6月1日からもさまざまな商品が値上げされました。小麦粉、小麦製品は、年内2回目となり、恐らくですがそう遠くない時期に再値上げもあるでしょう。他にも食用油の値上がりも続いています。

  • 続く「値上げ」にどう対応する?

この6月の値上げの特徴は、小麦と食用油がカギとなっており、そのほかの値上げされた商品を見ても、インスタントラーメン、ホットケーキミックス、アイスクリーム、スナック菓子、パンといったもので、そのほかではペットボトル飲料やクリームチーズなどです。ペットボトル飲料の値上げの主な要因は、ペットボトルの原料が高くなったことで、クリームチーズの値上げの主な要因は、原材料費や輸送費の高騰です。

このように、そもそもの原材料費自体の値上がりが続いているため、残念ながら今後も値上がりは続くでしょう。

食品だけではなく、光熱費も値上がりする中で、生活費全体の出費が膨らみつつあります。とは言え収入が上がるかと言えばそうではないので、家計のやりくりが必要となります。

この6月以降の値上がり傾向としては、比較的し好品や外食といった生活費の優先順位の低い出費になりますので、対策を取ればそこまで深刻な値上げにはならないでしょう。

対策その1 加工度合いが高いものを減らす

現状の値上げの要因として挙げられるのが、「原材料」「輸送費・物流費」「包装資材」「人件費」「原油価格」の高騰です。つまりこれらをより多く使っているものほど値上がりしやすいということです。

まずは、加工度合いが高いものの利用をできるだけ避けるようにしましょう。例えば、お菓子やカップラーメン、菓子パン、冷凍食品などの袋を空けたら手軽に食べられるものは、値上がりもしているので、購入割合を低くしましょう。

対策その2 国内生産されているものを選ぶ

輸入品は、輸入食材自体の値上がりもありますが、コンテナ不足による海運輸送費、原油価格、人件費の高騰、円安の影響もあり、値上げが続いています。そして一部商品では品不足となっているものもあります。

海外から輸入された食品は安いというイメージがありましたが、国内生産されているものとの価格差も徐々に埋まってきています。できるだけ国内生産の農畜産物を選ぶようにしましょう。

とくにこれからは、夏野菜が旬となり食費の助けとなります。お米と夏野菜、国産の鶏胸肉や豚こま肉などを組み合わせてメインの食事を作るようにするといいでしょう。6月ならオクラやゴーヤなどの種を蒔いて家庭菜園をしてもいいですね。

対策その3 PB商品、セール、クーポンを活用する

値上は続いていますが、小売店での広告の品や安売りはなくなりません。「トクバイ」や「Shufloo!」といったチラシアプリを入れておき、安く買いたいものをウォッチリストに入れておくと、近隣スーパーで安売りをした際にアプリから通知をもらうこともできます。

また、スーパーやドラッグストア、ディスカウントストアでは独自のアプリを提供していることがあり、会員になることでお得なクーポンや情報が配信されることもありますので、上手に取り入れましょう。

もちろん、小売店が独自に提供するPB商品も値上がり傾向にはありますが、価格を抑える工夫をしているので、こだわりがないものはPB商品を選ぶとよいでしょう。

対策その4 外食は予算を決める

外食も各社値上げを発表しています。6月ではケンタッキー・フライド・チキン、カレーハウスCoCo壱番屋、天丼てんやなどですが、外食産業もさまざまな経費がかさむため今後も値上がりは続くでしょう。気軽に行けるファミレスやファーストフードなどの値上げが各社発表されているため、予算内に納めるためにはその回数を減らして、自炊を増やしましょう。

あとは、レジャー代わりに大型スーパーへ行かないようにするだけでも外食は減らせます。ネットスーパーを活用しつつ、休日はお弁当と水筒を持ってお出かけをするようにしましょう。

外食でもアプリやクーポン、特定の日に安くなるサービスがありますので、よく行くお店のアプリを入れておくとよいでしょう。

対策その5 少し手間をかける

出来る限り手作りをするようにしましょう。簡単なところでは、麦茶を煮出して水筒に入れて持ち歩くだけでも節約になります。2リットルのペットボトル飲料が150円なら麦茶2リットルを煮出しても30円程度で済みます。

冷凍食品が高くなり、お弁当生活をしている人にとっては厳しい状況ですが、自作で冷凍食品を作ることもできます。保存容器にレンジで加熱可能なお弁当用のカップを敷いて、その中に味付けをしたパスタやひじき煮、焼き魚などを小分けして冷凍すると、お弁当の隙間埋めおかずができます。

また、お肉などに下味を付けて下味冷凍をすることで、メインのおかずを作る際の手間を省いてくれます。

これらはレシピサイトを参考にしていくつかストックしておくことをおすすめします。

冷凍食品も使い方次第では節約できるものもあるので、全部がダメではありませんが、自分で作った方が安上がりになるものは、できるだけ作るようにしましょう。その場合は、何か夕食を作るついでにまとめて作ると手間を減らすことができます。

値上の報道が続くと焦ってしまいがちですが、値上がる商品をチェックしてそれが家計にどのような影響があるのかを考えて、慌てずに対策を取りましょう。