パナソニックは9月13日、パナソニック エアーマイスターによる「秋にやっておきたいエアコン掃除法」を公開した。

  • エアコン内で繁殖したカビが冬の暖房稼働時に吹き出す可能性も

パナソニック エアーマイスターの福田風子氏によると、秋はエアコン内でカビが発生してしまうことが多くなるという。フィルターでブロックできないホコリや油分、カビ菌がエアコン内部に侵入し、ホコリをエサにしてカビが繁殖。エアコンを使った後には、冷房使用中に結露した水分がエアコン内部にたまっているため、カビの成長に適した湿気がたっぷりな状況になっている。

  • 冷房使用中に結露した水分がエアコン内部にたまり、カビの成長に適した湿気がたっぷりな状況に

夏のエアコン稼働時間が長ければ長いほど、エアコン内部に湿気がたまり、カビのエサであるホコリもたくさん付着する。エアコンの内部を掃除せずに放置すると、使用していない秋の間にエアコン内で繁殖したカビが冬の暖房稼働時に吹き出してしまう。

8月16日~22日にかけて、20代~60代の男女550名に、秋(9~11月)に自宅のエアコンのお手入れをする予定があるか尋ねたところ、「ある」は47%だった。「ない」は29%、「わからない」は24%で、合わせると半数以上がエアコンの夏じまいをしないことがわかった。

  • 今夏のエアコン冷房稼働終わりの秋(9~11月)に、自宅のエアコンのお手入れをするつもりはありますか

お手入れをすると回答した人に、どのような方法を予定しているか聞くと、「自分でフィルターを掃除する」(90%)、「自分でエアコン内部を見える範囲で拭き掃除する」(48%)、「内部クリーンモード(内蔵お掃除機能)を使う」(32%)が多かった。

  • どのようなお手入れをする予定ですか

「自分で洗浄剤やカビ・ニオイを抑えるスプレーを使ってエアコン内部のお手入れをする」も31%見られたが、これはNGな掃除法。福田氏は、「エアコンのクリーニングは高い専門知識が必要です。誤ったクリーニング方法(除菌剤やお掃除スプレーをするなど)を行うと、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあります。専門業者に依頼しましょう」と、自身でエアコン内部の掃除をしないようコメントしている。

正しいエアコンの掃除・お手入れ方法は、「フィルターの定期的なお手入れ」「内部クリーン機能や送風運転を活用」「拭き掃除」の3点。フィルターの汚れは、能力の低下、消費電力の増加につながるため、掃除機でホコリを吸い、それでも汚れが落ちない時は薄めた中性洗剤で洗い、陰干しをしてしっかり乾燥させることをすすめている。

  • フィルターの定期的なお手入れ

内部クリーン機能や送風運転を使い、冷房中の結露により水分がたまったエアコン内部を乾燥させることはカビ対策に効果的。内部クリーン機能がエアコンに搭載されていれば使用し、搭載されていない場合は冷房運転の後に「送風運転」を3~4時間行い、エアコン内部を乾燥させるとよいそう。

  • 内部クリーン機能や送風運転を活用

また、エアコンに汚れがたまるとカビ菌のエサになるため、通風路、フラップなど、エアコン内部以外の汚れている場所を拭き掃除することも重要。

現在流通しているエアコンは、ほとんどの機種が、内部を洗浄したり、加熱乾燥やイオンなどを内部に充満させて、ほこりの付着やカビの発生を抑制する内部クリーン機能が搭載されている。

しかし、一般的に内部クリーン機能には「製品の出荷時に内部クリーン機能が設定されていない場合など、機能に気づかず、全く活用されていない場合がある」「内部クリーン機能を使う場合、毎回手動でリモコン操作をしないといけない機種がある」「エアコンの運転停止ボタンを押したあとに自動で内部クリーン運転が始まる場合、「電源が切れていない」と思い、もう一度運転停止ボタンを押して、内部クリーン機能を止めてしまう場合がある」という問題がある。

同社のアンケートでも、「エアコンの内部クリーン機能について、知っている」という回答は34%に留まり、「名称だけは知っている」(45%)、「知らない」(22%)と、合わせると67%が機能についてよく知らないでいることがわかった。

  • エアコンの内部クリーン機能について、知っていましたか?

福田氏は、自宅のエアコンに内部クリーン機能が付いているか、付いている場合はその設定を一度確認してみることをすすめている。「内部クリーン機能」を正しく理解し、お手入れに活用することが、快適にエアコンを使用するために大切とのこと。