フィギュアスケートの世界大会『フィギュアスケートグランプリファイナル2022』がテレビ朝日系で9~11日に放送される。このたび、解説の織田信成がコメントを寄せた。

  • 『フィギュアスケートグランプリファイナル2022』=テレビ朝日提供

オリンピック、世界選手権と並ぶフィギュアスケートの世界三大大会「グランプリシリーズ/ファイナル」。選手たちが世界6カ国で行われる「グランプリシリーズ」を戦い、その成績上位者6人のみが「グランプリファイナル」に出場、世界一の座を争う。4年後の「2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪」の金メダル候補を占う上でも大きなカギを握る今年の「グランプリシリーズ/ファイナル」は10月に開幕し、注目の選手たちがしのぎを削ってきた。

2020年と2021年はコロナ禍で中止となった「グランプリファイナル」は、8日、2006年に荒川静香が金メダルを獲得したイタリア・トリノの五輪会場で3年ぶりに開幕する。今回は世界王者・宇野昌磨を筆頭に男子4人(三浦佳生、山本草太、佐藤駿)、世界女王・坂本花織を中心に女子3人(三原舞依、渡辺倫果)、そしてペアは“りくりゅう”こと三浦璃来/木原龍一と過去最多の日本人選手が出場。テレビ朝日では松岡修造(番組メインキャスター)、荒川静香(特別解説)、織田信成(解説)を迎え、戦いの模様を届ける。

9日(20:30~)には「男子ショート・ペアショート」、10日(20:00~)には「女子ショート・男子フリー・ペアフリー」、11日(21:55~)には「女子フリー・エキシビジョン」が放送される。

■織田信成(解説)コメント

――男子ファイナルの見どころを教えてください。

やはり「宇野昌磨選手とイリア・マリニン選手の優勝争い」がポイント。宇野選手に関しては、フリーで4回転ジャンプがどこまで決まるか……。マリニン選手は宇野選手よりも高い演技構成で4回転ジャンプを跳んでくるので、技術点でどんな戦いが繰り広げられるのかが、一番の見どころだと思います。

また、フレッシュでスピード感のある最年少・三浦佳生選手、悲願のグランプリファイナル進出を果たした山本草太選手も、表彰台に立つだけの実力があります。さらに、三浦選手と佐藤駿選手は北京オリンピック後の日本を引っ張っていく若い世代。4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪に向け、まずは今回のファイナルでどんなインパクトを放ってくれるのか、非常に楽しみにしています。

――女子ファイナルの見どころについては、いかがですか?

日本人の3選手とも優勝を狙えるだけの点数、そして武器を持っています。特に坂本花織選手は優勝候補! もちろん、三原舞依選手も優勝を狙える位置にいます。また、渡辺倫果選手もファイナルに出場する6選手の中で唯一、トリプルアクセルを武器として持っている。ファイナルでもトリプルアクセルが決まれば表彰台……あるいは優勝に絡めるだけの実力はあるんじゃないかな、と思います。そんな中、要注意なのはベルギーのルナ・ヘンドリックス選手。完璧な演技をすれば、6人の中で一番高い演技構成点を叩き出してくる選手ですので、彼女の美しい演技が日本人選手にとっては壁になってくるんじゃないでしょうか。

――ペアでファイナル進出を決めた三浦璃来/木原龍一の強さはどこにありますか?

やはりユニゾンの良さだと思います。ペアやアイスダンスでは、2人が動作を揃えないといけないのですが、“りくりゅう”は意識しなくても動きがしっかりと合うんです。だから自然で美しく見えるんですね。そんな2人にとって、力強いリフトやツイストで加点を確実に取ってくるアメリカのアレクサ・シメカ・クニエリム/ブランドン・フレイジャー組がライバルになるとは思いますが、演技全体の質や安定感においては“りくりゅう”の方が一枚上手。「今、誰もが認める世界No.1のペアカップル」と言っても過言ではないので、僕は「優勝するしかない! このチャンスを逃がさず、しっかり優勝してほしい」と思っています。表彰台止まりじゃダメです。絶対に金を取れる実力を持ったペアなので、絶対に実現してほしいです!