POPERが提供する、スクール専用業務管理&コミュニケーションアプリ「Comiru(コミル)」は、「保護者と学習塾の意識調査」の結果を5月25日に発表した。同調査は4月~5月、学習塾に通う小・中校生の子どもを持つ保護者300人と、全国の学習塾70教室を対象に、インターネットで実施した。

  • 子どもが通っている学習塾を知ったきっかけ

保護者に、現在子どもが通っている学習塾を知ったきっかけを尋ねたところ、最も多いのが「知人・友人の口コミ」(47.0%)で、次いで「教室を見かけた」(30.7%)という結果に。3位には「ネットの口コミ」(28.3%)も入っており、1位の知人・友人の口コミも合わせ、入塾のきっかけとして「口コミ」の影響力が大きいことがわかった。雑誌や新聞の広告やブログ、メルマガなど、学習塾から発信する情報を挙げる声は少なかった。

学習塾が集客目的で力をいれている施策について聞くと、1位は「チラシの作成・配布」(62.9%)、2位は「既存生徒・保護者からの紹介キャンペーン」(48.6%)、3位は「既存生徒の兄弟姉妹への入塾促進」(35.7%)だった。保護者が重視していない「ブログの更新・掲載」も、上位(4位)にランクインしている。一方、3割の保護者が学習塾を知るきっかけになったと回答した「ネットの口コミ」を、学習塾はあまり重視していないことがわかった。

  • 学習塾が集客目的で力をいれている施策

保護者の学習塾選びの基準について尋ねると、1位は「自宅・学校から近い」、2位は「子どもに合うカリキュラムがある」、3位は「講師や教室長とのコミュニケーションが取りやすい」だった。

一方、学習塾側が考える「保護者が重視していると思う学習塾選びの基準」の1位は「自宅・学校から近い」で、次いで「講師と子どもの相性」、「講師や教室長とのコミュニケーションが取りやすい」、「成績アップが見込める」となっている。保護者の1位・3位は学習塾も同様に上位だが、保護者4位の「講師の授業方法」を学習塾ではあまり重視していないことがわかった。

  • 学習塾選びの基準

学習塾での連絡手段について、「現実」と「理想」の2パターンで尋ねた。その結果、保護者の約半数が「メール」「LINE」を希望すると回答した。しかし、現状では保護者の要望が強い「メール」や「LINE」に切り替えられておらず、「電話」で連絡を取る学習塾が7割近くあることがわかった。

  • 学習塾での連絡手段

現在、子どもが通う学習塾で、デジタル化を進めてほしい項目について聞くと、保護者側は「保護者から講師への相談などの連絡」が最も多く、「授業や学習の進捗管理」「塾から保護者・生徒へのお知らせや通知連絡」が続いた。塾側でデジタル化を進める必要がある項目は、「塾から保護者・生徒へのお知らせや通知連絡」が最も多いが、保護者から要望が強い「授業や学習の進捗管理」は、学習塾側の優先度としては低かった。

  • デジタル化を進めてほしい項目

退塾を検討した理由を聞くと、保護者側・塾側の両方とも1位「成績不振」、2位「保護者と講師のコミュニケーション」だった。

  • 退塾を検討した理由

学習塾が授業外で行っているサポートについて尋ねると、1位は「受験前の保護者の相談対応」、2位は「進路相談、最新の入試情報」など、受験関連のサポートが上位だった。しかし、保護者が学習塾に期待する授業外のサポートは「子どもの成績管理」が最も多く、学習塾側の対応とややズレが生じているようだ。

  • 学習塾が授業外で行っているサポート

保護者が学習塾に払える授業料の平均は、1カ月あたり約2.3万円だった。授業料や講習・合宿などを含めた年間トータル学習塾代は約28万円となっている。