小学校の算数における最初の壁というと、「九九」でしょうか。大抵の子は、歌の歌詞を覚えるように、あるいは呪文を唱えるようにして覚えているかと思いますが、では、割り算はどうでしょう。

九九がわかっていれば簡単に解けるはずの割り算ですが、それが子どもたちには難しい。しかも、「どうしてこうなるの? 」と聞かれたところで、説明する側の大人にとっても難しい問題。唱えるものもありませんし、さて、どうしたものか……。

そこで今回紹介したいのが、なかッちさん(@nkc_papa)のこちらの投稿です。これ、ちょっと面白いですよ。

3年生は割り算がそろそろ始まりますねー。具体物を操作して感覚掴むのが大事なのは前提として……
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九九の復習がてらこんなんすると初めて見た割り算もあっという間に解けて子ども達のテンション上がりますよ!
(@nkc_papaより引用)

かけ算はできても、割り算でつまづく子って多いと思うのですが、この方法は面白いですね。割り算の答えをかけ算で求めるという”確かめ算”的なものを応用し、可愛らしい手作りアイテムで楽しく学べるようにした上に、視覚的に分かりやすくされているんですね。素晴らしいです!

この投稿に、「なるほど…!! 」「てんさい」「こうやって見るとわかりやすい! 凄い発想! 」「この発想なかった…」「なんというアイディア」「目からウロコ、、、」と称賛の嵐。

また、自分が子どもや孫に教える立場になり、まさに教え方に悩んでいた人も多いようで、「これならうちの子もわかるかもしれない! 」「わり算はかけ算でもあることを言葉で説明しきれなかった。凄い。即つくる」「孫に教えるとき使おうっと!!! 」「ぜひ…やってみたい」という声も寄せられていました。

4月26日時点で6,500件超のリツイート、3.8万件のいいねを集めているこの投稿。ツイ主のなかッちさんにインタビューしてみました。

ツイ主さんに聞いてみた

―― 子どもが割り算でつまづくポイントはどこにあるのでしょうか?

子どもが割り算で躓くポイントは、大きな数を分けていく…つまり減らしていくという思考に慣れていない事です。

6個から2個ずつ取り分けていく場面を例にすると
2個とって残り4個
また2個とって残り2個
また2個とって残りは0個
2個ずつ3回取れたなー
と考えるのですが、これを頭の中で短期記憶に保存しながら考える事が難しい。

また
・取った量
・残りの量
・取った回数
と3つの異なる値が登場するのも混乱する要因だと考えています。

―― 子どもに楽しく、分かりやすく算数を教えるコツを教えてください。

子どもに楽しく算数を教えるコツは、こちらが教えたい目標を先に設定してから活動を練るのではなく、子どもが好きな物や嫌いな物、得意不得意を出発点にした上で、「どうすれば楽しめるか」を目標にする事だと思っています。

こんな事言うと怒られそうなのですが、理解したり知識が身についたりするのは副産物で、「楽しく繰り返し遊べる内容になっているか」を重視しています。

―― 今回のツイートが大変話題になっていますが、率直な感想を教えていただけますでしょうか。

僕は小さな頃からツイートした方法で考えていたのでこんなに反響があると思っていませんでした! コメントの中には同じように「この考え方で解いてる! 」という方もおられましたが、そうではない方も大勢いて驚きました。

「わり算はうまく考えられなくて嫌いだった。そこから算数嫌いになった」という方もたくさんおられたので、この方法が算数嫌いになる子ども達を少しでも減らす一助になったら嬉しく思います。


なかッちさんは、「遊びを究める。だから学べる」を合言葉に、子ども達が自信と好奇心を持って、人生の選択肢を広げられるような学びの場を創り出し、提供されています。TwitterやYouTubeには、そんな、なかッちさん考案の学びのヒントが満載です!

今まさに、お子さんの勉強に頭を抱えている方必見! ぜひ、参考になさってくださいね。