3]中くらいの耐熱ボウルにチョコレートを入れてラップをかけ、600Wの電子レンジでチョコレートが溶けるまで30秒×5~6回加熱する。泡だて器で混ぜて溶けたことを確認する。

[4]大きなガラス製ボウルにバターを入れ、泡だて器で全体を軽く混ぜる。オーブンを180℃に余熱する。

【POINT】バターは冷たいと生地に混ざらないので、必ず常温にする。

[5]砂糖を加え、全体が均一になるまで混ぜあわせる。

【POINT】バターの水分を砂糖に含ませるイメージ。

[6]別の中くらいのガラス製ボウルに卵を割り入れて溶き、[5]に3分の1量を加えて泡だて器で混ぜあわせる。

【POINT】卵も必ず常温にする。一度にすべて加えると混ざりにくいので、3回に分けて加える。湯煎する必要はない。

[7]卵の残りを3分の1量ずつ加え、その都度、同様に混ぜあわせる。途中、ゴムベラでボウルについた生地をこそぎ落としながら混ぜ、生地全体が均一に混ざるようにする。

[CHECK]この段階では、生地はボソボソとして卵とバターが分離した状態だが、あとの工程を経て最後にはしっかりつながった生地になるので、気にしなくてOK。

[8][3]のチョコレート液半量を加え、泡だて器で混ぜあわせる。

【POINT】チョコレート液の温度は35℃くらいが目安。これ以上だとバターが溶け出し、25℃以下だとチョコレートがかたまってしまう。また、入れるチョコレートの量が少なすぎてもかたまってしまうので注意。

[9]残りの半量を加え、同様に混ぜる。なめらかなクリーム状になればOK。

【POINT】乳化することでなめらかに。薄力粉を入れる前のこの段階で焼くと、フォンダンショコラ風の仕上がりになる。

[10][2]の薄力粉を加え、泡だて器で粉が完全に見えなくなり、クリーム状になるまで混ぜる。

【POINT】はじめは粉が飛び散る可能性があるので、ゆっくり混ぜる。均一になるまでしっかりと混ぜあわせる。

[11][1]の型に生地を入れ、型を作業台に4~5回軽くたたきつける。表面が平らになるようにスプーンの背でトントンと軽くたたくようにしてならす。

[12]天板に型をのせ、170℃のオーブンで55分~1時間焼く。

[13]オーブンから天板ごと型を取り外し、型をまな板にのせ、常温で10~20分おいて余熱で火を通す。

【POINT】生地をすぐに型から取り出すと、形が崩れるのでしばらくおいておく。

[14]型から生地をはずし、冷ましてからクッキングシートをはがす。

[15]まな板にのせ、茶こしに粉糖を入れてまんべんなくふりかける。

完成!


■材料&アレンジMEMO

・使うチョコレート次第で風味が変わる。チョコレートのカカオを含有量を好みの%に変えても。
・100円ショップの紙の型やマフィンカップでも作れる。
・薄力粉なしで作るとフォンダンショコラ風になる(形を保つためにマフィンカップで作ること)。

『とんでもないお菓子作り』著者:江口和明

DEL’IMMOシェフパティシエ/ショコラティエ。
東京生まれ。父は和食の料理人、母は栄養士という環境下で食の感性が磨かれた。ショコラティエとして修業してきた経験・技術を生かし、日々ショコラスイーツの創作に励む。徹底的に素材にこだわりながら、精緻な技巧を駆使して創り上げるその絶品の数々は、どれも斬新的な美しさを見せる。製菓専門学校を卒業後、「渋谷フランセ」に入社。その後、東京、神戸の高級チョコレート専門店にて研鑽を積む。ベルギーアントワープの老舗ショコラトリー「デルレイ」本店で研修後、他業種の商品開発を経験。26歳の時に最高のサーヴィスと経営を学ぶ為、株式会社グローバルダイニングへ。「デカダンスドュショコラ」等、ペイストリー部門を統括。2013年デリーモブランド立ち上げ時よりシェフパティシエ/ショコラティエに就任。
2020年2月よりYouTubeで動画の配信を開始。「お菓子のなぜ? 」がわかる丁寧な解説、常識にこだわらないプロならではの手抜きテクニックが反響を呼び、現在チャンネル登録者数は10万人を超える。


『とんでもないお菓子作り』

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大人気店『DEL’IMMO』シェフパティシエ、初書籍。YouTubeチャンネル「KAZUAKI EGUCHI」から人気レシピを厳選し、“常識ハズレ”の新しいお菓子の作り方を紹介。
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