UCC上島珈琲は、同社のプレミアムライン「UCC ORIGIN BLACK」の新商品「UCC ORIGIN BLACK ルワンダ&ブラジル リキャップ缶 275g」を数量限定でこの4月より発売している。新製品や同社のサステナビリティ活動について紹介しよう。

フルーティーな「UCC ORIGIN BLACK ルワンダ&ブラジル」

4月に発売された「UCC ORIGIN BLACK ルワンダ&ブラジル リキャップ缶 275g」は、同社が手掛けるブランド「UCC ORIGIN BLACK」の「ブルーマウンテン&モカ」「ブルーマウンテン&キリマンジァロ」に続く第3弾となる商品だ。

「UCC ORIGIN BLACK」は、コーヒー専業メーカーならではの産地に特化したプレミアムブラックとして2021年に立ち上げられた。コーヒーを通じて世界をより良く実現する、こだわりと独自のサステナビリティ活動をブランドプロミスとしており、UCCグループが産地から関わり調達した原料に、こだわりの焙煎、ブレンド、抽出を行い1本の缶コーヒーにしている。またコーヒー専業メーカーの「質」へのこだわりと、産地からのストーリーや独自の特別な価値を届けることも目的だ。

新商品「UCC ORIGIN BLACK ルワンダ&ブラジル リキャップ缶 275g」は、「ルワンダ-フイエマウンテン-」「ブラジル-エスピリトサント-」の2地域の希少性が高い原料を選定、贅沢にブレンドしている。「ルワンダ」は2012年JICAの取り組みである一品一村運動がきっかけで作り上げたもので、輸出規格に置ける最高等級豆を使用、「ブラジル」は同国でUCCがコーヒーの品質向上や生産者の生産意欲向上を目的に行っている品質コンテストの入賞ロットとエスピリトサント周辺の原料を採用しているという。

2つの産地の豆をブレンドした味覚のテーマは「フルーティー」。コーヒー感、コクは残しつつ、グリーンアップルのようなフルーティーさが楽しめる。パッケージは、ルワンダの伝統工芸品である「ルワンダバスケット」をモチーフに、爽やかなルワンダをイメージした水色をメインカラーに。マット加工のデザインを施し、高級感も演出している。

同商品を通じて本格派コーヒーファンの期待に応えるだけでなく、同社独自のサステナビリティ活動とストーリーを美味しいコーヒーとして提案し、コーヒー業界の発展と持続可能な社会の実現に貢献していきたいという。

UCCがコーヒーで取り組むサステナビリティ活動とは?

また、UCC上島珈琲 取締役副社長 マーケティング本部長 里見陵氏と、同社 農事調査室 室長 中平尚己氏によるトークセッションも開催された。

最初のテーマは「コーヒー産業の持続可能性」について。里見氏は「コーヒー産業はSDGsの17の目標全てに関連している産業ですが、特に大きな目標は2つあります。ひとつは温暖化、コーヒーはコーヒーベルトと呼ばれる赤道の前後で収穫する農作物です。そのため気候変動の影響も大きく、地球温暖化への対応が課題になっています。ふたつめは小規模な生産者の方々の、環境変化に対する不安定さや脆弱性です」と語る。

産地を訪れる機会も多いという中平氏は「産地に行くと、季節がズレてきているように思います。また気象状況が極端になってきていて、コーヒーの生産量も不安定になっています。それが農家の方々の収入の不安定さにも繋がっています」と現地で自身が感じた様子を伝えた。

  • 写真左:UCC上島珈琲 農事調査室 室長 中平尚己氏、写真右:同 取締役副社長 マーケティング本部長 里見陵氏

この課題に対して「消費国側の企業として、生産国と消費国がどうコラボレーションするのか考えたり、消費者に価値を届けていくことが必要になっていると思います」と里見氏。また産地からの視点では「コーヒー生産国は発展途上国が多く、元々所得が低い方が多いです。その改善には3つ手法があります。ひとつは農地を拡げる、ふたつめは生産性を上げる、みっつめは付加価値を上げること。しかし農地を拡げることは難しいため、生産性と付加価値の向上を産地と取り組んでいきたいですね」と中平氏。

そういった課題を抱えるコーヒー産業だが、UCCはどのようなサステナビリティ活動を行っているのだろうか。里見氏によると大きく2つあるという。「ひとつは廃棄物の処理や、責任ある事業活動、取引の透明性の担保といった基盤となる活動です。もうひとつは生産国との協働や、コーヒーの価値創造ですね。『UCC ORIGIN BLACK』のようにパッケージにしてユーザーに届けています」。具体的な生産国との協働としては、供給量の安定を目的に、生産国同士で農業技術を共有したり、コーヒーの品質コンテストを行うことで品質向上や地域のブランディングを進めることが挙げられた。

「UCC ORIGIN BLACK ルワンダ&ブラジル リキャップ缶 275g」の豆の原産国であるルワンダでも、同社は活動を行っている。ルワンダは火山性の土壌でミネラルが多いものの、農家の方々が貧しく肥料をあげることができず、貧弱な土地だったという。そのためUCCでは土壌改良や木の成長を助けるシェイドツリーの育成、品質を上げるための加工技術も共有した。その結果、それまで他の生産国の1/10ほどだった歩留まりは2倍に、収入も2倍になり、現地に大きなインパクトを与えたという。「ルワンダはスペシャルティとして有望な地域だと考えています」と中平氏は期待を寄せる。

様々なサステナビリティ活動取り組む同社だが、どのような未来を目指しているのだろうか。

中平氏は「大きな発言ですが、私はコーヒーで世界を救いたいと考えています。コーヒーは世界で1日約21億杯、1年間で約1000万トン飲まれています。サステナブルな農法に切り替えることでCO2を排出する側から吸収させる側に変換し、低炭素社会を目指す活動を美味しいコーヒーを通じて行いたいと思います」。また里見氏は「弊社では、『より良い世界のために、コーヒーの力を解き放つ。』を存在意義(パーパス)として掲げていますが、コーヒーは農業だけではなく、人生や生活を豊かにする役割があると思っています。コーヒーの力でより良い未来に、持続可能な社会に貢献していけたらと考えています」と今後の展望を述べた。