女優の藤間爽子と俳優の山崎樹範が、フジテレビ系ドラマ『silent』(10月6日スタート、毎週木曜22:00~)に出演する。

  • 藤間爽子(左)と山崎樹範=フジテレビ提供

主人公の青羽紬(川口春奈)が、かつて本気で愛した恋人で、聴力を失い人との交流を拒むようになってしまった青年・佐倉想(目黒蓮)と、音のない世界で“出会い直す”という本格ラブストーリーの同ドラマ。

藤間が演じるのは、紬の高校時代からの親友・横井真子。紬とは高校卒業から10年近くがたった今でも、よく食事に行ったり、お互いの家に泊まるなど、良き理解者の1人で、同じ高校に通っていた想と戸川湊斗(鈴鹿央士)のこともよく知る人物でもある。さっぱりした性格からか、思ったことを遠慮なく口にすることも多い一方で、高校時代には、想に思いを寄せていた紬のことを、さりげなく支えてあげるなど、細やかな気遣いができる一面も。そんなある日、8年ぶりに想の姿を見かけたと、紬から突然の相談を受けることになり…。

山崎が演じるのは、紬や想、湊斗が通っていた高校の教師で、現在はフットサル場を経営している古賀良彦。教師だった時には想や湊斗も所属していたサッカー部の顧問を務めており、今でもその当時の教え子たちと連絡を取り合うなど友人のような関係を続けている。そんな古賀は学生時代の紬と想を冷やかしながらも、初々しい2人の恋愛を応援していた1人。教師を辞めて数年たったある日、自身が経営するフットサル場にやって来た湊斗の口から想の名前が出たことに驚きを隠せないようで…。

コメントは、以下の通り。

■藤間爽子
「これまで自分が出演したことのないような作品だったので、とてもワクワクしました!『silent』という題名から受ける印象とは正反対に、プロデューサーの村瀬さんを始め、監督やスタッフの皆さんから、作品への熱い思いやこだわりを、ひしひし感じました。わたしも是非、この作品の一部になりたい!という熱い思いで、撮影に臨んでおります。台本を読んだとき、まるで砂がこぼれ落ちてしまいそうな、言葉の一粒一粒を必死に手ですくっているような、不思議な感覚に陥りました。様々な愛の形を、繊細にかつ丁寧に描かれていて、少し切ない気持ちにもなりました。今回はラブストーリーでありながらも“手話“もテーマに話が進んでいきます。“言葉”と”手話”、この二つが、物語をどう進めていくのか、私自身もとても楽しみです。真子という役は、一見サバサバしていて、自由奔放な性格でありながらも、実は誰よりも大人で、みんなのことを一歩引いて見てあげることのできる、気遣い屋さんで心優しい子だと思いました。紬とは学生時代からの親友。また想と湊斗とも青春を共に過ごしてきた同級生。うわべなところではなく、ダメなことはダメだとしっかり紬に言ってあげられるような、深いところで紬とつながっていられる理解者でありたいと思いました。(川口)春奈と私は、紬と真子同様、実際に同い年で本当の同級生。プライベートでもたまにご飯へ行ったりする仲なので、撮影中も終始、女子トークが繰り広げられています(笑)。2人の空気感は、もしかしたら役作りをしなくても、リアルな2人の関係性が生み出してくれるような気がしています。そして春奈も私もフレンチブルドッグを飼っており、溺愛しているので(柄も同じ)、ワンコトークは欠かせないです!今年も残りあと数カ月となり、この放送が終わる頃には2022年もあと少し。たくさんの方にこのドラマを見て頂き、たくさん泣いて、たくさん笑って、最後はあたたかい気持ちになって年を明けてほしいと思います。たくさんの方に愛していただける作品になりますように。頑張ります」

■山崎樹範
「台本を読んですぐに、これは生半可な気持ちで参加してはいけない作品だと思いました。誰かの幸せを願う時に自分が不幸になってしまうとしたらどうするか?誰も悪くないのに誰かが傷ついてしまうとしたらどうするか?かなり難しい作品です。そしてそれだけにやりがいがあります。真摯(しんし)に向き合いたいと思います。私の演じる古賀先生は、卒業してからも生徒たちとつながっている、良く言えば友達のような、悪く言えば少しなめられているような(笑)、そんな先生です。主人公の紬をはじめ3人のことを学生の頃から知っている先生として、どんな境遇であろうと、それぞれがどんな思いでいようと誰か1人に肩入れせずに皆に平等であろうと心がけています。実は撮影初日に鈴鹿さんとのシーンがあったのですが、めちゃくちゃ緊張してしまいました。そろそろベテランと呼ばれる年齢なのに…。初めましての鈴鹿さんや、初めましてのスタッフさんが多い中、なんとか緊張しているのがバレないように必死に振る舞っていましたが、今思えばどう考えてもバレていたと思います。なぜなら緊張がバレないように必死に振る舞っている人って明らかに挙動不審ですから。そして『silent』という作品を、何が正解なのか?どうすればみんなが幸せになれるのか?是非一緒に考えながら見ていただきたいと思います。そして友達やパートナー、大事な人と話していただきたいと思います。私も最後にどうなるかまだ知りません。共に若者たちの精一杯を見守りましょう」

■村瀬健プロデューサー
「またしても大好きな役者さんに参加していただけることになりました。今回のお二人は僕にとって、最も新しく気になった俳優さんと、最も昔に気になった俳優さんです。藤間さんを明確に意識したのは、恥ずかしながらつい最近です。これはプチ自慢なのですが、僕は『マイファミリー』の第1話を見て、チラッとだけ1ショットで抜かれた彼女を見て直感的に“あ、この子、絶対事件に関係してるな”と感じたんです。それからはずっと、毎回少ししか出ない彼女のことを目で追っていました。そしたら、“ほら!ほらね!!”という展開で、この予想をTwitterとかで言っておけばよかった!と思いました(笑)。とにかく、最初の1ショット、おそらくほんの数秒しかなかったと思うのですが、そのほんの数秒で強く引き付けられたんです。たった数秒でなんとも言えない不思議な空気を感じました。そして、彼女が濱田岳さんを助けるために起こした行動の芝居にものすごく胸を打たれました。そのシーンを見たとき、既に準備を始めていたこの『silent』にぜひご出演いただきたいと思い、お声がけをさせていただきました。まさかの川口春奈さんのリアル同級生だったというミラクルもあり、これ以上ない適役を見つけた!という気持ちでおります。他人の恋愛は冷静に分析できるけど、自分の恋愛は全く見えていないという、愛すべき真子役を藤間さんがどのように演じて下さるか、僕が誰よりも楽しみに しています。山崎さんとは、それこそ川口さんと藤間さんではないのですが、実は僕の同級生でして。大学時代からの友人です。知り合ってもう27年になるそうです。衣装合わせで久しぶりに会ったときに本人からそう言われて、そんなにたつんだ!とびっくりしました。僕は大学時代、劇団カムカムミニキーナの音響スタッフをしていたのですが、そこに入ってきた新人俳優が彼でした。見た目も地味だし、普段はシャイでなかなか目も合わせてくれないくせに、ひとたび芝居をすると、とんでもなく繊細で丁寧な表現をしつつ、誰も思い付かないような、意外なアドリブセリフを駆使して笑わせる。稽古場でエチュード(即興劇)を見たときに“この細目の人、なんて面白いんだ…”と感じたことを今でもよく覚えています。その後、僕はテレビ局に入り、やがて若手枠の深夜ドラマを任せてもらえるようになった頃は、僕のほとんどの作品に出演してもらっていたと思います。デビュー当時のプロ フィルの出演作品欄には僕の作品しかなかったんじゃないでしょうか。その後、あっという間に人気俳優となり、エンタメ界に欠かせない存在となっていったことは言うまでもありません。たまたまだったのですが、それ以降はなぜか縁がなく、今回、ものすごく久しぶりにご一緒することができ、うれしくてたまりません。お互いベテランと呼ばれる年齢になりましたが、彼の方は二十歳の頃から全く変わらない風貌です。ほんわかした雰囲気の中に何気に感じさせる、優しいのか冷たいのかわからないあの独特な雰囲気は、今回演じてもらう古賀先生の設定そのものです。彼にしか出せないあの空気で若者たちを包み込んでほしいと思います。最後に一言だけ言わせて下さい。藤間さんも、これまでに出演を発表した役者さんたちも、皆さん気を使ってコメントで僕の名前を出して下さっているというのに、27年来の友人である君は俺のこと、完全無視かよ(笑)!!」

(C)フジテレビ