マイナビは11月7日、「マイナビ中途採用・転職活動の定点調査(2022年9月)」の結果を発表した。調査は10月1日~3日、中途採用業務を担当する役員・会社員835名、および転職活動を行った(予定)20〜50代の正社員1,356名を対象にインターネットで行われた。
9月に中途採用活動を実施した企業は全体で39.8%、従業員規模別に見ると「51~300名」で46.1%、「301名以上」で48.9%と約5割となった。前年同月比で見ると、全体では5.3pt増加しており、特に「51~300名」の企業における実施率の伸びは顕著で7.5pt増加。
業種別では、「医療・福祉・介護」が最も高く、前年同月から9.7ポイント増の53.8%。次いで「IT・通信・インターネット」(50.2%、前年同月比+9.6pt)、「環境・エネルギー」(44.1%、同+2.4pt)と続き、ほぼすべての業種で採用活動実施率が前年同月比で増加した。
一方、9月に転職活動を実施した人は3.9%で、若年層ほど実施率が高く、20代では5.5%という結果に。転職活動を実施した理由は「給与を高くしたい」が28.8%で最も高かったものの、前年同月比で最も伸びたのは「多様な働き方(リモートワークや副業)が可能な環境にしたい」で3.4pt増加。若年層を中心に働き方の自由さを求めて転職を検討する人が増えていることがうかがえた。
また、3回以上転職をしている人のイメージを聞いたところ、「すぐに辞めてしまう」(39.2%)が最も多かった一方で、「チャレンジ精神がある」(35.5%)、「経験が豊富」(34.7%)、「キャリア意識が高い」(28.8%)の割合も高く、ポジティブなイメージもあることがわかった。
同様に、企業の採用担当者に3回以上転職をしている人のイメージを聞くと、中小企業においては「悪い」が最も高く42.2%。大手企業やスタートアップ・ベンチャー企業では「良い」(57.0%)が上回り、約6割に。早期離職の懸念から、複数回転職している人にネガティブなイメージを抱く採用担当者は多いが、“転職を前向きに捉えてキャリアアップしている”“やりたいことが明確である”“自己研鑽のために挑戦している”等の理由から企業側もポジティブなイメージを抱く人も増えていることがわかった。「転職者のイメージが、転職を繰り返す『ジョブホッパー』ではなく、計画的に転職してキャリアを積み重ねる『キャリアビルダー』のイメージへと変化しつつあるようだ」と同調査。