あなたは、「瞬間接着材のノズルが詰まってしまった」「中身が硬くなってしまった」という経験はありませんか?もし比較的新しい瞬間接着剤でそのようなことが起こっていたとしたら、それは“ダメな使い方”をしていたせいかもしれません。

接着剤メーカー、セメダイン(@cemedinecoltd)がツイートした“瞬間接着剤のダメな塗り方”が「衝撃の事実」と反響を呼んでいます。

お客様!!あーっ!!困ります!!お客様!!あーっ!!瞬間接着剤で!そのような塗り方は!!あーっ!!ノズルで塗り広げては!!ノズルが詰まる!原因に!!!お待ちくださいっ!!!!!塗り広げないで!!!!お客様ぁぁあーっ!!(@cemedinecoltdより引用)

  • (@cemedinecoltdより引用)

ユーモアたっぷりの口調がインパクト抜群のこのツイート。瞬間接着剤の正しい使い方を啓蒙する投稿で、“瞬間接着剤のダメな使い方”が紹介されています。

上の写真のようにノズルで瞬間接着剤を塗り広げるような使い方をすると、ノズル詰まりや内部硬化の原因になるだけでなく、貼り合わせてもうまく接着できないこともあるのだそう。やけに瞬間接着剤のノズルが詰まると思ったら、そういうことだったのですね……!

この“瞬間接着剤のダメな使い方”は多くの人にとって「衝撃の事実」だったようで、リプライや引用リツイートでは、「え!?やっちゃダメだったの!?」「もっと早く知りたかった……!」「あ、だからいつも詰まってたんですね笑」など、ダメだと知らなかった人からの驚きの声が続出。

ノズルで塗り広げるのがNGなら、どのように使えばいいのでしょうか。

  • (@cemedinecoltdより引用)

瞬間接着剤の正しい使い方は、ノズルの先端を離し、貼り付けたいものに瞬間接着剤を垂らすだけ。10円玉サイズに1滴が適量だそうです。

瞬間接着剤を滴下し、貼り合わせることで液が広がるため、貼り合わせる前に塗り広げる必要はありません。これってちょっと意外ではないでしょうか?

  • (@cemedinecoltdより引用)

ノズルで塗り広げる以外に、「使いすぎ」にも要注意。つい、たくさん塗ればそのぶん粘着力が上りそうな気がしてしまいますが、瞬間接着剤は塗りすぎると瞬間でくっつかなくなり、白化が起こったり、はみ出し部分で指がくっついたりしてしまいます。

  • (@cemedinecoltdより引用)

「たくさん塗ればガッツリくっつく」というわけでもないので、あくまでも適量を守って使うのが一番効果的なようです。

このツイートをしたセメダインの担当者の方に、瞬間接着剤の正しい使い方などをうかがいました。

「お客様、困ります!」セメダインに聞いてみた

――目から鱗の正しい使い方でしたが、もし塗り広げてしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。一旦乾かしてから、改めて「滴下」すればよいのでしょうか。

瞬間接着剤は空気中の湿気に反応して固まるので、薄く塗り広げているあいだもどんどん固まっていきます。塗り広げてしまった場合もなるべく速やかに貼り合わせていただきたいのですが、本来の接着力が得られない場合があるので、基本は「塗り広げない」を徹底いただきますようお願いします。

硬化物の上から再度塗布するのも、本来の接着力が得られない場合があるのでオススメしません。

また使用後のノズルは、ノズルをキッチンペーパーでキレイに拭き取って保管ください。ウェットティッシュは水分が内部硬化を促進させるので、使用しないでください。ティッシュペーパーは発熱の恐れがあり危険です。

――今回の投稿には多くの反響が寄せられていますね。

寄せられたリプライに「自分も塗り広げていた」「初めて知った」という内容が多く、まだまだ浸透していないのだと実感しました。使うシーンも多いと思うので、引き続き啓蒙活動に力を入れたいと思います。


なかなか奥の深い瞬間接着剤の世界。一般にはまだまだ知られていないことがたくさんあります。次に瞬間接着剤を使うときは、ついノズルで塗り広げたくなるのを我慢して「滴下」を実践したいものです。