2022年、生活者に支持されたコスメを総括する「@cosme ベストコスメアワード2022」が12月8日に発表された。今年はどんなコスメが人気を集めたのか、そして2023年はどんなコスメがトレンドになるのか、詳しくお伝えしよう。
「@cosme ベストコスメアワード2022」総合大賞は?
「@cosme ベストコスメアワード2022」は、実際に商品を使用した人から、日本最大級のコスメ・化粧品・美容の総合情報サイト「@cosme」に寄せられたクチコミ投稿をベースに、今、生活者が支持している商品をランキング形式で表彰するアワード。集計期間は、2021年11月1日~2022年10月31日。約120万件のクチコミ投稿から選ばれた今年のベストコスメ総合ランキングは以下となった。
総合大賞:カネボウ化粧品 ケイト ケイト リップモンスター
第2位:コスメデコルテ コスメデコルテ リポソーム アドバンスト リペアセラム
第3位:ナーズ ジャパン NARS ライトリフレクティングセッティングパウダー プレスト N
第4位:Clue &be(アンドビー) ブラックスポンジ
第5位:ウカ uka uka スカルプブラシ KENZAN
第6位:イミュ デジャヴュ アイブロウカラー
第7位:セザンヌ化粧品 セザンヌ 超細芯アイブロウ
第8位;カネボウ化粧品 KANEBO カネボウ スクラビング マッド ウォッシュ
第9位:ランコム ランコム ジェニフィック アドバンスト N
第10位:伊勢半 ヒロインメイク スピーディーマスカラリムーバー
総合大賞に選ばれたのは「ケイト リップモンスター」。2021年5月に登場し、発売から1年半経過した今も売り切れが続出するなど人気の衰えない商品。マスクにつきにくい、色落ちがしにくいといった機能性の高さや使用感、「01 欲望の塊」「07 ラスボス」など思わずSNSで呟きたくなる色名、ドラッグストアで購入できる利便性の高さから多くの生活者に支持された。
数量限定のミニサイズや限定パッケージの展開、さらに今年10月にはスフレマットタイプの新商品を販売するなど、思わずコレクションしたくなる仕掛けも。長く話題に上がることで、美容感度の高い人もライトなユーザーにも広く知られるコスメになったことも、ロングヒットにつながったようだ。
2022年の傾向は?
ケイト リップモンスターが総合大賞に選ばれた「@cosme ベストコスメアワード2022」。今年はバズ+ロングセラーを掛け合わせた新たな消費動向「バズロングセラー」が見られたという。バズりは一過性のあるお祭り消費に近いが、ケイト リップモンスターは発売から1年半経っても売り切れが続き、一過性で終わらないバズ消費が続いている。
また、発売から10年経ったオルビス「エッセンスインヘアミルク」が今年SNSで話題になり、ベストヘアケアで1位に輝くなど、掘り起こしバズ消費も。ロングセラー商品が注目を浴びることもバズロングセラーの特徴といえそうだ。
その背景のひとつとして考えられるのが「タイパ」(タイムパフォーマンス)。時間に対しての満足度を重視する姿勢や、購入して失敗をしたくないというリスク回避の思いから、バズっている商品を購入する人が増えていることが予想される。
@cosme ベストコスメアワード2023 上半期トレンド予測
さて、続いては来年の上半期トレンド予想。@cosmeのリサーチプランナーによると「ポーチレス」「美容医療買い」、メイクでは「シティポップ」が新たなトレンドになるそうだ。
ポーチレス
スマホショルダーがトレンドになるなど、キャッシュレス化が進んだことでスマホ一つで出かけるスタイルが増えてきた。化粧ポーチを持ち歩かず、リップ一本だけなど必要なコスメだけをカバンに入れる人が増えることで、小さいバックやスマホショルダーにも入れやすいコスメにニーズが高まりそうだ。
薄型・ミニサイズ・スティックタイプなど、ポーチレス対応コスメは人気を集めていて薄型のパーフェクトダイアリー「フローティングライト リップグロス」や、ミニスティック状のエクセル「グリームオンフィットシャドウ」など、持ち運びに便利なアイテムが登場している。
美容医療買い
美容医療や美容整形が身近になり、SNSなどで「ハイフ」「ダーマペン」などの業界用語が一般層にも浸透してきている。クチコミでも美容医療関連ワードが増えていているそう。レーザー美容発想を謳った「ダーマレーザースーパー VC100 マスク」や、針リップと呼ばれる「グロウエフェクト パンプアップリップ」など、美容医療がコスメ選択に影響を与える「美容医療買い」はさらに加速していきそう。
シティポップ
ナチュラルメイクが主流になっていたが、マスク生活で目元メイクが注目され、2023年上半期は盛りメイクが復活する兆しを見せている。そこで、若い世代を中心に流行している平成・昭和のレトロカルチャーの次に注目されそうな「シティポップ」の世界観をヒントに得たメイクを提案していく。
都会的で洗練されたリズムとメロディーを持った音楽「シティポップ」から、カラーの囲み目は淡いスカイブルー。平筆タイプのブラシを使って、アイライナーのように線を引くことで洗練された仕上がりに。眉は薄眉で目元を強調し、束感まつ毛にすることで目力をアップ。ヌーディなリップライナーで、唇が自然に大きくなったように見せる唇拡張も人気を集めているそうだ。
また、メンズでは淡いブルーのカラーを、瞼全体に入れず部分的に黒目の延長線上にいれることで、クールで洗練された印象に。眉はしっかりと整えると都会感があり、唇はマットで血色感のある色味を使うことで目元とバランスがとれた仕上がりになるそう。
マスク生活にも慣れ、メイクのトレンドも変化していきそうな2023年。シティポップブームとリンクしたメイクを楽しんでみるのも良さそうだ。