――撮影現場に、原作の田村由美先生がよくいらっしゃったとも聞いています。どんなお話をされましたか?

クランクイン前から本当にたくさんの話をさせてもらいました。もの作りをしていると、現場ではどうしようもない問題が出てくることが多々あります。現場で解決できなくても、本当に田村先生が現場に何度も足を運んでくださっていたから、その都度いろいろな相談ができました。ドラマにする上でオリジナルもあったりしたので、そういった中で大きな安心感を頂けました。

――具体的に、どのような安心感でしょうか?

原作者の先生に、先生が想像された整くんを間近でじっくり見られたら緊張するじゃないですか。お芝居をしていて、どうしてもそれが脳から消えないでいたのですが(笑)、カットのOKが出た瞬間に、田村先生が「あ、整くんって、こうやってしゃべるんだ」と言ってくれたんです。そのポロッと発せられた一言ですごく安心したというか。今の悩み方で演じていれば、整くんでいられると感じた瞬間でした。

――撮影は1年前ですが、長い期間を経てから出来上がった作品を観ると、どのように感じますか?

これだけ時間を置いて自分のドラマを観ることもあまりないんで、素直に楽しいですよ。ただ、僕は毎週月曜深夜にラジオをやっているんですが、その前に観てしまうと気になってラジオに集中できなくなるんです。だから、3時にラジオが終わって、すごく楽しみにしながら帰宅して、4時頃から観始めます。そこで、うちのレコーダーの設定が原因なのか分からないんですけど、4時半になると1回クリーニングが入って、再生が止まってしまうんです(笑)

――それは残念ですね(笑)

しかもクリーニングが終わって画面が復活すると、なぜか絶対に『暴れん坊将軍』(テレビ朝日)が始まるんですよ、なぜだか分からないけど(笑)。だから、これから整くんがしゃべるんだという後半のタイミングで、松平健さんが馬でパカラッパカラッと走ってくる。それが毎回で、もはやルーティンと化していて、それすらも楽しめている自分がいます(笑)

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