お手軽価格でイタリアンをガッツリ楽しめる! でおなじみのファミリーレストラン「サイゼリヤ」。そんなサイゼで飲める100円ワインに関する裏話がTwitterで話題になっています。
今回ご紹介するのは、ワインエキスパートであるだいすけ@ノムリエさん(@daisuke_wine)が投稿したツイート。
ちょっと言わせて。サイゼリヤの100円のグラスワインをただの安酒だと思ってる人が多すぎる。ランチで水代わりにワインを飲むヨーロッパのように、「日本でもワインをコーヒーより安く提供して日常の飲み物にしたい」という創業者の情熱のたまもの。そんなサイゼリヤの意外と知られてない正式名称は⤵
— だいすけ@ノムリエ (@daisuke_wine) August 29, 2022
「イタリアワイン&カフェレストラン サイゼリヤ」。実は創業者が「ビジネスの原点」というほどワインの品質にはこだわりが。「イタリアのモリーゼ州から直輸入」「サイゼ専用タンクで発酵」「温度管理を徹底するため、高級ワインと同じ定温コンテナで輸送」「鮮度を守るため2ヶ月以内に消費」⤵
— だいすけ@ノムリエ (@daisuke_wine) August 29, 2022
サイゼリヤ公式サイのにあるページ「サイゼリヤのこだわり」にも書かれていますが、サイゼリヤのワインが安物なんて思ってた人には、きっと目から鱗だったこちらの裏話。「イタリアンワイン&カフェレストラン サイゼリヤ」同店の正式名称さえ本ツイートで知ったという人もいるかもしれません……。サイゼの裏話はまだまだつづきます。
こうして造られたサイゼリヤのワイン。今以上に「格式ばった飲み物」というイメージが強かった創業当時。「どうしたら安くワインを提供できるか」を探りに、会長みずからイタリアへ。栽培、醸造、熟成、出荷をすべて徹底したプライベートワインを現地で造ることに。これがあの100円ワインのドラマ。
— だいすけ@ノムリエ (@daisuke_wine) August 29, 2022
安さの裏側には、イタリアで味わうおいしさをそのまま日本へ、そんなサイゼリヤ社員たちの、熱い思いが隠されていたのです。安くておいしいサイゼリヤのワイン秘話は大きな注目を集め、ツイートは14.3万件ものいいねを獲得し、コメントも数多く寄せられました(9月14日時点)。
「どうりで美味しいわけだ…」
「勉強になりました。ワイン初心者ですが値段の割に美味しいなと思ってましたが、こんなにこだわったワインだったなんて感謝しながら、味わって飲みます」
「やっぱ、サイゼスゲェ!!!」
「だいすけさん、創業者の想いが詰まったワインなんですね!!!知りませんでした!!サイゼリアのワインが飲みたくなりました!!」
投稿主さんに聞いてみた
―― 投稿のきっかけを教えてください
コンビニやファミレスで買ったり飲んだりできるようなワインや、ちょっとした豆知識など、普段あまりワインを飲まない方にも興味を持ってもらえるような内容を意識して発信しておりまして、今回のサイゼリヤワインのツイートもその延長です。
ファミレスのなかでも特に身近なサイゼリヤのワインを紹介すれば、1杯飲んでみようかなという方も多いのではないか? というのがきっかけです。
―― 大きな反響がありますが、率直なご感想をお教えください
1日で12万いいね、4,000名以上の方にフォローしていただけたことは、率直に言って嬉しいです。また、「今度サイゼリヤヘ行ったらワイン飲んでみます」というコメントをたくさんいただけたことも、ワイン好きを増やしたくて発信している者として冥利に尽きます。
今までもサイゼリヤに関するツイートが度々バズってはいましたが、それらはいつもサイゼリヤやサイゼリヤが好きな人を見下すような、バズというより炎上といったほうがいいようなものでした。そんななかで、手前味噌ではありますが、ポジティブなツイートでこれほどの反響をいただけたこともよかったと思います。
―― ワインエキスパートのだいすけさんから見て、サイゼワインの味はどう思われますか?
サイゼワインの味は個人的に好きですし、ワインを飲み慣れてない方には親しみやすい味だと思います。「凝縮感がない。薄い」という意見は確かに理解はできます。ですが日頃からワインを飲み慣れてる方が好むワインと、慣れてない方が好むワインは違います。
ワインに慣れればなれるほど、香りにしても、酸味・苦味・渋みなど味わいの要素にしても複雑なものへと嗜好が変わり、「分かりやすい美味しさ」とは逆の方向へ向かっていくからです。かと言って、複雑なワインほど料理との相性は難しくなります。
これは想像ですが、サイゼほどの企業がそうした「玄人好み」のワインを作ることは、可能ではあると思います。なのに玄人から「薄い」と言われるワインにしているのは、多くの人が美味しく飲め、かつ多くのサイゼ料理とも合うように、あえてそうしているのだと思います。
長くなりましたが、サイゼワインを一言でいうと、良い意味での「最大公約数」です。
―― 赤・白それぞれに合う、サイゼのメニューを1品ずつ教えていただけますでしょうか
白ワインには「ほうれん草のくたくた」(300円)、赤ワインには「辛味チキン」(300円)がおすすめです。
ファミリーレストランの王道サイゼリヤのワインには、知れば知るほどおいしさがプラスされるような、素敵なドラマが隠されていました。週末や仕事終わりの気分転換に、500円片手に訪れてみてもいいのでは?