阪急交通社は1月12日、「日本の世界遺産に関する知名度調査」の結果を発表した。調査は2021年9月17日~24日、20代以上の男女524名を対象に、Webアンケート方式にて行われた。

  • 日本の世界遺産、知名度ランキング

    日本の世界遺産、知名度ランキング

日本国内全25カ所にある世界遺産について、「そこが世界遺産だと知っていたか」と質問したところ、世界遺産として一番知名度が高かったのは、「屋久島」(67.6%)で7割近くもの人が認識していることが明らかに。1993年、日本で初めて「自然遺産」として世界遺産に登録された屋久島は、樹齢数千年とも言われる屋久杉の天然林を有すること、植生の垂直分布が顕著に見られること、多くの固有植物の存在などが世界遺産登録の理由となっている。

  • 屋久島

以下、2位「原爆ドーム」、3位「厳島神社」、4位「姫路城」、5位「富岡製糸場と絹産業遺産群」、6位「白川郷・五箇山の合掌造り集落」、7位「法隆寺地域の仏教建造物」、8位「白神山地」、9位「知床」、10位「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」が上位にランクインした。

一方で8.6%と一番知名度が低かったのは「国立西洋美術館本館」。同館は、施設単体で選ばれたのではなく、「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献 ―」として7ヵ国17資産が選ばれた内のひとつとなっている。

  • 国立西洋美術館本館

続いて、それぞれの世界遺産に行ったことがあるかを聞いたところ、「法隆寺地域の仏教建造物(奈良県)」と「原爆ドーム」(ともに42.2%)が同率1位に。以下、3位「古都京都の文化財」、4位「厳島神社」、5位「姫路城」、6位「日光の社寺」、7位「古都奈良の文化財」、8位「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」、9位「白川郷・五箇山の合掌造り集落」、10位「平泉-仏国土(浄土)をあらわす建築・庭園及び考古学的遺産群」が上位にランクイン。知名度1位の「屋久島」は、アクセスなどの観光におけるハードルの高さからか、行ったことがあるかどうかとなると、6.9%と19位だった。

  • 行ったことのある日本の世界遺産ランキング

    行ったことのある日本の世界遺産ランキング

  • 法隆寺

一方、行ったことのある人の割合が一番低かったのは「小笠原諸島」。週に1便の船で片道24時間かかることから、「行ったことのある人」はわずか2.5%だった。

  • 小笠原諸島の南島