経路検索サービス「駅すぱあと」を提供するヴァル研究所は、公共交通応援プロジェクト「YELL for 交通 JAPAN」を3月22日に開始した。第1弾として、2021年8月の大雨で被災したアルピコ交通上高地線を「シェア」で応援する活動を実施する。
ヴァル研究所は2015~2017年にかけて、日本の鉄道を応援するプロジェクト「YELL for 鉄道 JAPAN」を展開。今回、鉄道だけでなく多様化する移動のあり方や鉄道と他の交通手段との連携・サポートを行うため、「YELL for 交通JAPAN」と改名し、再始動する。
第1弾として応援するアルピコ交通上高地線は、長野県松本市の松本駅から新島々駅まで結ぶ14.4kmの鉄道路線。北アルプスの麓、松本市の西部を走り、地域輸送としての役割を果たすほか、終点の新島々駅に併設されたバスターミナルを介し、上高地・乗鞍・白骨温泉方面への玄関口として、登山や山岳リゾートを楽しむ多くの観光客が利用している。
しかし、2021年8月の豪雨による河川増水の影響で、西松本~渚間に架かる田川橋梁が被災。現在も田川橋梁は復旧工事中で、松本~渚間でバスによる代行輸送を行っている。自治体から復旧工事費用の補助を受けているものの、長引く新型コロナウイルス感染症の影響もあり、上高地線の業績は厳しい状況にあるという。
3月22日に始まった「YELL for 交通 JAPAN」第1弾では、特設サイトに設置されたシェアボタンを押し、FacebookまたはTwitterにシェアすることで、1シェアにつき5円がヴァル研究所から上高地線へ寄付される。実施期間は6月22日まで。寄付金は上高地線の復旧と運行継続のために活用される。