ブランド総合研究所は9月12日、「企業版SDGs調査2022」の結果を発表した。調査は7月27日~30日、20歳以上の男女2万6,000名(各社1,000名となるように回収)を対象にインターネットで行われた。
同調査は、SDGsに関する設問と、企業評価に関する設問から構成。調査対象は業界別に売り上げ規模の大きな企業と、SDGsやESGに積極的に取り組んでいる企業を中心に、同社が独自に260社を選出。本稿では、その中から紙/化学/繊維業界グループ36社のSDGs評価ランキングを紹介する。
紙・化学・繊維グループ36社のSDGs評価の平均は13.1点で、前年の13.2点よりわずかに減少。10業種グループの中で唯一の減少となった。
グループの中でSDGs評価が最も評価が高かったのは「花王」(18.8点)で、17ゴール別評価では「6.安全な水とトイレを世界中に」(260社中5位)、「3.すべての人に健康と福祉を」(同13位)、「4.質の高い教育をみんなに」(同14位)など、多くの項目で高い評価を獲得。また、ESG項目「女性が活躍している」が7位と高い。
2位は「富士フィルム」。全体順位は、前年45位(210社中)から14位(260社中)へと大幅に上昇しており、点数も15.4点から18.8点へと3.4点と大きく伸びている。3位には「資生堂」(17.1点)がランクイン。「5.ジェンダー平等を実現しよう」で全企業中1位、ESG活動「女性が活躍している」でも1位を獲得している。
4位は「TOTO」(17.1点)で、「6.安全な水とトイレを世界中に」で260社中1位となったほか、ESG評価「環境に配慮している」も大きく上昇。5位の「ブリヂストン」(16.3点)は点数、順位ともに下がっており、特に「13.気候変動に具体的な対策を」やESG評価「環境に配慮している」が大きく下降。ウクライナ情勢の中で、3月にロシアのタイヤ工場の稼働停止や、タイヤが4月から6月に立て続けに値上げしたことなどが影響した可能性がある。
以下、6位「ファンケル」、7位「旭化成」、8位「大塚製薬」、9位「シオノギ製薬」、10位「LIXIL」と続いた。